SCP-2151-JP
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アイテム番号: SCP-2151-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2151-JPは標準人型実体収容房に収容されます。SCP-2151-JPが収容違反した場合、アブラハムの宗教の洗礼を受けた収容スペシャリスト3名による鎮圧が推奨されています。条件を満たす収容スペシャリストが存在しない場合、一般的な悪魔実体に有効とされる収容機器(聖水・十字架・聖書等)を用いて鎮圧してください。

SCP-2151-JP-Aはサイト-8199の低脅威度物品保管ロッカーに保管されます。

説明: SCP-2151-JPは自身を天使であると主張する悪魔実体です。黒色の皮膚を有し頭部にヒツジ(Ovis aries)のアモン角1を持ちます。肩甲骨が発達しており、タウンゼンドオオミミオオコウモリ (Corynorhinus townsendii)のそれと酷似した翼を備えています。また、呼気からは二酸化硫黄が検出されています。

SCP-2151-JPは東京都杉並区ブースの森付近の住民による「翼の生えた人がビルから飛び降りた」という通報を傍受し現場に向かったエージェントにより発見されました。カバーストーリー「等身大キャラクターフィギュアの落下」が流布されました。

SCP-2151-JP-AはSCP-2151-JPの収容房内に出現した文書です。出現方法を除き異常性は確認されていません。詳細については補遺を参照してください。


インタビュー記録

回答者: SCP-2151-JP

質問者: 月杜博士


[記録開始]

月杜博士: インタビューを開始します。よろしくお願いします。

SCP-2151-JP: よろしく。

月杜博士: まず、あなたは何処から来たのでしょうか?落下地点付近のビル内の全てのカメラを調査しましたが、あなたと一致した特徴を持つ人物は発見されませんでした。

SCP-2151-JP: 天上の世界だ。私たちは普段そこで過ごしているが、今はとある事情で地上へ遣わされ、着地点としてあの場所を選んだ。しかし、本来の落下コースであればあのビルには降り立たないはずなのだが、何故あのような場所に私は寄ってしまったのか、自分でもよく解らん。

月杜博士: そうですか……解りました。次の質問に移ります、普段は何をしていらっしゃいますか?

SCP-2151-JP: 天使をやっている。

月杜博士: 具体的にはどのような活動を?

SCP-2151-JP: 機密事項なのだが……事態は急を要する。やむを得まい。役目は主に2つ。1つ目は人々が絶望したり堕落の誘惑に負けそうになっている時に、大胆かつ堅実にそれでいて直接的には干渉しない形で良い感じの方向にそれとなく誘導してやること。2つ目は地上に出てきた悪魔をぶちのめして地獄に強制送還すること。驚くべきことに2つ目の方が人気なのだ。

月杜博士: そうでしょうね。

SCP-2151-JP: そうか?私は弱き者たちを救うことの方が好きだ。私には彼らの悩みが痛いほど解る。

月杜博士: それは何故でしょうか?

SCP-2151-JP: それは……あまり話したくない。

月杜博士: わかりました。それでは、どのような事情で地上に遣わされたのでしょうか?

SCP-2151-JP: 近ごろ地上に大量の悪魔が出現した2という報告があってな、それの調査だ。

月杜博士: どう見ても天使には見えないのですが、何故そのような姿をとっているのでしょうか?

SCP-2151-JP: 実は着地する少し前の記憶が曖昧なのだ……悪魔を見かけて声を掛けたのは覚えているのだが、その先が思い出せなくてな。恐らく不意討ちされて体を奪われたのだろう。さて、そろそろ解放していただこうか。

月杜博士: 残念ながらあなたを解放するわけにはいきません。

SCP-2151-JP: どういうことだ。

月杜博士: あなたの目的は大量に現れた悪魔の調査とのことですが、私たちは現在継続中である悪魔実体群との戦闘とあなたの出現が無関係であるとは考えていません。密偵、尖兵、考え得る可能性は幾らでもあります。

SCP-2151-JP: そんな……私が手をこまねいている間に、私の体を使って下劣な悪魔がどんな悪事を働くか!お前は事の重大さを分かっていない!

月杜博士: 落ち着いてください。ではこうしましょう。あなたには今から悪魔を判別するためのテストを行います。その結果悪魔でないと判明したならば上層部へ解放を打診してみると約束します。どうですか?

SCP-2151-JP: ……良いだろう。

月杜博士: 一つ忠告しておきます。あなたの証言の真偽に関わらず、テストで悪魔だという結果が出る可能性があることも考慮しておいてください。その場合解放は不可能であるということも。

SCP-2151-JP: 問題ない。私はこれまで人々を幾度も苦難から救ってきたのだ。例え肉体が悪魔のものになろうとも、高潔な魂が疑いを晴らすだろう。

[記録終了]


実験ログ

実験ログ#01

実施: 十字架を用いてSCP-2151-JPを拘束する。

結果: SCP-2151-JPは拘束を脱することが出来なかった。SCP-2151-JPは明らかに困惑した様子を示している。

実験ログ#02

実施: 聖水をSCP-2151-JPに数滴付着させ、反応を観察する。

結果: 聖水はSCP-2151-JPに対して硫酸と同様の反応を示した。SCP-2151-JPは実験後、眼窩から赤褐色の液体を放出した。

実験ログ#03

実施: 聖書を用いてSCP-2151-JPを殴打する。

結果: SCP-2151-JPと聖書が接触した箇所から青白い閃光が発生した。実施後の検査により、該当箇所から実験に用いられた聖書の重量では達成困難な規模の殴打痕が発見された。SCP-2151-JPは実験後に自傷を行っていたため一時的に拘束服を着用させた。


補遺

補遺-1: 実験03終了後、SCP-2151-JPは収容房内で継続的に祈祷を行っています。祈祷を開始する以前に記録された最後の音声を以下に表示します。

そこで見ているが良い悪魔の手先ども!私の祈りに神は必ず応えてくださる。審判の時に貴様らは犯した罪の重さをその身をもって思い知ることになる!

補遺-2: SCP-2151-JP確保から7日後に、収容房内で祈祷中のSCP-2151-JPの前方に円柱状の発光体が出現し、SCP-2151-JP-Aを残して3秒後に消失しました。以下にSCP-2151-JP-Aの内容を表示します。

Sacrielくんへ

まずはお礼をさせてもらうね。ありがとう!あなたのおかげで私は夢を叶えることが出来ました。天使のみんなと働くのはとっても楽しいです。遠い天界のことを想像するしか出来なかった私に、あなたが本物の翼を授けてくれた、あの日のことは一生忘れません。今日お手紙を送らせてもらったのは、契約についてお知らせしたかったからです。天と地の狭間で交わした契約を覚えていますか?

「天使サクリエル(以下「甲」)と悪魔サロメ(以下、「乙」)の両者は互いの自由意思に基づき肉体を交換する。7日後に当契約を交わしたのと同じ場所で両者の肉体は元に戻される。もし甲が現れなかった場合、乙に甲の肉体は永遠に譲渡される。乙が現れなかった場合、乙は即座に甲の所在地へと転送され、両者の肉体は元に戻される」

契約通り、この体は私が貰うね。本当に嬉しいよ、サクリエルくん。あなたが来ないなんて思ってもみなかったけど、もしかして私の事を憐れんでくれたのかな……私には理解できないけど、ありがとうね!お人好しなあなたのおかげで、私はずっと此処で暮らすことが出来る。本当にありがとう。そしてさようなら。元天使様。

Salomeより



追伸

ビルから突き落としちゃったのはごめんね。まさか天使様があんなおふざけにも対処できないとは思わなくて。あなたのことは嫌いじゃないし体を交換してくれたことに感謝もしてるんだけど。ほら、私は悪魔であなたは天使"だった"から。悪戯したくなっちゃったの。

SCP-2151-JP-A出現後、SCP-2151-JPは心神喪失状態となり現在も回復の兆候は見られません。収容業務に差し障り無いため特別な対応は行われません。

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