アイテム番号: SCP-225
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-225-1は研究および実験のためサイト-65に収容されます。盗難が不可能であり、現時点において物体が無害であるため、オブジェクト自体の警備は不要です。進行中の試験はSCP-225-1を排除するか、あるいは少なくとも現在の位置から制御可能な方法で移動させる方法を見つけるために行われます。
SCP-225-2は現時点において封じ込め不可能であり、それが移動するに伴ってその現在位置、速度および航跡を定常的に更新するとともに次の50年間の推測される位置を予想しつつ、可能な限り監視されねばなりません。
現時点でSCP-225は喫緊の脅威をもたらすものではありません。しかしながら、SCP-225-1との衝突経路にあることが検知された場合、SCP-225は直ちにKeterへと更新され、SCP-225-1またはSCP-225-2をその経路から変更する全ての努力がなされねばなりません。
仮に衝突の可能性がある場合でもこの目的のために全ての財団資源が利用可能となります。予防措置およびKeter級物品の即時破壊に至らないであろう[データ削除]により封じ込め違反が生じた場合の改定された取扱方として地球脱出計画が作成されます。
説明: SCP-225-1とSCP-225-2は不明な起源と組成の光沢のある灰色の金属球であり、それぞれ直径0.681mです。
SCP-225-1は静止し動かないように見えますが、実際には地球上空の対地同期軌道上を正確に地球の回転速度と同じ速度で運動しており、常にその相対的な位置を維持しています。
重力、磁力、その他全ての外力がSCP-225-1に対して試験されましたが何ら効果は見られませんでした。すなわち、SCP-225-1は地上約7.3mの位置を維持します。いかなる大きさの力をいかなる方向に加えても、SCP-225-1の位置は変化しませんでした。試験されたいかなる工具、武器もSCP-225-1に対して物理的影響を及ぼしませんでした。
SCP-225-2は地球の公転軌道にほぼ同期した軌道に沿って太陽を周回しています。地球を周回しているのではありません。つまり、地球の自転に伴い見かけ上の運動が生じ、その時点におけるSCP-225-2の高度に応じて移動速度は1,600–2,000km/hの範囲におよびます。厳密にはSCP-225-2は太陽を周回しているわけでもありません。すなわち、SCP-225-2は不明な方法により自身を駆動させているようです。その航路は完全に予測可能とはなっていません。
SCP-225-2の経路と地球の軌道の違いは地球をSCP-225-2に近づけるかあるいは離れさせますが、日内変動は非常に小さいです。████に初めて観測されて以来高度が標高10km以下に下がったことはなく、通常地上██km – ████kmにとどまりますが、████における一時的な接触の喪失に繋がったように[データ削除済]まで離れたこともあります。(接触は██████ルナ衝突事案の後に再度確立されました。)
相対的な現在位置が変動することによって、顕著にその試行に困難を伴い、時間を要し、資源を集約する必要がありますが、SCP-225-1と同様に、SCP-225-2上に及ぼされるいかなる力、兵器も効果を示しません。
補遺: 要約すると、SCP-225-1を動かすないしは損傷を与える、また、SCP-225-2を止めるないしは損傷を与えるいかなる試みも効果を示しません。SCP-225-2はその航路上にあるいかなる物体をもその組成を問わず破壊的に通過し、それに伴い止まる、あるいは経路を変えることがありません。SCP-225-1は任意の方向にいかなる大きさの力を加えられても影響を受けません。
オブジェクトは個々にはいかなる主要な懸念の対象でもありませんが、2つのオブジェクトの衝突は破局的となることが示唆されています。2つのオブジェクトに含まれると推測される物質量(0.33立方メートル、約2,600kg)に基づく予測からオブジェクトは互いを消滅させ、少なくとも██ギガトンの核爆発に相当するエネルギーを解放するであろうことが示されています。
これまで行われた全ての試験から、既知のいかなる手段によってもSCP-225-1とSCP-225-2のいずれに損傷を与えるあるいは移動させることが不可能であると示されているため、オブジェクトのいずれもが消滅しない、静止しない、あるいは接触によって両者が互いにその経路を変えない可能性さえも存在します。もしそうであるならば、SCP-225-1とSCP-225-2の衝突は[データ削除]する可能性を有します。
そのような事情により地球脱出では不十分である可能性があることから、[データ削除]する前に[データ削除]が許可されるべきです。