SCP-2298-JP
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研究チームより通達

この報告書中には、日付の記載があります
すべて現地時間表記であることに留意してください

— 研究チーム副主任 Clemence Michelクレモンス・ミシェル


連鎖災害部門より通達

この報告書は連鎖災害についてのものです
連鎖災害チャート形式での閲覧を希望される場合は、CHC-2298-JPをご確認ください

— 日本支部連鎖災害部門主任 浜内 千歳

アイテム番号: SCP-2298-JP

オブジェクトクラス: Da'aS Elyon1

特別収容プロトコル: SCP-2298-JPの発生条件を考慮し、財団が今後締結する条約の名称に地名または建造物名を含まないようにしてください。現在発効中の地名・建造物名を名称に含む条約は、それが失効する事態を可能な限り回避してください。失効が不可避となった場合は機動部隊ひ-10~19("火事手伝い"連隊)が当該条約の名称に含まれる地点へ配置されます。対応の遅滞はIC-クラスシナリオの発生につながり、アンニュイクラスのカバーストーリーの流布を始めとする対応が必要になるため、確実に発生初期段階で消火活動を完了してください。
また、中華人民共和国・北京市の紫禁城内部においては、機動部隊ひ-20("守り人")が常に警備し、発火を確認した場合は迅速な消火及び目撃者へのクラスA記憶処理を行ってください。

説明: SCP-2298-JPは、一種の連鎖災害2です。この現象は、財団が締結し発効した条約の名称に実在する地名もしくは建造物の名が含まれている場合に、"この条約が失効・破棄された"もしくは"財団ないし条約の締結相手が条約に違反した"際、"名称に含まれる地域・建造物が発火する"というもので、この連鎖災害がいつから発生していたかは判明していません。

SCP-2298-JPは、かつて財団フランス支部 - 世界オカルト連合欧州支部間で結ばれていたノートルダム条約が2019年4月15日に世界オカルト連合側から破棄が通告された際、同時刻にフランス共和国・パリのノートルダム大聖堂で火災が発生したことが財団連鎖災害部門3の目にとまり、その後フランス支部が調査を続けていましたが、警視庁公安部特事課 - 財団米国本部間で締結されていた首里城条約が2019年10月31日に効力期限満了により失効する際、特事課側から条約更新の却下が通達されたタイミングに付随して日本国・那覇の首里城正殿から出火という事態を受けて、正式に連鎖災害と認定されたことでオブジェクト指定されました4

過去記録にある限り、SCP-2298-JPによるものと考えられる異常発火は計8 9件ありますが、ここから導き出される推論として、連鎖災害による発火現象の規模は"条約全体における破棄・失効・違反された部分の比重"によって変動すると考えられており、このため条約が丸ごと失効したノートルダム条約及び首里城条約のケースの火災が記録上最大級のものになったと推定されます。

現在のこのオブジェクトに関する研究成果をもとに提唱された仮説では、財団の活動開始以前から効力を持った一種のミーム兵器であると考えられていますが、既知のいかなるミーム兵器とも明確な共通点を持たないため、これ以上の推論は立てられていません。

補遺: 財団米国本部にて、旧蒐集院 - 財団米国本部間に結ばれていた"新橋協定5"が1905年9月5日に失効していた6ことを示す資料が発見されました。このため、一般に日比谷焼打事件として知られる東京一帯の火災の一因として、SCP-2298-JPの存在があった可能性が示唆されています。

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