SCP-2251
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SCP-2251収録内容において12分46秒に出現するオブジェクト。

アイテム番号: SCP-2251

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2251はサイト-88の13階にある収容保管庫に保ちます。いかなる状況下でも、SCP-2251に関連する動画ファイルを、エアギャップ環境にないコンピュータにコピーしてはいけません。

説明: SCP-2251は、”ベルエアのフレッシュ・プリンス”の、生産・放送されていないエピソードを収録したデジタルビデオディスクです。再生時、SCP-2251のビデオ映像は縦軸および横軸が反転した状態で表示されます。この効果は視聴者の頭の向きに関係なく持続します。ビデオファイルのデジタル的な改変では、この外見上の反転を相殺することができませんでした。

加えて、SCP-2251に関する記述も同様に反転します。しかし、この場合の反転は静的なものです(そのため、オブジェクトについての記述を見るために読者または媒体の向きを変えることによって普通に読む事が出来ます)。

エピソードの終わりに表示される製造情報は、放送されたシリーズが最終回を迎えた3年後の1999年に生産された事を示します。この情報には、ジャネット・ヒューバート=ウィッテン (SCP-2251の収録内容には登場せず)が、1993年にダフネ・マックスウェル・リードと役を代替わりしているという事実にも拘らず、出演俳優として表記されています。マディソン博士、ローゼンタール博士、マーコウィッツ博士を含む数人の財団職員が、プロデューサーとして表記されています。

これらのクレジットに記載されている職員への尋問では、オブジェクトに関連する新しい情報は得られていません。3人のうちの誰一人として、尋問以前にはSCP-2251に関する知識を持っていないようです。これら職員はまた、この手の媒体の製作に関しては殆ど才能が無い事を示しています。

SCP-2251に収録されているビデオには変化性がありません。場面は、屋外のカフェと思われる場所に座っている俳優ウィル・スミスとアルフォンソ・リベイロから始まります。1.3秒後、両俳優と全ての固定されていない物品は、画面外の”空”へと落ちていきます。録音の笑い声が再生されている間、カメラは更に4.8秒間、地面に固定されているテーブルを映し続けます。

この後、画面は暗転し、単調な音を伴って約63秒間持続します。これは、大空と思われるものへ落下していくウィル・スミスとアルフォンソ・リベイロを追うカメラ映像の移行へと続きます。全ての音は風によって掻き消されているものの、両者ともに苦しんでいるように見受けられます。

約4分後、両者は大気性低酸素症の影響に苦しみ始めるように見えます。続く2分間の症状激化の後、両者は意識を失います。ビデオの12分46秒時点で、1つのオブジェクト(上記画像)が画面を横切り反対側へと落ちていきます。

22分21秒が経過した後、カメラは、今や低圧環境に関連した明白な症状に苦しんでいるウィル・スミスの大写しへとズームします。彼は意識を取り戻したように見え、風の音は止みます。ウィル・スミスは「フィルおじさんはいつも言ってたっけな、クスリをキメてハイになったりするなよって(Uncle Phil always told us not to get high)」と言い、録音の笑い声でエピソードは終了します。クレジットは、以前と同じ音を伴って57秒間継続します。

実験01
対象: D-1934
実験: 通常の視聴。認知の変更を試みていない。
結果: 物理的な向きに関係なく、対象は反転を正すことが出来なかった。

実験03
対象: ジェニファー・コード
実験: 対象は、知覚した全てのイメージを反転認識する、珍しい空間認識障害に苛まれている。これ以外は通常視聴と同一。
結果: 対象はまたしても反転を正すことが出来なかった。対象は影響に混乱し、記憶処理が行われるまで若干の興奮状態に陥った。対象の継続的な監視は、更なる情報を明らかにしていない。

実験06
対象: D-1934
実験: D-1934は全ての可視光を反転した一対のレンズを通してSCP-2251の映像コンテンツを見た。これ以外は通常視聴と同一。
結果: 反転は補正されないままであった。対象は実験後に首の痛みを訴えた。

実験14
対象: D-1934
実験: SCP-2251の映像コンテンツのコピーの1つを、3Dメガネ対応のものに改変。対象は3Dメガネを着用した。これ以外は通常視聴と同一。
結果: D-1934は天井と激突し、首に重傷を負った。重力の反転と一致した速度で床から反発したように思われる。メガネを除去すると、対象は通常に重力の影響を受けた。二次的な被害が発生しないことを確実にするための対策が施された。
注記: 実験14の後、実験は一時中断。D-1934は怪我の治療を受け、Dクラス集団の下へ帰された。オブジェクトの再評価が進行中。

実験15
対象: D-3403
実験: 改めて通常視聴。認知の変更を試みていない。
結果: 対象は再生中に約75秒間、"ベルエアのフレッシュ・プリンス"のテーマソングを鼻歌で歌い始めた。対象は、SCP-2251に関連する典型的な反転が停止したことを報告。ビデオ内容は本来の内容から変更されず、対象が沈黙するよう指示を受けた2度目の再生では一般的な反転効果が齎された。
注記: インシデント2251-1に関連する二次的実験は、テーマソングを少なくとも5秒間、鼻歌あるいは歌唱することによって、SCP-2251の反転効果が再生終了まで一時的に逆転することを確認したという点に注目すべきである。






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