アイテム番号: SCP-2404-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 小泉純一郎氏の周囲には秘書やハウスキーパー、運転手などに偽装した最低3名以上の財団エージェントを配置し、SCP-2404-JPの異常性が大衆に露見しないよう24時間体制で監視を行ってください。異常性が露見した場合には関係者に記憶処理を施し、必要に応じてカバーストーリーが流布されます。また小泉純一郎氏がSCP-2404-JPの異常性と財団の理念を理解し収容に協力的な事から、小泉純一郎氏には上述した監視体制とあらゆる方法による机の使用を禁止するという条件の下、日常生活が許可されています。
また新たなSCP-2404-JPの発生を確認した場合、関係者に記憶処理と適切なカバーストーリーを流布しSCP-2404-JPの発生元の人物を収容してください。その後、必要なカウンセリングを実施し、SCP-2404-JPの発生の抑制が確認され次第、記憶処理を施し当該人物を解放して下さい。
説明: SCP-2404-JPは小泉純一郎氏が机、あるいはそれに準ずる物品(以下、総じて机と表記)を机として認識した際に、認識された机の外観が小泉純一郎氏の姿として認識される現象です。
SCP-2404-JPは小泉純一郎氏本人と、小泉純一郎氏が認識した机を観測した人物は例外無く暴露し、以降はSCP-2404-JP現象の影響を受けた机は小泉純一郎氏としてしか認識できなくなります。これは暴露以降に限らず、暴露以前の映像や記憶も含まれます。
また上記の異常性は記憶補強薬の服用や記憶処理では対抗出来ず、不可逆なものであると考えられています。
SCP-2404-JPは首相官邸内の総理執務室の執務机が全裸で四つん這いの状態の自身に見えると小泉純一郎氏から総理秘書官として首相官邸に潜入していたエージェント中川に相談があった事で発見されました。この時エージェント中川にも机が全裸の小泉純一郎氏に見えていたことから、小泉純一郎氏の精神状態の悪化による幻覚等ではなく異常事態だと判断されました。またそれ以前にSCP-2404-JPの異常性が確認されていないことから、SCP-2404-JPはエージェント中川によって異常だと判断される直前に発生したと推察されていますが、なぜ発生したのかについては不明です。SCP-2404-JPの起源に関わると思われる情報が記述されていると推測される紙片が発見されました。詳細は補遺を参照してください。
また上記のSCP-2404-JP発見の後、2006年█月██日、カバーストーリー「政界引退」を流布し、小泉純一郎氏をサイト-81██へと収容しました。
以下はSCP-2404-JPの異常性の詳細を確認する目的で行われた実験の記録です。
実験記録-2404-JP-1
対象: 小泉純一郎氏
方法: 小泉純一郎氏に机の上に立つように指示。
結果: 机は小泉純一郎氏として認識されるようになった。
日向博士の分析: 机を使用する事が異常性のトリガーだろうか。
実験記録-2404-JP-2
対象: 小泉純一郎氏
方法: 数種類の机を用意し、小泉純一郎氏に机の前に立つように指示する。
結果: 種類を問わず全ての机が小泉純一郎氏として認識された。
日向博士による分析: ここまでは概ね予想通りだ。これでSCP-2404-JPの異常性は机にあるのではなく、小泉純一郎氏自身にある、もしくは小泉純一郎氏を取り巻く現象であることがわかった。気になる点としては、今回は小泉純一郎氏が机を使用した訳ではないにも関わらず異常性が発現している点だ。使用する云々はトリガーではないのか?
実験記録-2404-JP-3
対象: 小泉純一郎氏
方法: 小泉純一郎氏に机を掴んで振り回す、床や壁に叩きつけるように指示。
結果: 小泉純一郎氏は小泉純一郎氏に変化した机の腰にあたる部分を掴み振り回した後壁に叩きつけた。
日向博士の分析: 本来の机の使い方ではなくとも異常性が発現した。追加検証は必要だが、おそらく使い方に関わらず机を使用する意志があればそれが異常性発現の条件なのだろう。
実験記録-2404-JP-4
対象: SCP-2404-JPの影響を受けた机
方法: 机を焼却処分する。
結果: 問題なく焼却されたが、生成された灰からは人由来の成分が確認された。これが実際に人由来の成分が含まれているのかSCP-2404-JPの異常性によるものかは不明。
日向博士の分析: 異常性によりそう認識しているだけかは不明だが、少なくとも処分した後も机としては認識できない。おそらく不可逆なものであろうことがわかった。影響を受けた机は全て収容する必要があるな。
実験記録-2404-JP-5
対象: 小泉純一郎氏、D-5143
方法: D-5143を四つん這いにし、小泉純一郎氏にその上で書類を整理させる。
結果: D-5143は外見が小泉純一郎氏に変化した。特筆すべき点として、これまでの実例は全て全裸の小泉純一郎氏として認識されていたのに対して、本実験においては財団が支給している標準的なDクラス職員のつなぎを着用している姿で認識された。また経過観察の結果、実験に参加したD-5143は外見からは加齢の兆候が見られず、実験時点での小泉純一郎氏の見た目を維持している。
[データ削除済]
日向博士の分析: 今回は明らかに机で無いにも関わらず小泉純一郎氏として認識されるようになった。おそらくは小泉純一郎氏がそれを机として認識するか否かがトリガーになるのだろう。また、Dクラスのつなぎを着用したままだったのは注目すべき点だ。服装は小泉純一郎氏を指し示す要素ではない。全裸だろうが服を着ていようが小泉純一郎氏は小泉純一郎氏という訳だ。
[データ削除済]
また以下に上記の実験後に行われた小泉純一郎氏へのインタビュー記録を添付します。
インタビューログ 2404-JP
インタビュアー: Agt.中川
対象: 小泉純一郎氏
<再生開始>
Agt.中川: それではインタビューを始めます。まずは先の実験、お疲れ様でした。
小泉純一郎氏: うむ。なんというか…不思議な体験だったな。しかし、君が財団の職員だったとはな。他にも政府に潜入しているエージェントはいるのかな?
Agt.中川: 申し訳ありませんがその質問には答えかねます。すみません。騙していたつもりはないのですが……。
小泉純一郎氏: いやただの世間話のつもりだったんだ。それに身分を偽っていたのは仕方ないよ。それが君たちの仕事じゃないか。
Agt.中川: ご理解頂き感謝します。こちらのサイトに移って頂いた際には異常発生時の状況を簡単にお話し頂きましたが、今回はより詳細なインタビューになります。早速ですが、この異常事態に何か心当たりはありますか?
小泉純一郎氏: 心当たりか。といってもあの時、てっきり私は自分の頭がおかしくなったものだとばかり思っていたからなあ。しかも不思議な事に記憶ではずっとあの部屋の…私が普段公務を行っている執務机は私の姿だったと思う。これも君たちの言う異常性…というやつなのか?
Agt.中川: 実験によって異常性質を解明していかないことにはなんとも言えませんが、おそらくは。そのためにもどんな些細な違和感でも構いません。何か変わったことなどありませんでしたか?
[小泉純一郎氏がしばらくの間考え込むように俯く]
小泉純一郎氏: そういえば…変わったことというか、違和感というか、これは完全に私の勘なんだが。
Agt.中川: はい。なんでしょう?
小泉純一郎氏: あの執務室の机を見た時、私にはそれがもう1人の私のような気がしたんだ。
Agt.中川: もう1人の総理…ですか?
小泉純一郎氏: いや私にもよくわからないがなんとなくね。君たちにここへ連れて来られている道中、ふとなんとなしに私の人生を思い返していてね。
Agt.中川: 人生…幼少期などに特異な経験が?
小泉純一郎氏: ああいや、議員人生をだよ。思えば私の議員人生色々あったと思ってね。郵政民営化…道路公団民営化…医療制度の改革…この国の為に私に出来る事をとがむしゃらにやってきたつもりだったが、その終着がこんな形とは…とね。確かに多くの国民が私を支持してくれた結果、三代に渡って私の政権が続いた。しかし、私を支持する声と同じだけ非難する声も多かった……。与野党限らず自民党内部からもね……。
Agt.中川: すみません総理。一体なんの話を―
小泉純一郎氏: まあいいから。これは公にはしていないがね、実は私は殺されそうになった事もあるんだよ。自民党総裁選で終戦の日に靖国参拝をすると公約発表した翌日だ。幸い誰も怪我はしなかったが私を襲ったヒットマンは確保しようと追い詰められた末に自害してね……。箝口令がしかれたんだ。
Agt.中川: そういえば総理は靖国参拝は終戦の日を避けていましたね。表向きには国内外への配慮とされてましたが、そんな事が……。
小泉純一郎氏: 国内外への配慮…それだって嘘じゃないさ。ただあれ以来、私の議員生活の間、あのヒットマンの顔が頭から離れないんだ。彼は何を思って私を襲ったのか、何を思って死んだのか、はたまた誰かの手足に過ぎなかったのか……。
小泉純一郎氏: 私の任期の間に出来るだけの事をと色々な事に幅広く手を出して頑張ってきたつもりだが…今度はそれがかえって細部の詰めが甘いなどと揶揄される事もあってね。私への批判の声を聞くたびに彼の事を思い出し、私のやっている事は果たして正しいのかと迷うこともあった。自宅の自室で人知れず暴れたり時には涙を流したり……。
小泉純一郎氏: 今思えば、私の心は知らず知らずの内に磨り減っていたのかも知れない。執務室に居た私、あんなものを生み出してしまう程に。
Agt.中川: どういう事ですか?
小泉純一郎氏: 私にはあれが、誰か変わって欲しい、助けてくれ、どうして私がこんな目に……そんな私の弱い心が生み出したもう一人の私なんじゃないかって思うんだ。あの日の朝、執務室で机を見た時に正直に言えばもう嫌になっていたんだ。ああ、また仕事が始まる。今すぐこの机を叩き壊して逃げ出せたらどんなにいいか……なんてね。その時からだ。あの机が私の姿に見え始めたのは。情けないな…辛いのは私だけじゃない。私以前の総理大臣だって…いや国民は皆誰もが少なからず苦悩している。そんな皆の負担を少しでも取り除くのが我々の役目の一つのはずなのに。私は政治家失格かもしれないな。
Agt.中川: そんなこと…総理は今まで―
小泉純一郎氏: いいんだ中川君。だが私はこれでも内閣総理大臣を務めたんだ。私に出来る事ならなんでもする。議員になったあの日から覚悟は出来ている。人知れず戦う君達の覚悟程ではないかも知れないけどね。
Agt.中川: [10秒間の沈黙]では…総理はこれが極度のストレスによるものだと?
小泉純一郎氏: ハハハ! それを解明するのは君たちの仕事じゃないか。
Agt.中川: ごもっともです…。それでは一先ずインタビューを終了します。
小泉純一郎氏: この状況は、君たち風に言うなら収容…ってやつだろう? なら私の議員人生もここまでかな…。とはいえ私の気持ちは変わらない。日本国のために私に出来ることをするさ。なに実を言うとね、こんなフィクションのような体験は滅多に出来るものじゃないからワクワクもしてるんだよ。ハハハハ!
Agt.中川: 総理…。
小泉純一郎氏: そんな顔をするな。これからもよろしくな、中川くん。
<再生終了>
上記のインタビュー記録および実験中の様子から、小泉純一郎氏が財団の活動および自身の収容に非常に協力的である事を鑑みて、また小泉純一郎氏の肉体的および精神的な健康も考慮し、複数名のエージェントによる監視体制と机の使用を制限する事を条件に財団サイト内での収容状態は解除され日常生活が許可されました。
補遺: 2007年█月██日、首相官邸内の総理執務室において、机の上に置かれていた会議資料や意見陳述書等の束が全裸で複数折り重なった状態の安部晋三氏に変化しているのが確認されました。これにより安部晋三氏に起因するSCP-2404-JPと判断され、カバーストーリー「体調不良による退陣」を流布し安部晋三氏を収容しました。特質すべき点として対象が机ではなかった点と紙束が変化した安部晋三氏の体長は元の書類のサイズに準じていました。
またその後、安部晋三氏が体調を悪化させた事を受けて体調管理と精神的なカウンセリングを実施した結果、SCP-2404-JPの発生が抑制されました。以降も安部晋三氏に起因するSCP-2404-JPは確認されなかった事と安部晋三氏本人の強い希望により、記憶処理を施し解放しました。なお小泉純一郎氏に対しても同様のカウンセリング処置は施されていたものの、小泉純一郎氏を起因とするSCP-2404-JPの発生の抑制には成功しておらず、その理由も不明です。
上記事案の発生を受けて、SCP-2404-JPが小泉純一郎氏固有の現象でないと判断されました。また、小泉純一郎氏へのインタビュー内容と安倍晋三氏が事案発生の後に体調不良により入院した事実からSCP-2404-JP発生の条件として、極度のストレス状態に起因している可能性が指摘されました。これにより詳細な条件を調査する目的で再現実験が実施されました。
以下は再現実験の記録です。
実験記録-2404-JP-6
対象: D-41004
方法: サイト-81██内に用意した10m四方の部屋にD-41004を軟禁する。部屋の内部には机が1つのみ存在し、窓や時計などは設置しない。また食事は定期的に提供するが職員の接触は禁止する。
結果: 日数が経つにつれて精神に異常をきたしてゆき、自傷行為を始めたが、観察開始から約3ヶ月経過してもSCP-2404-JPは発生しなかった。D-41004は治療を施した後に記憶処理を実施。
日向博士の分析: 机は机のままだった。ストレス状態は十分だと思ったんだが。
実験記録-2404-JP-7
対象: D-41004
方法: 実験記録-2404-JP-6の方法に加えて室内に書類の束を投入する。
結果: 机、書類の束共に観察開始から約3ヶ月経過しても変化は見られなかった。D-41004は治療を施した後に記憶処理を実施。
日向博士による分析: 対象が机ではないのかと考えたが書類の束も変化はなかった。次はD-41004に関係のある身近なものを投入してみるか。
実験記録-2404-JP-8
対象: D-41004
方法: 実験記録-2404-JP-7の方法に加えて、D-41004の父親の形見だというペンダントを投入する。
結果: 部屋に投入した全ての物品に変化はなく観察開始から約3ヶ月経過してもSCP-2404-JP現象は発生しなかった。D-41004は治療を施した後に記憶処理を実施。
日向博士の分析: 再現に失敗した。まだ条件があるのか?このままでは収容方法の策定に差し障る。
補遺2: 2008年██月██日、首相官邸の総理執務室内で全裸の麻生太郎氏をもう1人の麻生太郎氏が罵倒している様子が確認されました。これは執務室内の机が麻生太郎氏に変化したSCP-2404-JP現象と断定され、麻生太郎氏には精神治療および記憶処理を施しSCP-2404-JP発生の抑制を確認した後に解放しました。
これまで確認された全ての事例が総理執務室内で発生している事から、総理執務室の関与が疑われたため確認実験が実施されました。
実験記録-2404-JP-9
対象: 鳩山由紀夫氏、Agt.外山
方法: SCP-2404-JPについて知識を持たないAgt.外山に[鳩山由紀夫氏がKeterクラス異常存在である事が判明した。Agt.外山が側で監視する事が異常性の抑止に繋がる。現在対策を考案中。君が失敗した場合、Kクラスシナリオ発生は免れない。]という虚偽の情報を伝え、総理秘書官として潜入させる。本実験は総理執務室という場所の関与および内閣総理大臣である事がSCP-2404-JP発生条件であるかの確認実験である。
また政権が交代した事を利用し、政党の違いが影響するかも確認する。
結果: 執務室内のパソコンとAgt.外山が手にしていた財団支給の職務用携帯電話がそれぞれ全裸の鳩山由紀夫氏と全裸のAgt.外山に変化した。両名は半狂乱になったため遠隔地で監視していた機動部隊が駆けつけ鎮圧。鳩山由紀夫氏は収容され、精神治療および記憶処理を施しSCP-2404-JP発生の抑制を確認した後に解放した。
日向博士の分析: これで執務室が発生場所だと見て間違いない。小泉純一郎氏がサイト内の実験でもSCP-2404-JPが発生させたことから恐らく執務室内で発生し、以降対象となった人物は執務室外でもSCP-2404-JPを発生させるのだろう。
またAgt.外山にもSCP-2404-JPが発生したことから対象は総理大臣である事は条件ではなく、政党も無関係な事が確認できた。Agt.外山は[鳩山由紀夫氏の異常性について纏めた虚偽の報告書まで用意されていた上に、鳩山由紀夫氏のあのキャラクターから異常存在であることを信じてしまった。自身の双肩に人類の未来がかかっていると思ったらとてつもないプレッシャーとストレスだった。特別手当を要求したい。]と発言している。極度のストレス状態にある事も条件であると見て間違いないだろう。これがトラウマになって職務に支障をきたしてはいけない。Agt.外山には記憶処理を実施しよう。
上記の実験の追加検証として行われた実験から、SCP-2404-JPは総理執務室内に侵入した人物がストレス値███以上の高ストレス状態にある場合に発生する事が判明しました。
ここまでの実験結果から現在の総理執務室の存在を隠蔽し新しく執務室を増築することが決定しました。執務室の取り壊しや移転は異常性の伝播が懸念されたため見送られました。また総理大臣のメンタルケアと監視を目的として今後、総理秘書官として財団関係者を潜入させる事が決定しました。現在、収容スペシャリストを交えて特別収容プロトコルの改定の準備が進められています。
補遺3: 前述した隠蔽工作に伴う作業中、執務室内から明治時代中期頃の物と思われる古い紙片が発見されました。紙片は執務室の窓および扉を撤去、埋めたてる工事作業中、壁に埋め込まれる形で隠された金庫内で発見され、紙片の内容からSCP-2404-JPの起源に関わると推測されましたが、状態が悪く現在解読に難航しています。
以下は発見された紙片の内容から解読に成功した部分の内、SCP-2404-JPに関するものと推測される箇所を現代日本語に翻訳したものです。
以上が、[解読不能]呪詛師殿から教え賜ったこの術式の[解読不能]無理矢理ねじ曲げる呪いを[解読不能]自身の身代わりにする[解読不能]が死んだ[解読不能]この術式を[解読不能]欲しい。
警告: 以下のファイルはレベル4/2404-JP機密情報です
このファイルにレベル4/2404-JP承認無しで行われるアクセス試行は記録され即時懲戒処分の対象となります。
ミーム殺害エージェント''FAKER''起動……
アクセスユーザーの生存を確認……
職員コード認証……
レベル4/2404-JPクリアランス認証……
プロトコル-プリテンダーに関する情報を開示します……
ようこそ 担当者様
アイテム番号: SCP-2404-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: SCP-2404-JPが発生する首相官邸内総理執務室は封鎖し、その存在は隠蔽されます。サイト-████から総理執務室に繋がる地下通路を建設し、SCP-2404-JPはプロトコル-プリテンダーに利用されます。プロトコル-プリテンダーに関わる情報はセキュリティクリアランスレベル4/2404-JPを保有している人物にのみ開示されます。
説明: SCP-2404-JPは日本国首相官邸内の総理執務室に極度のストレスを抱えた状態で侵入した際に発生する異常現象です。
極度のストレスを抱えた状態で総理執務室に侵入した人物(以下、侵入者と表記)が、自身のストレスの原因を想起する物体を目視した場合、その物体は侵入者の外見として認識されるようになります。またこれ以降、侵入者がその物体だと認識した物も同様に侵入者の外見に認識されるようになります。(以下、SCP-2404-JPの対象になった物体を対象と表記)
実験記録2404-JP-5の後、実験対象となったD-5143が小泉純一郎氏の記憶や思想、能力の一部を受け継いでいる事が判明しました。またこの現象は月日が経つに従って進行していき、実験から5年経過した現在、D-5143と小泉純一郎氏を区別する事は不可能であり、D-5143の体内にICチップを埋め込む事で対処しています。
以上の事から意思を持つ実体がSCP-2404-JPの対象になった場合、外見と記憶、思想、能力等が徐々に総理執務室への侵入者のものに完全に変化していく事が判明しました。
また以下の資料は総理執務室内で発見された紙片の内、SCP-2404-JPに関するものの中から解読に成功した部分を現代日本語に翻訳したものです。
以上が、かの高名な呪詛師殿から教え賜ったこの術式の全てだ。他人の姿を無理矢理ねじ曲げる呪いを変化させたもので、これを発動させる事で目の前の物体を自身の身代わりにすることができる。とはいえ謝らなければならないことは、私にこういった術師としての才能がなかった事だ。どうか私が死んだ後に続く者がこの術式を完成させて欲しい。
この職務はとてつもない責任と思いの上にある。願わくばどうか私が残すこの術が、この日ノ本を導く者の、そして未来の日ノ本の助けとなることを切に願う。
これを受けて、SCP-2404-JPの異常性を利用したプロトコル-プリテンダーが策定されました。以下がプロトコル-プリテンダーの概要です。
プロトコル-プリテンダー
本プロトコルは紛争や自然災害、要注意団体の襲撃や一部のK-クラスシナリオの対応策としてSCP-2404-JPの異常性を利用することで、O5評議会メンバーや財団日本支部理事会を初めとした財団内の重要人物ならびに非財団関係者の内、世界的影響力のある人物の完全なコピーを作成する為のものです。
また、完全な影武者の作成という本プロトコルの性質や要注意団体によるSCP-2404-JP奪取を目的とした襲撃やハッキングへの懸念といった理由から本プロトコルは超高度機密に指定され、本情報ファイルへのアクセス時、レベル4/2404-JPセキュリティクリアランスの非保有者に対してのみ作用するミーム殺害エージェント''FAKER''が起動しアクセスを制限します。
さらに現在、本プロトコルを応用し、優れた戦闘能力や収容技術を持つ職員のコピーによって構成される機動部隊む-8(''影法師'')の組織計画が進行中です。
以下はプロトコル-プリテンダーの実行手順です。
・事前にO5評議会メンバーおよび財団日本支部理事会メンバーを初めとした財団内の重要人物ならびに非財団関係者の内世界的影響力のある人物をリストアップする。(選定されたメンバーの完全なリストは別途資料P-P構成人員リストを参照)
・財団製AIを搭載した耐冷製人型アンドロイドを製作し上記のP-P構成人員リストに記載されたメンバーと共にサイト-████に用意された10m四方の部屋に配置する。配置する際にはメンバー1人に対して部屋とアンドロイドは1つづつ割り振られる。
・P-P構成員から極度のストレス反応が確認され次第解放しアンドロイドと共に、サイト-████から繋がる地下通路を通りSCP-2404-JPが発生する首相官邸内の旧総理執務室へ移送する。
・SCP-2404-JPが発生しアンドロイドが対象となりP-P構成員の外見に変化した事を確認した後、アンドロイドはサイト-████内で冷凍保存する。アンドロイドには解凍時に自動で再起動するように予めプログラムをインプットしておく。
P-P構成員には十分なメンタルケアを施し、必要であれば記憶処理を行う。
・有事の際あるいはP-P構成員が死亡した際にはアンドロイドを解凍、再起動しP-P構成員の影武者または後継人として起用する。
以下にO5評議会からの本プロトコルに関する声明を記載します。
SCP-2404-JPは恐らくだが、これまでの歴代総理大臣を勤めた者達の苦悩と日本を思う祈りが積み重なる事で完成するに至った一種の呪術の類いだと考えられている。
我々財団に所属する者は皆、いつ命の危機に曝されてもおかしくない状況の中、この世界の裏で戦い続けてきたが彼等もまたこの世界の表でこの日本国を導いてきてくれた。
そんな彼等の日本の平穏を願う祈りの声は…苦悩し身代わりを求めながらも堪え忍び戦い続けた彼らの思いの残滓は積み重ねられ、今、我等を守護する盾となって現れてくれた。
P-P構成員の中には我々上層部の人間に限らず、財団にとって代えのきかない頭脳や技術を持つ職員も含まれる。
SCP-2404-JPを発生させる為には極度のストレス状態に陥る必要があるが、彼等のこれまでの…そしてこれからの戦いに感謝と敬意を表し、我等も同じ苦しみをその身に受けよう。
過去から歴代総理大臣によって受け継がれてきた国を思う意志を、彼等の祈りを我等が引き継ごう。
我等は我等の戦いを。
願わくば彼等の残したこの盾を使う事態にならないよう。
確保・収容・保護