SCP-2301-JP
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光に誘引されるSCP-2301-JP群

アイテム番号: SCP-2301-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2301-JPが発生した地域は財団監視下におかれ、SCP-2301-JPの捜索が開始されます。SCP-2301-JPに変異した可能性がある種のカエルを捕獲し、特性を確認します。特性が確認された場合、SCP-2301-JP自身の特性を活用して一点に集合させ、捕獲します。捕獲後は数点のサンプルを残し処分します。

SCP-2301-JPが原因となって死亡した人物は死因を隠蔽され、事故死として処理されます。死体は損壊の激しさを理由に回収し、記録後に処分します。SCP-2301-JPから生還した人物については確保以後に記憶処理を行い、非異常性の症状を診断結果として処置します。

説明: SCP-2301-JPはアマガエル属(Hyla)のカエルが特定の生態を獲得し、変異したカエルとその総称です。地域別に基底となる種は異なりますが、各地で同一の生態や特性の獲得が確認されています。外観は変化しておらず、目視のみで変異を判別することはできません。

SCP-2301-JPは共通して夜行性です。走光性を持ち、外灯や住居の光に誘引される習性があります。これは走光性の昆虫類などを効率的に捕食した結果と考えられます。捕食時には他種と同様、舌を伸長させます。舌の粘性は他種よりも強く、他種では逃すような舌の接触であっても獲物の捕食に成功します。これについては前述の習性により、飛行中の獲物を捕食する機会が他種と比較して増加したためと推測されます。SCP-2301-JPは獲物の体毛から反射した軽微な光にも反応し、獲物の動きに合わせて正確に舌を伸ばすことが可能です。

舌からは固有の神経毒が分泌されます。作用は胃酸に近く、タンパク質の分解を促します。これにより、自身より体長が多少大きい獲物を砕きながら、短時間での栄養摂取を可能にします。通常、アマガエル属カエルの毒性は微弱であり、このような作用もありません。SCP-2301-JP分布域にはアリ、ダニ、クモや走光性を持つドクガや甲虫類が数多く生息しており、それらを捕食する割合が高くなったことで毒性が変容したと考えられます1。また、何らかの都市汚染の影響も可能性に含まれています。

SCP-2301-JPは、地域に存在する同種個体との相互コミュニケーション能力を有します。捕食行動時に大量の獲物を認識した場合、SCP-2301-JPの雄は鳴き袋2を使って音を発生させます。音は半径1km程度まで届き、それを知覚したSCP-2301-JPは同様に音を発生させつつ音へと接近します。このような音を仲介する個体により、SCP-2301-JPは獲物の位置を広域に共有し、集団全体の捕食の確実性を上昇させます。なお、このときの音はヒトの発声に近い高音もしくは低音です。これには外敵となる生物を撃退しつつ、他種のカエルを呼び寄せないという効果があります。この特性からは、通常のアマガエル属カエルには存在しないSCP-2301-JP独自の集団意識を読み取ることができます。

SCP-2301-JPの変異原因、および距離のある地域との共通性の要因は現在も調査中です。仮説の一つに、地域の急速な都市化への適応が挙げられています。SCP-2301-JPが発生した地域はすべて都市圏であり、過去40年以内の大規模開発でアマガエル属カエルの適正環境が大きく崩されていました。そのため、都市環境に適応できなかった個体が淘汰され、個体同士が生存や繁殖のために相互協力する状態が構築されたと推測されます。

補遺.01: 社会への影響

SCP-2301-JPが原因となる死傷事故が多発しています。

被害者の死体は必ず屋内で発見されます。被害者の死亡推定時刻は必ず深夜帯であり、現場では照明が点灯していました。窓などに僅かな隙間が確認されており、SCP-2301-JPはそこから侵入すると考えられます。

カエルという性質上、SCP-2301-JPがヒトをそのまま捕食対象として見なしている可能性は低いと思われます。しかし、SCP-2301-JPはヒトの体毛に反応していると考えられ、伸ばした舌が体毛ごと皮膚に接触します。粘性の高い舌と分解作用のある毒によって皮膚の一部は抉り取られ、捕食行動は成功します。これにより、鳴き袋を活用した位置共有が実行されます。数分単位の経過で推定200~300匹程度のSCP-2301-JPが集合し、被害者への攻撃が繰り返されます。被害者は鳴き袋の音による精神錯乱、毒に対するショック症状などで機敏な行動が困難となります。SCP-2301-JPが衣服の内側に入り込むことで肉片はさらに細かく抉られ続け、逃走に失敗した被害者は最終的に失血死します。

大量のSCP-2301-JPが集合して鳴き袋を使うことで、音量と空気振動は周辺にも聞こえるほどに規模が大きくなります。しかし、発生する音がヒトの声に酷似しているため、近隣住人は都市災害的な騒音や振動と見なします。被害者が抵抗の際に発した声や物音もその一部として認識されます。

深夜帯に頻繁に活動している人物の住居の周囲には、漏れた光を察知したSCP-2301-JPが集合する傾向にあります。集合したSCP-2301-JPは夜間その周辺で活動し、長時間ヒトの声を感知した場合、鳴き袋の音と認識して地点に留まり続けます。なお、近隣住民はその人物の住居に日常的に騒音や振動を感じていることも多く、SCP-2301-JPによる被害に遭った際も発生する音や振動に懐疑心を抱きません。

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