以下のファイルはレベル4/2451-JP機密に指定されています
レベル4/2451-JP権限なしにファイルへアクセスするあらゆる試みは記録され即時の懲戒処分と終了処分が適用されます
アイテム番号: SCP-2451-JP
オブジェクトクラス: Drygioni Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2451-JPはサイト-8199のレベル4異常物収容ロッカーに保管されています。SCP-2451-JPをロッカーから移動させる場合、最低でも2名のセキュリティクリアランスレベル4職員による許可を必要とします。
ラプラス計画は凍結されました。詳細は補遺を参照して下さい。
説明: SCP-2451-JPはダイヤルパルス式の黒電話です。外見は1980年代に流通していたスーヴニール社製のものと類似していますが、一部に確率論的異常を制御するための改造が施されています。
SCP-2451-JPは不定期的に電話を受信します。受信の際に発されるコール音は受話器を取るか凡そ30秒ほどで停止します。受信中の受話器を取った人物は未来の出来事に関する知識を通話内容の出力という形で得ることが出来ます。得られる知識に規則性は無く、受け手の経歴やパーソナリティは得られる知識と無関係であることが判明しています。
SCP-2451-JPはラプラス計画のために評価試験が行われています。
回収ログ: 機動部隊による襲撃および偽装作戦については補足文書2451-JPを参照して下さい。
補遺-1: 実験ログ
以下はSCP-2451-JPから出力された通話内容の抜粋です。実験対象者の情報は省略されています。
通話内容: 子供が着衣を汚損してしまった件に関する愚痴と旅行の予定が流行病によって潰れないかという懸念
対処: N/A
通話内容: 長期間帰宅していない友人の安否を確認しようとする電話
対処: N/A
通話内容: 被害者と被告人の保有資産額の差があまりにも膨大であるため、被告人に対する妥当な刑罰が現行の法律に存在しない件に関する財法務大臣への報告
対処: 保有資産額上位者に対する徹底的な調査の実行。認識災害型アノマリーおよびアノマリーの全世界的な散布計画を察知、計画は事前に防止された。
通話内容: SCP-███の不可視化に伴うサイト-19の壊滅と他サイトへの機動部隊派遣要請
対処: SCP-███に対する研究資金と人員の追加を実行。形而上学的視点から監視する事で異常性を抑制できることが判明し特別収容プロトコルは改定された。
通話内容: 全世界的な核戦争勃発の原因が幼少期の三角関係の拗れであることを示す留守番電話の保留メッセージ
対処: 当初は当事者の暗殺が計画されていたものの、人物のみが置換された類似の出力が確認されたため、三角関係を当事者が納得のいく形で解消する計画が実行された。
[100件以上のログが省略されています]
補遺-2: 運用停止
サイト-8199における通信関連のトラブルが顕著に増加した件について、影響が疑われた事からSCP-2451-JPの評価試験は中止されました。アノマリー利用に関する財団全体の方針転換が監督評議会によって議決されたため、SCP-2451-JPの再利用は予定されていません。
SCP-2451-JPの運用停止から3日後、オブジェクトの挙動に変化が発生しました。従来であればSCP-2451-JPはコール音が30秒続いた後は自然に動作を停止していました。現在はコール音の間に受話器が取られなかった場合、以下の文言の後に通話内容を自動で出力します。
この守護電話番号は現在使われていないか、ミクロコスモスへの理解が不足しているか、聖電波が届かない場所にあります。肉体の上昇をお待ちください。
SCP-2451-JPの解体を含む調査が予定されています。
補遺-3: 通信障害
サイト-8199から外部に対する全ての通信が本来の接続先とは異なる地点へ発信されています。1ヵ月前からサイト内で発生していた「SCP-2451-JPの周囲500m圏内における通信障害」との関連性が疑われています。サイト-8199単独での問題解決は困難であると判断されたため、エージェント3名により構成されたチームが近隣の財団施設へ支援要請の為に派遣されました。
補遺-4: 孤立
サイト周辺が由来不明の濃霧によって覆われたため外部状況の把握が困難となっています。派遣されたエージェントチームは帰還したものの、電話のコール音と類似した言葉を発するのみであるため意思疎通は困難です。また、サイト外への通信に問題が発生した時期から現在まで他の財団施設からの連絡が受信されていないことから、外部からサイト-8199への通信にも何らかの問題が発生していると推測されます。
SCP-2451-JPの挙動に変化が発生しました。現在のSCP-2451-JPは途切れることなくコール音を発し続けています。
補遺-5: [タイトルを入力してください]
受話器の向こうから音が聞こえました。相手は困惑していて、私は歓喜していたのです。なぜならそれはまごうことなき間違い電話だから。相手は誰だって良い。自分が誰かもどうだっていい。発信者と応答者、それ以外の要素が全て削ぎ落されることで初めてミクロコスモスを観測できる。3人の使徒たる私たちがそれを見る事で、人々の内包するミクロコスモスの位階は上昇しました。
上記の記録は長期間の音信不通により何らかのトラブルに見舞われたと判断されたサイト-8199へ派遣された調査チームにより発見された文書群の1つです。サイト内には乱雑に放置された大量の衣服や職員支給のIDカード、生活用品、複数のダイヤルパルス式黒電話などが残されていました。サイト-8199に勤務していた職員および収容されていたアノマリーの行方は判明していません。特筆すべき点として、発見された黒電話の総数はサイト-8199の職員とアノマリーの総数を合計した値と同一であることが挙げられます。本件に関する調査は未発見のSCP-2451-JPの追跡と並行して進行中です。