アイテム番号: SCP-2424
オブジェクトクラス: Safe Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2424は、研究施設-45のテスト格納庫-09で、さらなる研究に備えて保管されています。SCP-2424の周囲40mにそって黄色の境界線が引かれていて、これは、SCP-2424の認識可能範囲を示しています。このエリアは、"対話ゾーン"として知られています。対話ゾーンから帰還した人員は全て、報告を求められることになっていて、加えて、何らかの異常な影響がないか身体スクリーニング調査が行われることになっています。
少なくとも2名のセキュリティ要員が、常時、南北の入り口に居るようにしてください、サイト上の爆破廃棄装置(EDU)で、外的危険物に関する標準プロトコルに記述されていない、SCP-2424から生じたものは全て処理されます。
全実験において、レベル3監督官を必要とし、D-クラス人員を用いて実施されることになっています。承認された実験の間、対話ゾーンに存在することが許されるD-クラスは一名のみです。 格納庫の構造的整合性視察は月2回実施されることになっています。SCP-2424から記録された全ての異常な無線周波数は、分析のためにラボ-7に送られることになっています。
説明: SCP-2424は海洋哺乳類のようで、おそらくセイウチ科に属していると思われます。セイウチ科の他の種とは異なり、SCP-2424は第二の一対の筋肉質のヒレ足、薄紫色の肌、様々な未知の用途のサイバネティックス移植痕、かなり大きめの体長と重さ(それぞれ35m、24t)を備えています。SCP-2424はグリーンランド,イトコルトルミット39km北、イヌイット居住地の近くで、火災によって破損したような状況で捕獲されました。居住地、現地の記録は存在しません。
SCP-2424は、未知の製法、未知のモデルの260mmカノンを備えており、口から出したり、収めたりすることが出来ます。この武器は、黒い球状の発射体を、非常に遅い速度で放出することが可能で、最大3発、連発することがあります。SCP-2424が地面を、地震を引き起こすほどの力で叩くこともできます。この間、対話ゾーン内に立っているものは、正確に4秒間全身麻痺に苛まれます。現在、この振動がどのようにして、個人にこのような反応を引き起こすのか未知です。
SCP-2424は、対話ゾーンに誰か居る場合は常に、敵対的な活動を行い、これがSCP-2424の認識可能範囲であるように思われます。実験中、D-クラス人員は、奇妙な電子ノイズが未知の音源から聞こえ、並びに音響的効果が人員の身体活動に同調していると報告しましたが、これについては未確認、未記録です詳しくは付録-2424-004を参照して下さい。
SCP-2424は、以下のいずれかの基準が満たされるまで、敵対的反応を続けます。
付録-2424-001: SCP-2424に関係している研究者が、実験記録動画のチェックの後に、敵対反応時における戦略パターンを発見しました。SCP-2424はこのパターンから逸脱することが出来ないようで、将来的な実験はより予測可能になるとして、激論が交わされました。下記のリストは、この事のチェックのために編集されたものです。
- SCP-2424に正面から接近、その視界(40m)の周囲に立つ。
- 右に1歩移動し、3秒後の(複数の)発射体を避ける。
- 左に1歩移動し、3秒後の(複数の)発射体を避ける。
- 後ろに1歩移動し、屈んで、3秒後の(複数の)発射体を避ける。
- 元いた場所に戻る。
- 空中にジャンプし、SCP-2424が第二次の地震攻撃をやめるまで、地面と接触しないようにする。
- 以下、2-6のステップを繰り返す。
付録-2424-002: 偶然にもD-クラス被験者は、発射体をSCP-2424に投げ返すと、発射体は爆発して、SCP-2424の全身が明るい赤に光るということを発見しました。これを6回実行した後、SCP-2424はいかなる痕跡、流出体を残さず爆発しました。SCP-2424を破壊する役割を直接務めた人員は、この後に[編集済]。その後、激論が交わされだすよりも前に、SCP-2424は正確に以前と同じ位置に、即座に再び現れました。
付録-2424-003: 最近、SCP-2424は、実際は知性を持っており、声でのコミュニケーションが可能ということが注意されるようになりました。一度のみ、人員とSCP-2424とのインタビューが一本記録されていますが、現在、SCP-2424はコミュニケーションの試みを拒否しています。添付参照。
ドキュメント:2424-01
日付: ██/█/█
インタビュアー: ナームデーブ・パテル博士(内部通話装置を介して)
対象: SCP-2424
SCP-2424: [ため息をつく]
パテル博士: 今なんと? それは何ですか?
SCP-2424: なんでもない、こいつを待つのが退屈になってきただけだ。
パテル博士: 誰?
SCP-2424: ヒーローの奴さ。というか、俺は2分の制限時間があると確かに言った筈なんだ。まあ定かじゃないがな。一分以上経ったら、俺にはもう数えられん。
パテル博士: 詳しく述べてもらえますか?
SCP-2424: 分かっているだろ、ブルゥイーザー。つまり、ヤツはあんたの所に辿り着く前に、俺をやっつけなきゃならない。俺は……ブルゥイーザーと話しているんだろ、そうだよな?
パテル博士: いや私は──(パテル博士は、レベル-3スタッフより、オーディオを切ることを命じられ、当該人物であるものとして話を進めることになりました。)つまり……ああそうだ……あんたの言う通りだ。
SCP-2424: ああ、あんた俺が前にわめいていたのを聞いていただろうよ、まったく、俺って粗暴だ。
パテル博士: どういうことですか?
SCP-2424: 俺は、いい一撃を食らわせられてない。前に、ヒーローがオレンジの服を着てきた時、ヤツは冷やかすみたいに俺が撃ったのを全部避けやがった。その後奴はすぐいなくなって、そりゃ惨めだったよ。そのことを未だに引きずってる。
パテル博士: ど、どうして、試してみようとしないの、その──(パテル博士はオーディオを即座に切断され、攻撃的な振る舞いを奨励しないよう命じられました。)つまり、何が悪いっていうんだ。
SCP-2424: そう言うのは簡単さ。なんたってあんたの方がずっと優れてるんだからな。あんたは泳げて潜水できるし、加えて、長い牙を魚雷にすることだってできる。ああ、それと、ハイピッチ・ソニック・ブラスト!ありゃ中々のモンだ。あんたは、俺よりも多く、何度もヒーローを殺してきた。ヤツは大抵、初戦でちょっと戦って俺を倒しちまう。
パテル博士: 何言っているか、はっきりしないな。
SCP-2424: あんたに分かってもらえるとは思っちゃいない。俺は最初で、一番簡単、そういう役割だからな。覚えきれないほど、何度も俺は破壊された。壊される度に痛かった。現状に満足してる訳じゃないが、この立場を受け入れられるようになってきたんだ。あんたや他の連中が、俺の務めるべきこのポジションの真価を理解することを願うばかりさ。
パテル博士: 他とは?
SCP-2424: 知ってるだろう… 凶爪のアーサ、ヒョウアザラシ・チーム・シックス、マンモス・ブル、どいつも皇帝ペンギン軍団に仕える者じゃないか。
パテル博士: ああ……そう……だが、ヒーローっていうのがはっきりしない。あんたを、正しくやっつけた後、俺の所に来るのか?
SCP-2424: おいおいおい、ブルゥイーザー、どれほど、俺らはやってきたっていうんだ? 当然じゃないか、あんたは俺の次だ。
パテル博士: そうだ、そうだな、もちろん。俺はおバカさんだ。
10秒のポーズ。
SCP-2424: ブルゥイーザー、俺の名前は何だ?
パテル博士: その……え……なんだっけ──
SCP-2424: ああ、畜生、貴様はエスキモーのモーだな?!?この時を待っていた!かかってこい![低音域のうなり]
SCP-2424に関係する追加のテストは、追って通知があるまで中止されることになりました。SCP-2424に関係する更なる存在の研究は、以前に行方不明となった実験被験者の所在を特定しようとする形で進行中です。地方自治体からの報告では、SCP-2424が取得された地域において、正体不明の個人がしばしば目撃されていることが述べられています。また、報告における個人の詳細によると、道に迷ったか混乱している様子で、”アナーヤ”という名前を何度も呼び掛けているのが聞こえたとのことです。
現在、被疑者の即時捕縛、及び尋問のための拘引が命じられています。上席フィールド・エージェントは担当チームに対し、前述の被疑者が捕獲を妨げ得る異常特性を保有している可能性があることを勧告することになっています。SCP指定、及びMTF結集要請は、現在検討中です。
補遺-2424-003-A: 上記の補遺-2424-003で述べたSCP-2424関連の被疑者が、2015年8月17日、財団エージェントによって東グリーンランドで捕縛されました。目撃報告から確認された通り、被疑者はイヌイット系で、伝統的なイヌイットの服を着用し、10代後半と推定されます。被疑者の所持品は手作りの槍と、腱で一纏めに結ばれたボロボロの小冊子のみでした。冊子の内容は未だ調査中ですが、ページのスキャンをリンク先で見ることが出来ます(リンク)。
被疑者はTunumiisut語に密接に類似するイヌイット方言を話しました。現地の財団通訳と言語学者が現在、被疑者の発言を翻訳するために転写の見直しを行っています。留置の際、被疑者は所持品を没収されたことによって興奮状態となり、2日間にわたって飲食を拒絶しました。
留置3日目、被疑者が特定の一連の動きを繰り返し行うのが房内のカメラに捉えられました。数時間後、監視カメラは突如として被疑者の房内から発せられた眩い光によって画像を映し出せなくなり、鮮明なビデオ映像が再確立された頃には、既に被疑者は留置房内にはいませんでした。房内やドアに明白な損傷の跡は残っていません。
被疑者のSCP指定は調査終了までは保留されていますが、被疑者は異常と看做しうる存在です。財団エージェントは、勾留中の行動を抑止するため、被疑者に対してボディハーネスを使用することを推奨されています。
付録-2424-004: 後の詳細解析により、SCP-2424は実際は超短波(UHF)の形で信号を発することが出来ると確認されました。対話ゾーン内の影響下にある個人のみ、これらをオーディオとして認識することが出来ます。下記のサンプルは、実験の間、バッググラウンド・ノイズとしてD-クラス被験者から陳述されているものと思われています。
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ファイル名 |
サイズ |
内容 |
ユーザー許可 |
2424-03-ベータ |
4.57MB |
ID3バージョン2.4.0のオーディオファイルには、以下が収められています。MPEG ADTS, レイヤーIII, v1, 320kbps, 44.1kHz, JntStereo |
STREAM ONLY |