SCP-2433
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財団記録・情報保安管理局より通達

どのようにSCP-2433が機能しているかは不明確であるものの、当ファイルはSCP-2433-1実例の必要条件を満たしている可能性があると仮定されています。予防措置として、当ファイルはSCP-2433-1実例として扱われます。当ファイルの印刷版は安全なものと考えられており、適切なクリアランスを持つ全ての職員が閲覧可能です。予防措置として、このファイルに対する全ての編集は記録され、RAISAへと送信されます。

— RAISA管理官、マリア・ジョーンズ

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SCP-2433 (BRI値 0)

アイテム番号: SCP-2433

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 全ての特定されたSCP-2433-1のコピーは、現在サイト-17のC棟にある指定のハードドライブに保存されています。保存された各SCP-2433-1実例には、回収されたWebサイト・影響を受けた推定人数・その他の関連情報(発見地点・推定される曝露度・算出されたBRI値など)を詳述するテキストファイルを添付すべきです。SCP-2433に係る実験は、インターネット接続の使用を伴わない限りにおいて、セキュリティクリアランス2以上の全サイト-17スタッフが実施可能です。如何なる設定であれ、インターネットを利用することを必要とする実験の実施にはサイト管理官パトナムの承認が必要となります。実験のために作成されたSCP-2433-1は記録されなければいけません。

財団Webクローラは、画像認識ソフトウェアと並行してSCP-2433との類似性を帯びている画像の検索を行います。以前のプロトコルにおいて相当量の誤った陽性反応が検出されたため、顔認識ソフトウェアは使用されるべきではありません。確証されたSCP-2433-1実例は、可能ならばパブリックビューから即時削除する必要があります。実例が40より高いBRI値を有していると算出された場合、サイト管理官パトナムに通知しなければいけません。

現在、SCP-2433-1実例は73点が確認されています。これらの画像に関連するMD5ハッシュは、画像を速やかに削除するうえで根拠となります。Facebook、Reddit、Tumblr、4chan、Twitter、Pinterestなどのソーシャルメディア系Webサイト/画像共有サイトは、大規模なユーザーベースとSCP-2433-μ事象の潜在的な蓄積を鑑み、調査の優先権が与えられています。

機動部隊ラムダ-84(“サンプルテキスト”)の構成員は、SCP-2433-μ事象の増加を監視し、可能であればμ-A実例の収集を行うために、アメリカ合衆国上院議会の警護特務部隊、およびリッチモンド市に潜入します。μ-A実例が毎日大量に回収されること、並びにその非異常特性から、MTF ラムダ-84には特に通知がない限り、μ-A実例を独断で処分する権限が与えられています。

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SCP-2433-1-53、非常に手の込んだSCP-2433-1の一例。“ヴェイパーウェイヴ”として知られるサブカルチャーの共通モチーフを描写したものと思われる。(BRI値 63.8)

説明: SCP-2433は、バーモント州選出のアメリカ上院議員、バーニー・サンダースが演説をしている画像です。この画像は2015年8月頃、フロリダ州で行われた遊説中に撮影されたものです。

SCP-2433-1は、従来の画像編集ソフトウェアによってSCP-2433の形式を変更した画像群の総称です。実験は、SCP-2433の主要効果が、改変の度合いやオリジナル画像との一致度に関係なく持続することを示しています。SCP-2433-1の大部分(52点、現在確認されている全実例の71%)は、単純に他のSCP-2433-1実例にウォーターマークを入れた/サイズを変更した/フィルタリング加工した物に過ぎませんが、一部の実例はSCP-2433の異常特性と起源を同じくしていると考えられています。

実験により、これらの画像は閲覧しても異常なミーム的性質を発揮しないことが確証されています。SCP-2433の異常性質は、当該画像群がオンライン上で共有される/議論される/その他の交流に用いられることによって、SCP-2433-μ事象を引き起こすことにあります。単にSCP-2433またはSCP-2433-1を見るだけではSCP-2433-μ事象は起こらず、印刷物やオフライン上での閲覧は異常性質を示しません。“交流”には以下の行為が含まれることが判明しています。

  • Facebook、Tumblr、Twitterにおいて“いいね”するなどして、関心その他の感情を表明する
  • EメールやTwitterのリツイートによる転送を介して他者と共有する
  • ダウンロード/再アップロード
  • 画像に関するコメントやポストを残す。投稿時点で当該Webサイト上に存在していない画像への言及は、SCP-2433-μ事象を招かないようである。

SCP-2433-μ事象が発生すると、サンダース上院議員の半径50m以内に、アメリカ合衆国25セント硬貨が具現化します(アイテムμ-Aと指定)。μ-A実例は固体物質や液体の内部に出現する様子は観測されていません。材質、鋳造年、傷、一般的な磨耗、並びにμ-A実例に残された指紋から検出される微量の生体物質は、これらの硬貨の起源が毎回異なっており、恐らくはSCP-2433-μ事象の発生ごとにアメリカ全土のランダムな場所から転送されていることを暗示しています。

SCP-2433-μ事象が未改変のSCP-2433によって起こった場合、μ-A実例はサンダース議員の至近距離に、通常はサンダース議員の視界に収まる範囲のテーブルトップや机の引き出しなどの表面上で実体化します1。しかしながら、SCP-2433-1の場合は、施されている改変の度合いに応じて硬貨が実体化する可能性がある最大距離がより遠くへと拡大していき、その場所もバルキン類似性指数(BRI)が増大するに伴って予測困難になっていきます2

この報告書と関連する研究の文脈でのみ、ベースとなるBRI値は、オリジナルのSCP-2433画像が0となるように定義されています。SCP-2433-μ事象を引き起こすBRIの最大値は存在すると仮定されてはいるものの、実験でBRI最大値に関する決定的結果は出ていません3。また、25セント貨の具現化範囲はBRI値と共に拡大していくとも仮定されています。

現在、SCP-2433-μ事象は平均して1時間あたり14回発生しています ― 収容プロトコルの制定以前には、平均して毎時90回の具現化が発生していたと推定されています。具現化の量はアメリカ東部標準時の16:00から24:00にかけて増加し、その後は徐々に低下します。また、通常は週末にも具現化量が増加します。

サンダース上院議員はSCP-2433とSCP-2433-μ事象に関する知識、もしくはそれを制御している様子を示していません。

補遺2433-A: SCP-2433の起源は、16/11/16にGoI-5869の本部に対するガサ入れが行われるまでは分かっていませんでした。以下の容疑者はいずれもまだ発見されていません。

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