SCP-2148-JP
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SCP-2148-JP

アイテム番号: SCP-2148-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2148-JPはサイト‐8181の低脅威度ロッカーに電子ロックをかけた状態で収容されます。標準人型収容チェンバーに電子ロックをかけた状態で収容されます。また、SCP-2148-JPの物質依存の治療のため、1日1時間の全身運動と日光浴を実施させます。さらに週に1回炭素、窒素、カルシウム、リン等を含有した錠剤を投与します。実験等によりSCP-2148-JPに人間を摂取させることは、さらなる異常性の変異に繋がる可能性があります。そのためSCP-2148-JPに対する実験は凍結されています。

説明: SCP-2148-JPは直径7mm、全長95mmの██社製紙巻きたばこです。SCP-2148-JPを構成する成分は██社製の同名の紙巻きたばこと相違ありません。SCP-2148-JPはMRI、CT等の医療的検査から諸内臓器官が存在しないにも拘わらず発声、自立運動、特殊感覚の感知が可能です。また知能は様々なIQテストにより、135前後と非常に高い水準を示しています。

SCP-2148-JPの異常性はSCP-2148-JPに人間(以下対象)が触れると出現します。SCP-2148-JPの異常性に曝露した対象はSCP-2148-JPを自身の頭頂部へ乗せます。この時付近に着火できる道具がない場合には周囲の人物に道具を要求します。周囲に人物が存在しない場合には探索行為を始めます。着火できる道具が見つからないまま10分が経過すると異常性は消失します。付近に着火できる道具が存在する場合、対象はそれを用い自身の下肢に火をつけ臥位1になります。この時対象は熱傷による苦痛を一切感じません。着火した部位から徐々に体組織が灰へと変化し、およそ7分から最大で14分で対象の全身が灰へと置き換わります。

発見経緯: SCP-2148-JPは20██/██/█に██県██市にある██氏の自宅で発見されました。この日、たばこの火の不始末を原因とする火事により自宅が全焼し、在住していた██氏も遺体となって発見されました。しかし、██氏の遺体の付近に落下していたSCP-2148-JPが一切燃えることなく残存していたことから、警察所属の財団職員の目を引きました。SCP-2148-JP収容の際に直接SCP-2148-JPに触れた財団職員が唐突に自身へ火をつけ灰へと変化したことで、異常性が判明しました。

実験記録1 - 日付20██/██/█

対象: SCP-2148-JP

実施方法: D-239をライターを所持した状態でSCP-2148-JPに触れさせる。

結果: D-239はSCP-2148-JPを頭頂部へ乗せ、ライターで自身に火をつけた。その後10分で全身が灰となりD‐239は死亡した。

分析: 最初に財団職員が曝露した際と同様の結果が得られた。 - 前大道博士

実験記録3 - 日付20██/██/█

対象: SCP-2148-JP

実施方法: D‐781をSCP-2148-JPに触れさせる。付近には一切の火器類を配置しない。

結果: D-781はSCP-2148-JPを頭頂部へ乗せ、9分間職員に対し火器類を要求したのちSCP-2148-JPを頭部から降ろした。

分析: 付近に火器類がなければ危険性はないと考えられる。 - 前大道博士

実験記録5 - 日付20██/██/█

対象: SCP-2148-JP

実施方法: D‐781をライターを所持した状態でSCP-2148-JPに触れさせる。その際消火器による消火を試みる。

結果: D-781はSCP-2148-JPを頭頂部へ乗せ、ライターで自身に火をつけた。消火器により鎮火されたが、D-781の足関節以降の足部は灰となり消滅した。

分析: 火は鎮火できるようだが、燃えてしまった部位は完全に消滅するようだ。 - 前大道博士

実験記録12 - 日付20██/██/█

対象: SCP-2148-JP

実施方法: D‐455をライターを所持した状態でSCP-2148-JPに触れさせる。その際、耐火性のある消防服を着用させる。

結果: D-455はSCP-2148-JPを頭頂部へ乗せ、ライターで自身に火をつけた。その後14分で全身が灰となりD‐455は死亡した。

分析: 服の素材により延焼に時間の変化が見られるが、完全に防ぐことは困難か。 - 前大道博士

事案1: 20██/6/2、第██回目の実験後に突如としてSCP-2148-JPは自立して動き始めました。何らかのSCPによる曝露の可能性が疑われましたが、検証の結果SCP-2148-JPの異常性が変化したと決定づけられました。この時点でのSCP-2148-JPは7歳児相当の知能を有していました。異常性の変化したSCP-2148-JPは収容されている低脅威度ロッカーに対する不満点を述べ、財団へ処遇の改善を求めました。担当職員と数名の博士による会議の結果、標準人型収容チェンバーへの移動が決定されました。さらにその後20██/8/14にはSCP-2148-JPの知能が大幅に上昇していることが判明しました。これらによりSCP-2148-JPに対し人間を与えることはさらなる異常性の変異に繋がるとして、全ての実験は凍結されました。

対象: SCP-2148-JP

インタビュアー: 前大道博士

付記: SCP-2148-JPからの強い要望によりインタビュー実施。

<録音開始, 20██/8/26>

前大道博士: こんにちはSCP-2148-JP。今日は私たちに言いたいことがあるとお聞きしました。

SCP-2148-JP: どうもこんにちは、前大道博士。以前は居住空間の環境改善に感謝する。

前大道博士: いえ。貴方を適切に収容するためですから。

SCP-2148-JP: 重ね重ね大変失礼だとは思うが、貴方たちにお願いしたいことがあるのだ。

前大道博士: はい、一体何でしょうか。

SCP-2148-JP: どうか以前のように人間を私に与えてくれないだろうか?

前大道博士: それはどうして?

SCP-2148-JP: 人間は私の体に欠かせないものなのだ。あれが無いと手が震えて仕方がない。

前大道博士: [数秒の沈黙]手とはどこでしょうか?

SCP-2148-JP: この辺りだ。[SCP-2148-JPはテーブルの上で跳ね回る]

前大道博士: [ため息をつく]しかしこちらも人の命を無暗に投げ捨てられる余裕はありません。

SCP-2148-JP: それは承知している。

前大道博士: であれば要求に応えることはできません。

SCP-2148-JP: ここに私は大人しく収容されているのだぞ。

前大道博士: それとこれとは話が別です。

<録音終了, 20██/8/26>

終了報告書: SCP-2148-JPの要望はこれ以降6度にわたって要求されましたが全て却下されました。

事案2: 20██/8/29、SCP-2148-JPより頭痛、手の震え、動悸等があると訴えがありました。財団所属の医師に受診させたところ、SCP-2148-JPは著明なニコチン依存症に似た症状を呈していると診断されました。これらの診断結果により担当職員と医師の間で会議が行われ、SCP-2148-JPの症状を緩和するために適度な運動と日光浴を行うことが提案されました。またSCP-2148-JPの禁断症状による苦痛を和らげるため、人体の構成成分と類似した成分を含む薬剤を週に1回投与を許可することが決定されました。

SCP-2148-JPには申し訳ないが、SCP-2148-JPの担当になってから私のたばこの本数は右肩上がりだ。 - 前大道博士

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