SCP-2166
評価: +5+x
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アイテム番号: SCP-2166

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 財団エージェントは、SCP-2166の最初の出現地点から半径20km圏内に位置する小学校での屋外活動を定期的に監視します。SCP-2166活動に従事している児童が観察された場合は、フィールドエージェントが対応する学校へと派遣され、SCP-2166の現行ラウンドが終了次第、関与した全ての生徒に記憶処理が施されます。

SCP-2166に従事している児童の中に、どの利用可能なクラス名簿にも記載されていない見知らぬ若い子供が存在する場合、エージェントは問題の児童を追跡し、財団による更なる監視のために居住地を特定します。

説明: SCP-2166は、口語的に“足の教皇フットポープ”という名称で知られる異常な子供の屋外遊びです。このゲームには幾つかルールの異なるバージョン1が存在することが判明していますが、以下の手順は全てのバージョンで一貫しています。

  • ゲームには3名以上の参加者と、少なくとも3種類の異なる地形2を有する空間が必要です。
  • 1名の参加者が“足の教皇フットポープ”に選ばれます。第1ラウンドの開始時、全ての参加者は現在のフットポープを輪になって囲み、フットポープは“足の教皇、足の教皇、足への祝福 / 全ての歩みが何処へ行くかはお見通し3という韻を唱えながら、集まった参加者一人一人の右足を軽く叩いて回ります。
  • フットポープが韻の詠唱と“足への祝福”を終えた時点で、参加者たちは走って散らばり、次のような韻を唱えて返します。“足の教皇、足の教皇、先に立つ / 敬虔な足が踏むべきはどんな土地?4
  • フットポープは一種類の地形を選んで宣言し、全ての参加者がその地形にできる限り早く両足を付けなければいけません。この行動を達成するのが一番遅かった参加者は、ラウンドの残りでは“アウト”判定となります。
  • フットポープは再び詠唱を行い、参加者たちは再び詠唱で応答し、これが1人を残して全ての参加者が“アウト”になるまで継続します。勝ち残った参加者は新たなフットポープになり、次のラウンドを開始します。

SCP-2166の異常効果は、最初のフットポープによる詠唱での呼びかけとその応答が完了した時点で発現すると考えられます5。詠唱が実行されている場合、試合中に“アウト”判定を受けた全ての参加者は、そのラウンドが終了するまで自分の立っている地面に足が恒久的に貼り付けられた状態となります。足に着用している衣服を取り外してこの状況を回避する試みは成功しません — 足用の着衣もまた、恒久的に参加者にへばり付いた状態が保たれます。

SCP-2166の主要異常効果に影響された人物は、軽度の不快感しか感じないと報告しています。SCP-2166影響者は、地面に固定された状態で座り込んだ場合、当初立っていた地面との接触がある程度保たれている限りにおいて、位置を自由に調整できることが判明しています6

SCP-2166の試合、および改変による更なる微妙な差異の可能性に関する調査は進行中です(補遺2166-2参照)。

補遺2166-1: 財団フィールドエージェントによって集められた部分的インタビューデータを基に、SCP-2166の知識はオレゴン州ポートランドのガイザービュー小学校にて、休憩時間中に1人の一年生から他の生徒にルール説明が行われたのが発端だと考えられています。学校の文書には学区内におけるそれらしき生徒の記録が無く、また問題の生徒には保護者が同伴していませんでした — この生徒は、授業の終了後は“図書館”で友達を待つことにしているとだけ述べたとのことです。ガイザービュー小学校の徒歩圏内に位置する図書館のスタッフはいずれも、問題の子供を以前に目撃したことは無いと報告しています。

補遺2166-2: ████/██/██現在、スタッフの監視下における実験的なSCP-2166の試合によって、以下の情報が明らかになっています。

経験的観察に基づいて、SCP-2166の異常効果を終了させる方法は2つしかありません。1つ目は、SCP-2166の現行ラウンドが自然に終了することであり、新たなフットポープは次ラウンドを開始するか、詠唱を拒否して試合を打ち切ることができます。2つ目は(財団の実験施設で判明)、現在のフットポープが参加者の詠唱に対して“土地無しノーランド”と宣言することであり、この時点で試合は終了し、動けない状態の参加者は全員解放されます。

SCP-2166の試合は無期限に継続可能であり、試合が正常に終了するまでは付随する異常な影響も続くと考えられます。現時点では、財団が開催したSCP-2166試合の最長記録は約133分です。

SCP-2166試合中の反則行為の試み(ルールからの逸脱、フットポープとの口論、ゲームの早期退場など)は、SCP-2166の現行ラウンドが終了するまで、問題の参加者の足に不快感を伴う“燃えるような”感覚が発生する結果を招きます。ある極端な一事例においては、反則した参加者の靴が消失し、耳に試合終了まで貼り付いた状態で再出現しました。

偶然か故意かに関係なく、“足の教皇フットポープ”詠唱の発音を間違えると、詠唱が正しくやり直されるまで、全ての参加者(現任のフットポープ含む)の足が地面に固定されます。

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