SCP-2366-JP
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以下のファイルは大規模な改訂が予定されています。

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ぎ-0隊員が作成した、SCP-2366-JPの無害な代替画像。

アイテム番号: SCP-2366-JP

オブジェクトクラス: Euclid Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-2366-JPのアナログバックアップは不透明性のファイルに収められた上でサイト-81AMの標準危険物収容ロッカーにて保管されます。また、財団Webクローラは常に新たなSCP-2366-JP発見例及びSCP-2366-JPに関連していると推察される書き込み等を検索し、削除・非公開化します。

新たなSCP-2366-JPが確認された場合、当該Webページのアクセスログ等をもとに異常性暴露者を特定後機動部隊ぎ-0("夢幻泡影")1を派遣し、生殖器切除等の適切な処置を行うとともにカバーストーリー「粘膜感染」を適用してください。

説明: SCP-2366-JPは不定期にインターネット上に公開される、日本の伝承における架空の水棲生物"河童(Kappa)"に関連したデジタル画像の投稿です。SCP-2366-JPの内容はデフォルメされた河童のイラストが漫画表現的吹き出しセリフとともに描かれているというものであり、そのセリフには以下のような種類が確認されています。

存在そのものが苦痛で満たされているんだ!!!

誕生は死の根本的原因である。死を厭うならばまず出産をやめよう!!!

出生は、不幸と苦痛を同意なく子に科すという点で最も非人道的な行為なんだ!!!

全ての親は子供を産んだ無責任極まりない殺人者だね!!!

SCP-2366-JPを電子媒体や印刷物などを通し視認した人間(以下、対象)は、原因不明のプロセスにより、性器及び生殖器が即座に壊死、腐敗を始めます。この異常現象は対象の年齢・性別・識字能力・"河童"に対する知識の有無などにかかわらず発生します。腐敗の進行は該当部位の切除手術を行うことによって防ぐことができますが、適切な処置が行われなかった場合、対象はその影響から妥当と見なされうる多臓器不全や敗血症等の症状により死亡する可能性が著しく高まります。

現在財団は、セリフ及びイラストのバリエーションが異なる26種類のSCP-2366-JPを確認しています。


起源/発見: 確認されている限りのSCP-2366-JPの最初の発見例は、20██/03/01に記録されたweb上の匿名掲示板サイト「██████」の反出生主義2について議論するスレッドの23番目の書き込みです。当該SCP-2366-JP実例には画像と共に以下の文章が付記されていました。

Quax, Kanako, quo quel quan?

その後、この書き込みを閲覧したと思しき複数の民間人とその周辺人物より「自身の性器が急速に腐り始めた」「家族の股間の様子がおかしい」などといった旨の異常な通報が各地の消防本部に相次いだことから、財団はSCP-2366-JPを認知するに至りました。財団は潜入エージェントを通して当該SCP-2366-JP実例の記録と削除を行い、消防と協同して曝露者の治療・収容に当たりましたが、事態の完全な収拾までに33名の負傷者、2名の死者が発生しています。

後日に実施されたIPアドレスの追跡により、上記23番の書き込みが行われたのは長野県松本市在住の隅田 加奈子氏が所有する電子端末からであることが確認されました。エージェント・高山が調査のために隅田 加奈子氏と接触し背後関係の確認を行いましたが、加奈子氏は当該の書き込みに対して「覚えがない」と回答しました。加奈子氏の夫である隅田 竜太郎氏や隅田夫婦の2児の実子に対する聞き取りからも同様の結果が得られています。

また、加奈子氏は4か月以前より第3児を妊娠していることが確認されており、過去の経歴や精神分析、オンライン上のアクセスログ等からも加奈子氏が反出生主義的な思想や、それらに対する肯定的/否定的関心を抱いていた事実は確認されませんでした。隅田家に対する記憶処理の後、エージェント・高山は加奈子氏とその周辺人物に対する定常監視業務に割り当てられています。


補遺1: 20██/07/24、隅田 竜太郎氏の死亡が確認されました。竜太郎氏は自宅の階段から足を滑らせ、後頭部を強打したことによって死亡したものと推測されます。遺体の発見当時、エージェント・高山は階段と竜太郎氏の周辺から乱雑に掻き出されたと思われる生体組織片を含んだ粘液を回収しました。成分分析は、この粘液がヒト女性の妊娠初期における子宮内容物と一致していることを明らかにしています。

これらの異常について、隅田 加奈子氏及び2児は「覚えがない」と主張しています。またこの間も、SCP-2366-JPの変種と思しき投稿が隅田家内に存在する電子端末からオンライン上に公開された形跡が確認されました3。代替記憶テンプレートの埋め込みと共に、予防的措置として隅田家内のオンラインに接続可能な機器は全て撤去されます。

補遺2: 20██/11/04、加奈子氏は第3児を出産しました。それと同時に、エージェント・高山は加奈子氏周辺に以下の物品が出現したことを確認しました。特筆すべきことに、これらの物品はエージェント・高山を除く人物には視認出来ない、もしくはその存在を確認する前に消失したようです。

  • 芥川龍之介『河童・或阿呆の一生』(新潮社刊)452冊
  • 和訳された聖書51冊
  • キュウリ(Cucumis sativus)63本

物品はいずれも非異常性のものでした。また、加奈子氏及び新生児にも異常性は検知されず、危害を加えられたような痕跡も確認されませんでした。加奈子氏は上記のいずれの物品にも「覚えがない」と証言しています。

また加奈子氏の出産が行われた同日、同時刻に匿名掲示板サイト「██████」にて、以下のSCP-2366-JP実例が投稿されていることが確認されました。初期収容時に確認された書き込みと同様、反出生主義について議論するスレッドでの書き込みでした。以下がその転写です。

Quack!Quack!Quack!Quack!Quack!Quack!Quack!Quack!Quack!Quack!Quack!Quack!Quack. Quack… わたしはうまれたくなんてなかった, qur-r-r-r-r.

この書き込み以降、新たなSCP-2366-JPの出現は確認されていません。









追記文書を編集中

**補遺3:** 財団無力化判定イニシアチブ第4号に規定された予備期間の経過に伴い、SCP-2366-JPの自動的なNeutralized再分類作業が実行されている中、関連記録を参照用に目録化していた編纂官は、上記SCP-2366-JP報告書内に以下のような不自然な記述及び記述の欠落が存在することを指摘しました。

* 起源/発見セクションや補遺2において引用されている掲示板書き込みの内容は、明らかに芥川龍之介の『河童』における"河童の言葉"を模倣したものであるが、それに対する言及や関連性調査記録が存在しない。

* 補遺1で回収された粘液の起源として最も疑わしい加奈子氏の身体について、危害を加えられた痕跡や体調の異常が確認された記録が存在しない。同様の確認作業は関連性を見いだせない補遺2の出産時において行われている。

* 補遺2にて出現した物品には「エージェント・高山を除く人物に視認出来ない/確認を行う前に消失する」という明確な異常性が観測出来たにもかかわらず、直後の記述でこれらを非異常性の物品であると断定している。また加奈子氏周辺に出現したこれら物品の量、性質ともに、エージェント・高山を除く人物に目視されないであろう僅かな時間で確認出来るものではない。

* これら全ての事例において、加奈子氏とその家族の「覚えがない」との証言のみによって調査が打ち切りとなっている。

この報告を受けて内部保安部門が調査を実施したところ、当時SCP-2366-JPの担当研究班に所属していた職員19名の内13名がそれらの詳細について混乱する様子を示しながら「覚えがない」「思い出せない」と回答しました。これらの職員に対しSCP-2366-JPに関連する記憶処理が施された記録は存在しません。

また研究班の内4名は関連性の無いインシデントで既に殉職しており、残り2名は当時補佐役として研究の中核人員から外れていたため詳細を把握していなかったものの、SCP-2366-JPの報告書作成にエージェント・高山が高い頻度で関与していたことを証言しました。なおこの事例以前の時点で、エージェント・高山は研究体制縮小に伴いSCP-2366-JPと関連しない低優先度業務へ再割り当てされていたことが記録に残されています。

内部保安部門の職員がエージェント・高山の居住する職員寮に到着した際、普段の行動履歴に反しエージェントは在宅していませんでした。調査の結果部屋に争った形跡は無く、以下2点の異常な痕跡が確認されています。エージェント・高山の行方は現在まで判明していません。

* エージェント・高山のものと特定された腐敗した男性器。この男性器はSCP-2366-JPの曝露者に見られるものと同様の腐敗影響を受けているが、壊死による自然な脱落ではなく鋏などを使って根元から乱雑に切り落とされた形跡が確認出来る。

* 開いた部屋の窓から屋外の消火栓まで続く、腹ばいに這いずったような染みと痕跡。消火栓の外装部分は大きな衝撃によって破壊されたものと推定され、水があふれ出していた。また、この這いずりの痕跡からはヒト女性の妊娠初期における子宮内容物に似た成分の粘液が検出された。

この事態の発覚に伴い、隅田 加奈子氏及び隅田家に対する徹底的な再調査と監視体制の再配備が実施されています。SCP-2366-JPに対する評価は調査の結果により見直される予定です。


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