SCP-2422-JP
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特別収容プロトコル: その性質上、SCP-2422-JPの完全な収容は不可能です。確認されているSCP-2422-JP-Aは財団異常言語学部門により観察が行われ、必要に応じて複合的な情報保護措置が実施されます。措置の詳細は異常言語学部門へ問い合わせてください。

説明: SCP-2422-JPは言語学/形而上学上で発生する異常現象です。SCP-2422-JPはその対象となった語彙(以下、SCP-2422-JP-Aと表記)に対して複合的/不可逆的な9段階の影響を及ぼします。SCP-2422-JP-Aとなる語彙には以下の共通点が確認されています。

  • 普通認知1者が全人口に対する割合の約8×10-██%を下回っている。
  • 普通認知者が該当語彙を日常的に使用していない2
SCP-2422-JPの進行速度は普通認知者の人数と一定の相関関係にあると推測されています。また、普通認知者の増加によってSCP-2422-JPの進行速度を抑制させる事が判明しています。初期段階において、SCP-2422-JP-Aを視認/発声/聴取/想起した普通認知者(以下、対象と表記)はSCP-2422-JPの影響に対して恐怖心/喪失感/無力感等の否定的な感情を抱きますが、SCP-2422-JPの進行に伴って、対象はSCP-2422-JPの影響に対して徐々に肯定的/順応的になります。以下は、SCP-2422-JPの影響の概要です。
フェーズ 影響
第1段階 対象がSCP-2422-JP-Aを想起/認識した場合、対象は発生源不明の腐臭、嗚咽等の幻覚を共感覚に類似した方法で体験する。
第2段階 対象はSCP-2422-JPの発声/筆記が困難になり、対象はSCP-2422-JP-Aとの接触に対して消極的になる。
第3段階 対象はSCP-2422-JP-Aとその語義との連想が困難になる。
第4段階3 対象はSCP-2422-JP-Aに対する意識的な認識が困難になる。
第5段階 第三者からの介入も含め、対象はSCP-2422-JP-Aの認識が不可能になる。
第6段階 対象の行動4によって、SCP-2422-JPの影響が連鎖的に伝播する。
第7段階 対象はSCP-2422-JP-Aに関連する記憶を消失し、いかなる手段を行使してもSCP-2422-JP-Aの認識が不可能になる。
第8段階 SCP-2422-JP-Aについて言及している記録媒体の該当部分が消失し、SCP-2422-JP-Aのみが残存する。
第9段階 地球上に存在する全人類の記録及び記憶からSCP-2422-JP-Aの語義及び概念5が消失する。

SCP-2422-JPは人類の共通認識に影響を与える為、Binah6クラスに分類されています。現在、財団異常言語学部門の調査により、進行中又は進行済のSCP-2422-JP-Aが█████語確認されています。その内第7・第8段階にまで進行しているものは███語確認されており、このペースを維持した状態でSCP-2422-JPが発生し続ける場合、"サピア=ウォーフ7"プロセスに基づく緩やかなAK-クラス: 世界終焉シナリオの発生、古代文明に基づく財団保有の技術及び手順が機能不全になる可能性が指摘されています。

SCP-2422-JPの発生及び進行を抑制する為、財団は複数の国において古語/古典教育の活性化を図るとともに、それによって把握が困難な近世以降に発生したSCP-2422-JP-A予備軍(暫定的に第0段階と指定され、異常言語学部門による重要判定を受けているもの)の語彙を「死語」と指定し、マスメディアなどでの露出を高めることで注目度を集める活動を継続しています。

特筆すべき事項として、SCP-2422-JPが第9段階に移行した場合、SCP-2422-JP-Aの原語を母語とする人物は数秒間一斉に閉眼する事が挙げられます。この現象は自発的な事例や「風が吹いた」、「目に埃等が入った」等の偶発的な事例も確認されている為、SCP-2422-JPとの直接的な関係性は不明です。また、第三者がこの状態の人物を視認した場合、「祈るような表情をしていた」と共通して証言する事は特筆すべき事項です。

補遺1: 異常言語学部門の調査の結果、極めて低い確率8でSCP-2422-JPが第9段階以降の段階に移行する事が判明しました。該当段階は暫定的に第10段階に分類され、調査が進められています。以下は、第10段階のSCP-2422-JPの概要です。
フェーズ 影響
第10段階 SCP-2422-JP-Aの文字が記録媒体から消失し、代替的に別の語彙及び語義、概念が構築/伝播する。

特筆すべき事項として、該当語彙はSCP-2422-JP-Aの原語から発生し、部分的又は全体的にSCP-2422-JPの語義と類似する事が挙げられます。

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