クレジット
タイトル: SCP-220 - 二人暮らし
翻訳責任者: 不明 (転載担当者Tanabolta)
翻訳年: 不明 (2014/11/01に非公式翻訳Wikiより転載)
著作権者: floridapologia (旧名義Skara Brae、投稿当時のアカウントは削除済)
原題: SCP-220 - Two's Company
作成年: 2012
初訳時参照リビジョン: 不明 (転載当時の記録無し)
元記事リンク: ソース
窓の外から撮影されたSCP-220の写真
アイテム番号: SCP-220
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-220は無人の分譲マンションにある1ベッド・1バスの部屋に居住しています。対象はこのマンションに他の住人が住んでいると信じており、その思い込みは維持されるべきです。
マンションの入口近くには偽のバス停が設置されています。これはSCP-220が収容エリアから出るのを十分に抑制可能です。SCP-220はバス停に近付き、隣のベンチに腰掛け、その場で30分~1時間ほど待機してから屋内に戻ります。
SCP-220の部屋には自動録音サービスに接続された電話が備え付けられています。これらの録音と複数の監視映像を総合して、SCP-220の薬品、食品、その他の嗜好品の必要性を判断します。
インシデント220-Pを踏まえて、当該アノマリーとの直接対面が絶対的に必要である場合、Dクラス職員のみが収容エリアへの入場を許可されます。SCP-220と接触した全ての人物は速やかに隔離し、電話・無線通信を含むあらゆる交流から完全に孤立した状態に留める必要があります。
説明: SCP-220は英語を話すマルチレイシャルの人間男性の姿をしています。出生証明書によると、彼は2012/05/15の時点で84歳です。
SCP-220は単一のヒト型実体だと考えられています。時間帯によって、彼は2つの異なる人格のうち片方の名前、記憶、態度を使い分けます。SCP-220と会話する人間は、彼がその時点でどちらの態度を取っているかに関係なく、SCP-220を一個人ではなく、身体的に独立した2人の人間として知覚します。
東部標準時 午前5時から午後8時まで、SCP-220は “オリー・G████” (出生証明書と一致する名前) を自称し、東部標準時 午後10時から午前5時までは “オルモンド・ガリバルディ” と名乗ります。東部標準時 午後8時から午後10時までの間、この区別は曖昧になります。
SCP-220と会話する人間は恐怖、苦痛、混乱を示しませんが、この会話の影響 - 即ち、当該アノマリーを2人組として知覚すること - は不可逆のようです。被影響者がSCP-220の異常性を接触前または接触後に知らされた場合でも、オリーとオルモンドの両方と会話した回想記憶が維持されます。
SCP-220との対面接触が5分以上続くと、被影響者は更なる見当識障害の兆候を示し始め、入室した目的、日付や時刻、会話の主題などを忘れやすくなります。この影響もやはり不可逆です。
SCP-220との交流が10分以上に及ぶと、この見当識障害は、研究者らが“知覚分裂”と表現する状態にまで悪化します。被影響者はあらゆる人間を、そして最終的にはあらゆる生物や固体までも、1つではなく2つ存在するように知覚し始めます。
重篤な被影響者は、会話相手の一方または両方を、それ以前の付き合いとは無関係に、自分の親しい友人または親戚だと信じている様子を見せます。
無生物の場合、被影響者は実際の物品だけでなく、幻覚の物品が占めている何も無い空間とも相互作用を行ったり、または空間認識能力を完全に喪失することがあります。
補遺1:
12/01/26、SCP-220が転倒事故を起こし、D-9120がSCP-220の負傷の程度を確認するように指示されました。SCP-220の感情的ストレスがD-9120への影響を深刻化した結果、彼女は即座に見当識障害を発症し、派遣された目的を忘れました。収容サイトからのD-9120回収を指示されたD-9002も同じ症状を示したものの、その進行速度はD-9120に比べて顕著に緩やかでした。D-9120とD-9002は後ほど隔離されました。
補遺2:
下記はSCP-220が電話で行った要求の完全なリストです。承認された要求品は、SCP-220がマンションのロビーを5周するウォーキングの日課に出かけている間に供給されます。却下された要求品に対しては、当該物品を調達できなかったとするマンション管理人の謝罪メモが届けられます。







