SCP-2280
評価: +4+x

アイテム番号: SCP-2280

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2280は、生物学研究エリア12にある、10mの緩衝地帯で囲まれた1㎢の専用パドックに収容します。このパドックは、10mおきに赤外線カメラを搭載した高さ4mの鉄筋コンクリート壁で囲みます。自動式の給水装置および給餌用飼葉桶が、SCP-2280が利用するために備え付けられます。獣医の診療を含む全ての世話は遠隔操作型のロボットを介して行います。

いかなる脊椎動物も実験以外でSCP-2280の8m以内に接近するのは許可されません。生物がSCP-2280の異常性の影響を受けた場合、SCP-2280の捕食が終了する前に当該生物の死体を回収する試みが行われます。この試みが失敗した場合は、翌日の日の出5分前から、SCP-2280に消火薬剤の泡を最終効果停止まで噴霧し続けます。

説明: SCP-2280は成熟した雌のBos Taurus (ウシ)であり、その体組織は370nmから770nmの波長のあらゆる電磁放射1を100%吸収します。この結果SCP-2280の姿は、どの角度から見ても純粋な黒いシルエットとして表れ、細部を見る事が出来ません。これと下記の異常性質を除けば、SCP-2280は遺伝的かつ機能的に、食事や赤外線カメラ映像も含めて、異常性の無いウシと同一です。

体重2kg以上の脊椎動物がSCP-2280の5.25m以内に接近した場合、約50%の確率で神経麻痺を起こします。この問題が発生すると、SCP-2280は麻痺した動物に接近し、普段は草食にも拘らず、この動物を1.5時間以下で捕食します。SCP-2280にとって丸呑みするには大きすぎる動物の場合、SCP-2280は蹄と門歯を用いて骨格系の軟部組織を一口大の塊に分割し、同様に大きすぎる骨構造は食べ易いサイズまで潰していきます。

翌日の日の出の際、SCP-2280は産気づき、SCP-2280-1個体を出産します。SCP-2280-1個体は、370-770nmの波長スペクトル全体で均等に10万ルクスの光を放射するという点を除き、捕食された個体と同一形態の動物です。SCP-2280-1の約95%は死産であり、この場合の放射光は、SCP-2280に食べられた生物と著しく似通っているのが判別できるレベルまで急速に減光していきます。SCP-2280はこれらの個体を無視するため、後の分析のために回収する事が出来ます。

残るSCP-2280-1の5%は、起源となった動物種に関わらず、生まれてすぐに立ち上がりSCP-2280の乳を飲みに行きます。長くとも15分の授乳の後に、SCP-2280-1個体はSCP-2280から離れ、0.4秒以内に体温を1000℃以上まで上昇させ、真上に飛び上がります。跳躍した個体は約37m/s²まで加速上昇した後、地上1.7kmで突如消失します。

Dクラス職員由来のSCP-2280-1個体は、意思疎通の試みに応答しませんでしたが、未知の言語で呟くのが確認されています。言語分析ではスピーチの翻訳に成功していませんが、アフリカ系の言語、とりわけエジプトのコプト語との類似性が指摘されています。

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