SCP-2243
評価: +19+x
ABResize.jpg

SCP-2243-A(手前)とSCP-2243-B(後ろ)

アイテム番号: SCP-2243

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2243は33×50×63cmの鳥籠に収容されます。籠の中にはLonchura striata domesticaに適した栄養レベルの穀物混合餌を入れた容器を少なくとも2つ、ウォーターボトル2つ、そしてSCP-2243-Bの要求に応じて“水浴びの時間”に使用するのに十分な大きさの水入れ容器を少なくとも1つ含めます。

籠はレベル2職員が隔週で清掃・維持します。籠は交換も可能であり、付属品はSCP-2243-AまたはSCP-2243-Bの要求にサイト管理者の認可が下りた場合は追加されます。

サイト管理者の認可が下りた場合、SCP-2243は翻訳支援のために利用が可能となります。

説明: SCP-2243-A、SCP-2243-B、SCP-2243-Cは、個別には、外見上似ているオブジェクト/生物に予想されるものと同じ行動を見せます。SCP-2243の異常特性は、各要素が互いの1.9m以内に配置されると発現します。

SCP-2243はSCP-2243-A、SCP-2243-B、SCP-2243-Cと称される3つの実体の総称です。SCP-2243-Aは“デイジー(ヒナギク)”、SCP-2243-Bは“ティスル(アチャミ)”という名を自称しています1。SCP-2243-Cは本稿執筆現在まで一切の認知力や知覚力を見せていません。

機動部隊工作員█████ ██████(以下“工作員”と呼称)は、SCP-2243-AとSCP-2243-Bをペットショップ“████████”のチェーン店舗の1つから購入していました。両個体は外見上はLonchura striata domestica、より一般的にはジュウシマツの名称で知られる鳥類の雌です。およそ1ヶ月後、工作員はSCP-2243-Cを購入しました。SCP-2243-Cは長さ約11.4cmで、紐とゴムとプラスチックで構成された一般的な鳥用玩具の形状をしています。工作員はSCP-2243の異常性質を見出した後、これらを財団の管理下に持ち込みました。

活性化中、SCP-2243の半径4.02m以内にいる対象者は、SCP-2243-AとSCP-2243-Bが通常のLonchua striata domesticaが発する囀りではなく、対象者が最も親しんでいる言語で話すのを聞くことになります。対象者は観察可能な長期影響を伴うこと無くSCP-2243-Aおよび-Bと会話することができます。4.02mの半径外にいる人物はSCP-2243-AとSCP-2243-Bが通常のLonchua striata domestica同様の音を発しているのを知覚します。加えて、4.02m半径の外部の者は、内部の対象者が通常の人間の発声ではなく、“ピーチク”または“パーチク”という音を真似ているかのように知覚します。

効果半径内で書き込みを行う際、対象者は通常通りに文字を書くことが出来ます。しかしながら、効果範囲を離れると、書き込まれた単語は様々な“ピーチク”と“パーチク”に置換されます。この影響は書き込みがタイピングか手描きかに関係なく発生します。

遠隔から観察/聴取した場合も、対象者・SCP-2243-A・-Bは普通の鳥の鳴き声を発しているように知覚されます。遠隔観察における対象者は各種“ピーチク”および“パーチク”そのものを書き込んでいることから、自分は通常通りの書き込みをしているという対象者の印象は効果範囲内でのみ成立する現象のようです。

対象者は、効果半径のあらゆる発言を、自身が最も慣れ親しんだ言語として知覚するようです。このため、複数名が効果範囲内に一緒に存在する状況下では、SCP-2243は口頭の意思疎通における有用な翻訳者としての役目を果たします。

SCP-2243-AとSCP-2243-Bは約2~3歳のヒト幼児と同等の知性と理解力を有しているようです。SCP-2243-Aと-Bは自分たち2羽が対象者と“ちがう”事を認識していますが、販売目的で育てられている一般的なLonchua striata domesticaに予想される以上の知識を持ちません。対象者が聞いている言語に関係なく、文法と文構造は理解可能なように反映されます。

SCP-2243は近隣住民に対してオウムのハイブリッドとして説明されているため、保安上の脅威とはなり得ません。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。