SCP-2435
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アイテム番号: SCP-2435

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2435-1とSCP-2435-2はそれぞれ2立方メートルの銅製ブロックと0.5立方メートルの銀製ブロック内に封入されます。これらのブロックは個別に安全封じ込めロッカー内に収めてください。いかなる状況においてもSCP-2435-1とSCP-2435-2を物理的に接触させてはなりません(事件2435-Dを参照)。

封じ込め施設から10キロメートル内で何らかの地震または爆発が発生した場合、直ちにSCP-2435-1とSCP-2435-2の封入されたキューブに欠陥が発生していないか緊急検査が行われます。SCP-2435-1またはSCP-2435-2の封じ込めキューブに損傷が見られた場合、メンテナンス職員に通報し直ちに修復を行ってください。SCP-2435-1またはSCP-2435-2が336時間以上未収容状態におかれた場合、SCP-2435がZK-クラス"現実不全"シナリオを発生させる潜在的リスクがあると見なし、直ちにプロトコル987-イスラフィルを実施してください。

説明: SCP-2435-1(以前はSCP-2435)は体積1.017立方メートルでブロック状の何もない空間です。SCP-2435-1と同じ空間を占めようとするほぼあらゆる物質は量子レベルで消滅します。物質はSCP-2435-1の占める空間に入った場合のみ失われます。SCP-2435-1は物質を消費するごとに拡大し、その割合は1グラムの消費に対し全方向に0.00000017メートルです。

銅はSCP-2435-1の物質消費特性に耐性を持ち、SCP-2435-1の占める空間に入ることはできません。銅製の器具と接触したSCP-2435-1は固体のような性質を示し、その移動や操作が可能となります。銅にSCP-2435-1の拡大を抑制する作用はなく、銅によって適切に遮蔽された物質以外の元素を切断して消費することが可能です。SCP-2435-1は銅製物体と接触しないかぎり、その最終位置を正確に維持します。空中に置かれた場合、SCP-2435-1は地面から離れた状態で無期限にその位置を維持することが可能です。

400テラヘルツから890テラヘルツの電磁スペクトルを持つ光子はSCP-2435-1の特性に耐性を持ち、その空間を自由に通過することが可能です。

SCP-2435-2は体積0.12立方メートルでブロック状の何もない空間です。SCP-2435-2はSCP-2435-1とほぼ同じ異常特性を示しますが、実験によりSCP-2435-2はSCP-2435-1と異なり銅を消費できることが判明しました。SCP-2435-2は銀を消費できず、これはSCP-2435-2に対しSCP-2435-1に対する銅とほぼ同様の作用をもたらします。

補遺2435-01-A: 財団研究員は、非真空下に置かれたSCP-2435-1は気体の自然拡散と固体物質との衝突によって指数関数的に体積を増し、既知の宇宙の銅以外の物質を███年以内に消費し尽くすと予測しました。

補遺2435-01-B: 回収直後に行われたSCP-2435-1の広範なイメージングによって、SCP-2435-1の上面は不規則な銅粉の層で覆われていることが判明しました。この銅粉の量はおよそ12名の成人に含まれる銅の量と一致します。

補遺2435-01-C: 財団研究員は、非真空下に置かれたSCP-2435-2は既知の宇宙の銀以外の物質を████年以内に消費し尽くすと予測しました。

事件2435-A: (████年3月5日)SCP-2435-1は、表面に判読不能な数十の名前が刻まれた、密封された銅製の櫃の中から発見されました。エージェント・ウィルソンは気密シールを破って櫃を開け、空だと考えて内部を手で探ろうとしました。SCP-2435-1内に伸ばしたエージェント・ウィルソンの手は手首まで失われました。気密シールが破られておよそ3時間後、SCP-2435-1は櫃の大きさを越えて拡大し、その側板を破壊しました。

事件2435-B: (████年9月17日)サイト-19におけるSCP-███の封じ込め違反時、6名のDクラス職員がSCP-2435-1封じ込めチャンバー内でSCP-███から隠れることを試みました。SCP-2435-1は現在の封じ込め手順の下に置かれておらず、代わりに実験用気密真空チャンバー内の銅製の台上に置かれていました。DクラスはSCP-2435-1封じ込めチャンバー内に侵入することができました。D-19098は隠れることを試みてSCP-2435-1内に走り込み消費されました。残る5名のDクラスはSCP-███に発見され、SCP-███はSCP-2435-1を避けつつ[データ削除済]。後に、SCP-2435-1の上には1名の成人男性に含まれる銅の量に一致する銅の層が観察されました。

事件2435-C: (████年9月12日)D-19098はSCP-2435-1封じ込めチャンバーにせん妄状態で再出現しました。封じ込めチャンバー内には酸素が存在せず、D-19098は出現の4分後に窒息死しました。医療担当者はD-19098の蘇生を試みましたが成功しませんでした。剖検において、研究員はD-19098が極度の銅欠乏症の症状を示していることに注目しました。また、D-19098の舌、消化管、[編集済]の除去の際にSCP-2435-2が発見されました。さらなる調査によってD-19098の肋骨の下面に彫られた一連の数字が発見され、これはバイナリデータ形式のメッセージだと考えられました。翻訳したところ、メッセージの内容は「あなたの敗北です。再挑戦しますか?」というものでした。

D-19098のSCP-2435-1への突入時、彼はその上に一人分の塵を残した。だが、我々のSCP-2435-1の発見時に残っていた塵は十数人かそれ以上のものだった。彼は再出現し、我々はSCP-2435-2をD-19098の中から発見した。ワイヤによって空間が彼に取り付けられていたことからすると、それは何らかの爆弾のようにその場所に埋め込まれていたようだ。この全てを考慮し、他の研究員の間ではどこかにこのキューブが潜在的に十数個も存在するとの仮説が立てられている。いずれにせよ、これが正しければそれらを回収し封じ込めることは最優先事項であるべきだ。 - ヘイズ博士

事件2435-D: (████年12月24日)2名のDクラス職員はSCP-2435-2をSCP-2435-1に戻す試みを行うように指示されました。SCP-2435-1とSCP-2435-2の接触時点で、この試みは自発的なエネルギーの解放を招きました。これによりSCP-2435の両実体の表面には不規則な波紋が発生し、サイト-19全域にわたる停電が引き起こされました。曝露の30秒後、SCP-2435-1とSCP-2435-2は接触点から吸引力を発生させ、両者は前例のない速度で拡大を始めました。SCP-2435-1を保持していたDクラスであるD-17839は吸引力に抗うことができず、全身をSCP-2435-1に消費されました。D-18987はSCP-2435-2をSCP-2435-1から引き離すことに成功し、吸引作用は停止しました。サイト-19の電源は2時間以内に復旧しました。現在、D-17839はSCP-2435-1から出現していません。

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