アイテム番号: SCP-2309
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 無許可でのアクセスを防ぐため、SCP-2309の周辺地域は鎖で繋がれたフェンスで封鎖され、ジョージア陸軍によって使用されていることを証明する公的な許可証が与えられます。SCP-2309の構造の状態を定期的に報告するため観察チームがSCP-2309の常に配置されます。SCP-2309のいかなる破綻も即座に報告されなくてはならず、SK-クラス支配シフトシナリオの可能性があると考えられます。このような報告があった場合、中東に駐在する財団の軍事力が非常プラン2309に従い、状況を調査し、もし可能ならば出現した敵性勢力と交戦するため活性化され投入されます。
説明: SCP-2309は薄い真鍮の層で包まれた鉄のブロックから造られた、ジョージアの███████地方の█████の峠道の谷を通る部分で左右の岩壁の間に建てられた高さおよそ20 m、厚さ5 mの壁です。SCP-2309は通常の手段ではダメージを受けませんが、北側の面から、多くの場合爪痕に似たパターンを示す金属片の消失という異常な機序により劣化し続けています。この劣化プロセスは日の出から日没までの間、壁の一部が5 cmの厚さになるまで続きます。劣化が終わると、SCP-2309は失われた素材をおよそ0.5 mm/sの速度で再生させ、次の劣化が始まるまでに完全に再生します。
財団の歴史学者はSCP-2309は紀元前6世紀の間に、アケメネス朝の創始者であるキュロス二世の出資により建てられたと考えています。SCP-2309の存在は最古で紀元1世紀からの様々な文献により証明されていますが1、一般に閲覧できるこれらの文献はSCP-2309の存在と位置をぼやかすために修正されています。これらの文献の中で特に注意を引くものは、以下の紀元9世紀のアッバース朝のカリフであるアル=ワースィクに仕えたサッラーム・アト=タージュマニによるSCP-2309の直接の報告書です。
財団の考古学者は1992年にSCP-2309周辺の発掘を始めました。以下のような物品などが発見されています。:
- およそ千枚のリュディアの硬貨
- 多数の鉄と青銅でできたアケメネス朝の武器と防具の欠片
- おそらくSCP-2309の建設に用いられた歯車やその他の機械の部品一式。多くがイオニア人都市国家のメカニト寺院カルトの印を押されている。
- Homo sapiens sapiensの基準に概ね似ているヒューマノイドの骨格を含む共同墓地。顎が縦に開口する点、骨性の鉤爪で終わる指と言った点で基準から逸脱している。これらの標本はSK-BIOタイプBの捕獲実例に似ている。
- 以下に記す、SCP-2309の建設と周囲の状況について古代ペルシア語で書かれた記録を内包していた大きな粘土製の円筒
SCP-2309の持つ地球と人類に対する重大さのため、またSCP-2309がサーキックの軍勢に対する障壁として建設されたことを示す文献と考古学上の証拠の存在のため、SCP-2309が破られることは、SK-クラス支配シフトシナリオを構成すると考えられています。SCP-2309によって阻止されている脅威の性質と、その収容をより改良する可能性についての、歴史学と神秘学の研究が進行中です。