SCP-2220-JP
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SCP-2220-JP開口部

アイテム番号: SCP-2220-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2220-JPの開口部は南京錠で封鎖され、コンクリートと土砂によって覆うように地表付近から遮断した上で、その外観を一般的な水道水源管理施設に偽装することによって外部からの侵入や発見が出来ないよう隠匿されます。

現在、更なるSCP-2220-JP内部の探査及び調査は許可されていません。

説明: SCP-2220-JPは日本国兵庫県の山間部、███付近に存在する放棄された地下施設です。SCP-2220-JP内の設備はほとんどが破損・老朽化しており、残存した器具から生物学及び遺伝学に関連する研究施設であったことが推察されていますが、この施設の起源を証明する具体的資料等は発見されていません。

SCP-2220-JP内部の全ての情報は観測者に対して反知覚的に作用します。SCP-2220-JPに進入した直後においてこの効果は視界の不鮮明化、嗅覚の鈍磨などの軽微なものですが、深部に進むにつれ観測者の得ることが出来る情報は限定化されていき、最終的には五感の完全な喪失、意識の消失といった重篤な影響を及ぼします。

これらの影響の及ぶ範囲・種類は個々の観測者によって異なりますが、いずれの実験においてもSCP-2220-JP最深部から離れるにつれて減衰することが報告されています。

SCP-2220-JP内には4つの階層が存在します。各階層は傾度38度の吹き抜け階段により接続されており、すべての階層への接続口には施設全体の簡易な構造見取り図を意味すると思われる金属製プレートが存在します。見取り図では4つの階層を上方から1F~4Fと表記していること、それぞれの階層にアルファベット1字が付記されていること、いずれの見取り図でも最深部の4Fに当たる部分には不明な要因により赤錆が発生し、該当部分が判読不可能になっていることの3点以外にこのプレートの特筆すべき点はありません。

以下に判明している範囲での各階層の情報を記載します。

第一階層(1F): 見取り図には「E」と付記されています。生物学及び遺伝学の研究のために揃えられたと考えられる実験器具や設備が存在し、前述の通りそれらは多くが破損・老朽化しています。併設された書庫にはその研究記録が紙媒体/マイクロフィルムによって保存されていたと見られますが、全ての記録は高温の炎(推定)に晒されたことにより判読/復元が出来ないほどに激しく損壊されています。

第二階層(2F): 見取り図には「P」と付記されています。この階層には小型・中型動物用に設計されたと見られる多数の檻が通路に沿うように設置されています。第一階層の情報からこれらの檻は実験動物の飼育に用いられていたと考えられていますが、観測者は檻の内部を知覚することに成功していません。

第三階層(3F): 見取り図には「M」と付記されています。第三階層に到達した時点で多くの観測者は五感のほとんどを喪失しますが、一部の被験者は"床に大きな段差があって歩きにくい"、"何か柔らかくて弾力がある物が転がっている"といった限定的な情報を知覚したと報告しています。

第四階層(4F): 見取り図には「S」と付記されています。この階層が現在判明しているSCP-2220-JPの最深部(地下130m)であり、観測者は一切の情報を知覚することが不可能です。


SCP-2220-JPはその周辺地域における財団の網羅的調査によって偶発的に発見されました。不明な理由により当該地域における財団活動は長年にわたり実行されておらず、この調査はその不自然な点を複数の財団文書記録の目録作成中に発見した転眼 式見編纂官の報告を切っ掛けとして提言されたものでした。

発見時、SCP-2220-JP開口部は書類棚やデスクにより構築された粗雑なバリケードによって封鎖されていました。バリケードの素材は鋼製の鎖によって固定されており、鎖の両端は”怪奇部門”という文字が日本語で刻まれた小さな金属製プラカードにより接続されていました。これらの実行者は現在まで特定されていません。



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