SCP-2215-JP
評価: +122+x
blank.png

アイテム番号: SCP-2215-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 確保されたSCP-2215-JP個体はサイト-8156の低危険度草本栽培ハウスに収容されます。SCP-2215-JPの栽培方法は通常のイチゴと同様です。実験にはレベル2以上の職員2名以上の承認が必要です。現在未収容のSCP-2215-JP個体の捜索が行われています。

説明: SCP-2215-JPは異常な性質をもつオランダイチゴ(Fragaria × ananassa)です。SCP-2215-JPの外見および生態的特徴は日本で一般的に流通するイチゴと区別できません。SCP-2215-JPの品種は様々であり、日本で流通しているイチゴ品種の少なくとも62.7%がSCP-2215-JP個体を含むことが確認されています。

SCP-2215-JPの異常性は、その植物体が枯死した際に腐敗が及ぶ前に以下の操作を行うことで発現します。この操作は一般的に行われるイチゴの春化処理1と類似しており、SCP-2215-JPの異常性の発現にも操作による植物体内のホルモン環境の変化が関連している可能性が指摘されています。

  1. 5℃以下の低温環境に12時間以上おく
  2. 30℃以上の暖かい環境におく

上記の操作が行われると、SCP-2215-JPの植物体は不明な原理により一時的に蘇生します。このとき枯死の原因となっていた老化や病気は緩和され、開花が可能な状態となります。しかしこの蘇生状態は3日程度しか持続せず、前述の異常性は1個体につき1度しか発現しないため、蘇生後のSCP-2215-JPから果実を収穫することはできません。

SCP-2215-JPの異常性は、その果実を摂食した生物の約10.4%に伝染します。この伝染がどのような原理で行われているのかは判明しておらず、伝染した生物から異常性を除去する方法は発見されていません。SCP-2215-JPの異常性を獲得した生物は、通常の生物とあらゆる点で区別できません。現在、SCP-2215-JPを重要な情報を有する職員のセーフティーネットとして利用する計画が立案されています。

補遺1: 2020年より、火葬場での火葬中に遺体が蘇生する事件が全国で多数報告されています。これらの事件は死体安置所の低温と火葬炉の高温によって前述の異常性発現条件が成立したことが原因であると考えられており、未収容のSCP-2215-JPが関係しているものとして調査が進行中です。

補遺2: 前述の事件の著しい増加傾向を鑑み、隠蔽コスト削減のため主要な棺の製造ラインに介入して棺内部からの脱出を阻止するプロトコルの実行が予定されています。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。