合成開口レーダーによるイルニニ山の画像。SCP-2474はA3認識災害プロトコルに従い遮られています。
アイテム番号: SCP-2474
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-2474による影響の兆候の有無を調査するため、デヴァイン・ユニティ3宇宙ステーションより発信されるすべての電子通信は監視されます。国際宇宙機関や非営利のコンソーシアム、私的な惑星間企業により金星周辺で行われるミッションはSCP-2474に遭遇する可能性について、特に金星の北半球に関するデータを生成する可能性があるかについて調査が行われます。
SCP-2474に曝露された疑いのある者はすべて、指定A3プロトコルにより隔離されます。SCP-2474に曝露された研究対象や職員との接触はマヌ13システムのみに限定されます。
ニュー・シャンバラ コロニー調査隊による曝露のリスクが高いため、機動部隊ロー19(「キュテレイアンス (Cythereans)」)の部隊員が、金星大気中に調査用基地を確立する任務についている第一千人隊の専門家の中に配置されています。MTFロー19は2153年3月に調査隊が到着次第、SCP-2474への探査ミッションを行う予定です。
リチャード・シモニス博士が20世紀後半に提出したSCP-2474に関する文書は、その当時の記録から抹消されています。
説明: SCP-2474は金星のイシュタル大陸にある楯状火山、イルニニ山の頂にある複雑な人工構造であり、外観には華麗な幾何学的パターンがあります。現時点においてSCP-2474の組成を決定することは不可能ですが、SCP-2474を構成する素材は金星地表上に多量に存在することが知られている素材とは一致しないとの結論がなされています。 SCP-2474を構成する構造物の高さは平均6.8mであり、2.6m〜18.3mの間のばらつきがあります。異常性はおよそ30平方キロメートルの領域にわたり、イルニニ山の最高到達地点を占めています。読者の保護のため説明を省略
SCP-2474は指定A3(間接観測)認識災害です。その異常性に曝露されたことが確認された初めての人物はリチャード・シモニス博士です。博士は現在機能していない全米航空宇宙局により1992年に実施された、金星のマゼラン観測ミッションの主任地形コンサルタントでした。マゼランミッションにおけるマッピングサイクル3の間に合成開口レーダーを用いて、シモニス博士は初めてSCP-2474の文書化を行いました。その後に行われた金星表面を調査するためのレーダーマッピング活動により、SCP-2474の存在が確認されました。
SCP-2474はその異常性に関する詳細な説明を読んだり、写真記録を見たりするなどの間接的手段を通じて観測した人物に対して、顕著な神経学的および心理学的影響を与えます。これらの影響はインシデント2474.1で示されているように、その形式や重大度が異なります。
SCP-2474にはこれまでに記録されていない種族の実体が住んでいると考えられています。これらの実体の正確な性質は不明です。インシデント2474.1およびその後の出来事の記録に基づき、追って通知のあるまでこれらの実体は敵対的であると推定されます。
インシデント2474.1の記録やGoI-004Bから押収されたアーカイブが、SCP-2474を構成する構造物が人類起源であるという現在支持されている理論につながりました。惑星探査技術が利用可能となるより最低でも150年前にSCP-2474が建設されており、その手段は不明です。
補遺 2474.1 - 初期収容
当時マゼランミッションの視覚データを担当していたシモニス博士が、SCP-2474の画像は金星地表をマッピングするためのレーダーデータを変換するソフトウェアのエラーに起因すると誤って考えたため、財団収容以前に公開されたSCP-2474に関する情報は制限されていました。この結果、金星地表地図の画像誤差を平滑化する一般的な処理の中から、SCP-2474の視覚的証拠が取り除かれることとなりました。
インシデント2474.1の後、財団研究員はシモニス博士の個人記録を押収し調査を行いました。文書によると博士はSCP-2474の発見後も数年間航空宇宙産業での仕事を継続していましたが、その後USA-88 GPS衛星打上げミッションのスタッフから突然辞任しました。当時のシモニス博士に言及する信書には人格の著しい変化が記されており、また人事ファイルには不特定かつ不規則な挙動が指摘されています。このことはSCP-2474の曝露に一部起因すると考えられています。
シモニス博士に関する公的記録は彼が1995年に離婚し、その年の後半にミシガン州の農村部に数エーカーの土地を購入したことを示しています。土地購入後にシモニス博士に関連する唯一の文書は、さまざまな出版社やインターネットベースの文学サービスからの信書です。この間、シモニス博士は繰り返し『The Threshold and the Nineteen and On』という短編小説を出版しようと試みており、すべての出版社から一律に拒絶されています。シモニス博士は数回、いくつかの異なる形式の電子メディアでこの物語を自費出版しました。その物語がシモニス博士以外の人物によって読まれたという証拠は存在しません。『The Threshold and the Nineteen and On』へのアクセスは、現在A3プロトコルに従いマヌ13にのみ許可されています。
シモニス博士は2037年、郡の役人から法定相続人にその不動産を差し出すようにとの要求があった後、ミシガン州ヴァイタル・レコードオフィスによって死亡が宣告されました。ミシガン州スクールクラフト郡の住居およびその周辺の調査では遺体が回収されなかったため、シモニス博士の死亡診断書に死因は記載されていません。
補遺 2474.2 - インシデント 2474.1
インシデント・レポート
日付:2142年11月23日
関連する異常性:SCP-2474
負傷者:6名のスタッフが負傷:
スン・ジェ・リム主任研究員
イェンス・ハルヴォルセン研究員
アンジャリ・マナヴァ研究員
ヤコブ・フェントン研究員
レオナルド・グリーボスキー技師
イシイ・キエモン技師
資産損失:N/A
インシデントの概要:金星低軌道上にあるハービンジャー3が最近行った秘密衛星ミッションにより得られた画像の解析を行っていた研究チームは、金星北半球に存在する異常構造物であると考えられる未知の画像に遭遇する。初期のSCP分類の報告を提出してから約3時間後、研究チームの全メンバーが苦悩の徴候を示し始める。スン主任研究員はあらゆる刺激に対して反応しなくなり、またフェントン研究員とイシイ技師は視覚と聴覚の幻覚を報告する。残りのチームメンバーは侵入的な思考による激しい感覚を報告する。緊急認識災害対応手順に従いすべての職員が直ちに隔離される。
対応:SCP-2474は公式に指定A3認識災害と分類される。スン主任研究員は永続的な植物状態であると診断され、長期集中治療施設に移される。フェントン研究者とキエモン技師は、異常症状を制御するための鎮静剤と抗精神病薬を継続的に投与されている。A3隔離の終了時に治療とカウンセリングが必要であるかについて、現在すべての職員が評価を受けている。
補遺 2474.3 - 研究記録 2474.17: スタッフの観察
前書き:SCP-2474への曝露は影響を受けた研究スタッフに、その異常性の場所にいると信じられている、未だ不明な実体との未知の関係性をもたらしたと考えられている。これらの実体の性質を確認する試みが進行中である。
その異常性の性質をより詳細に理解するため、インシデント2474.1のスタッフの中で反応がある者に対し、マヌ13人工知能システムにより2143年1月8日から2143年3月17日にかけてインタビューが実施された。マヌ13システムはSCP-2474の認識災害効果に免疫があることが明らかになっている。SCP-2474の性質を決定するため、多くの個人インタビューおよびグループインタビューが行われた。以下に示すのは、SCP-2474に関する重要なデータを提供したインタビューの記録である。これらの記録の一部は潜在的な認識災害を除去するためにマヌ13により改変されており、その部分には注記がなされている。
マヌ13:あなたは自分の意識には適合しない方法で考えさせられる感覚を説明しましたね、アンジャリ。それらの考えについてもっと説明していただけますか?
マナヴァ研究員:ホログラムみたいなものはできますか?何もない部屋で話したくありません。
マヌ13:もちろんです、アンジャリ。[マヌ13はホログラフのアバターを研究員の向かい側の椅子に投影する] それらの考えについてもっと説明していただけますか?
マナヴァ研究員:それは…きちんと整理されていませんでした。イメージや明確な語句のようにはっきりとしたものではありませんでした。あらゆるものがごちゃごちゃになっていて、でもそれを私が制御できていない感じではありませんでした。この意味が通じますか?
マヌ13:いいえ。
マナヴァ研究員:ええと…
マヌ13:冗談です。続けてください。
マナヴァ研究員:…とにかく、それは感覚、あるいは感覚の記憶の集合のようなもので、その中には少しだけ、言葉があったと思います。私は顔に強い熱を感じているように認識し、2つの平行線の距離について考え、そして"フーム"という言葉がその周りにあったと思います。
[マナヴァ研究員は言葉を止める]
マナヴァ研究員:それは重なり合っていました。それが起こっている間、私の頭の中に他のものが入ってくることはありませんでした。私は恐れていたのか、それとも何らかの方法で侵害されていることについて考えていたのか分かりません。そして何が奇妙だったと思いますか?
マヌ13:何が奇妙でしたか?
マナヴァ研究員:それについて考え直してみると、それは…それは私が覚えている間には再び起こりませんが、いくつかの同じ考えを感じることができます。いえ感じるのではなく、ほとんど感じるということです。まるでたった今起こったことを思い出すように。
マヌ13:それは奇妙なことです。これはグリーボスキーとハルヴォルセンの話と一貫性があります。
マナヴァ研究員:それは…それは今では違ったものになりました。ただそれについて話しています。それは 読者の保護のため記録を改変 いらいらします。まるで何かをほぼ思い出したのに、十分ではないかのようです。
マヌ13:それは奇妙なことです。これはグリーボスキーとハルヴォルセンの話と一貫性がありません。
マヌ13:イメージは止まりましたか?
イシイ技師:あなたのようなものはこのように物事を感じているのか?プログラミングのエラーで、違う感じに認識するように?
マヌ13:どういう意味ですか?
イシイ技師:それはまだここにある。壁を見つめるとそれは壁と混じるが、目を閉じるとはっきりと明確になる。
マヌ13:白い顔のイメージのことですね。
イシイ技師:薬で曖昧にった。薬は私の心を鈍らせたが、同時にその顔も曖昧にした。もはやそれは私の目を見ることができない。小さな慰めだ。
マヌ13:解析チームはそれが顔であると信じていないと言っています。認識するためにあなたの心がそれを顔とみなしていると。
イシイ技師:そんなことは知るか。私は自分が見るものを知っている。私はそれに焦点を当て顔を見た。風のような音を出す黒い光の筋じゃないことは分かる。
マヌ13:あなたは睡眠薬の増量を私に申請しますか?あなたの興奮性は基準値をやや上回ります。
イシイ技師:それは役に立たない。そのイメージは夢の中にも出てくる。
マヌ13:では 読者の保護のため記録を改変
イシイ技師:読者の保護のため記録を改変
マヌ13:あなたはそれが別の存在、生命の形であり、それらの機会にあなたが見るものであると思いますか?
イシイ技師:分離という考え。それはこれらのものにとって無関係だ。全体の小さな一部であるが、全体は1つの形ではない。これは私たちが知っているような生命ではない。
マヌ13:他の数人は幻覚に関連する特定の感情について説明しています。このことはあなたを変えましたか?
イシイ技師:希望を感じる。私は希望を感じるが、それは何か別の希望だ。私ではない何か。心が休まらない。
ハルヴォルセン研究員:同時にやるのは嫌だな。
マヌ13:あなたがいることでヤコブの症状が大きく緩和されました。これはSCP-2474の理解のブレークスルーとなる可能性があります。
ハルヴォルセン研究員:ああ、分かった。でもやっぱり好きじゃない。皮膚がむずむずする。この部屋に入ったときから誰かが私の後ろに立っているように感じる。
マヌ13:私の存在がその効果を与える可能性があると聞かされています。
ハルヴォルセン研究員:いや、それとは違う。それは心理的なものだ。これは物理的な感覚だ。
フェントン研究員:[不明なメロディでハミングをしている] パイ ブラケット シータ プライム オーバー ガンマ…パイ ブラケット シータ プライム オーバー フィフティーン ポイント エイト スリー エイト… パイ ブラケット シータ プライム オーバー フィフティーン ポイント エイト スリー エイト トゥ ザ エイス パワー…
マヌ13:これは最初のインシデントが発生してからもっとも理解可能なヤコブです。
ハルヴォルセン研究員:理解可能ではない。数学ですらない。
[フェントン研究員は背後でハミングを続ける]
マヌ13:それはまだ解明されていません。数学は私に任せてください、イェンス。[笑い]
ハルヴォルセン研究員:ああ、その通りだ。ヤコブ。ヤコブ。私だ、イェンスだ。私が分かるか?
フェントン研究員:[激しく後ろへ身を引き、ハミングを続ける] パイ ブラケット シータ プライム オーバー パイ ブラケット イコール スリー…パイ ブラケット シータ プライム オーバー パイ ブラケット イコール トゥー…
マヌ13:ヤコブは存在しない刺激から連続した3時間の間逃げる試みを見せていません。これは本当に注目すべき新発展です。
ハルヴォルセン研究員:[顔に両手を置く] ああ、突然明るくなった、待ってくれ、彼が何か言おうと-
フェントン研究員:ワン…ワン トゥー スリー…ワン スリー ワン トゥー…
ハルヴォルセン研究員:…あぁ、それだ。今では "ワン スリー ワン オーバー シータ プライム"
フェントン研究員:ワン フォー ワン トゥー…ワン スリー ワン オーバー シータ プライム…ワン スリー ワン オーバー パイ…
マヌ13:魅力的です。
ハルヴォルセン研究員:私はそうは言わないな。
マヌ13:あなたがまたグループを代表して話すのですね、アンジャリ?
マナヴァ研究員:はい。
マヌ13:あなたがグループを代表して話します、アンジャリ。前回のように、私はあなた達にインシデントの間に感じた影響について熟考するように尋ねます。そして前回のように、私はアンジャリにあなた達が考えるにつれて生じた共有性について説明するように尋ねます。
グリーボスキー技師:了解。
[47秒間の沈黙]
マナヴァ研究員:それが20分前のことのように感じます。意味が通じていますか?
[イシイ技師とグリーボスキー技師は同意して頷く]
マナヴァ研究員:でも、私達は控室の中で実験が始まるのを待っていません。私達は別のことをしています。
イシイ技師:それは別の言語だ。アイヌ語ではない。東方の言語か何か…私たちはそれを話している。
マナヴァ研究員:そうです、そして…私達の中には何十人もいて、もしかしらもっと多く、私は私達を認識できますが実際にはそこにはいません。
グリーボスキー技師:最低でも数十人。もしかしたらもっと多い。
マヌ13:何か統一されている概念はありますか?共有性は?
マナヴァ研究員:いえ、ありません…奇妙ですがありません。まるでほとんど点であるかのように。すべての人があらゆる場所にいるようです。まるで袋の中に詰め込まれたように感じます。距離の概念がなくなったように感じます。私の隣にいる人間は3光年離れています。
マヌ13:[笑い]
イシイ技師:いや、そうなんだ。何かが離れている。私達は離れていて-
マナヴァ研究員:私達は離れていますが、留まっています。私達の一部が離れています。
グリーボスキー技師:金星。
マヌ13:もう一度お願いします、レオン?
グリーボスキー技師:金星。それは金星だ。距離は金星まで伸び、すぐにまた戻ってくる。
マナヴァ研究員:そうです、私も今そう感じます。つまり、この時間、この部屋で。
マヌ13:この瞬間でもっとも支配的な印象は何ですか?
グリーボスキー技師:安心。
マナヴァ研究員:悲しみ。
グリーボスキー技師:そうだ、それもまた正しい。
イシイ技師:小さくなっていく感覚。私達は出発点から離れた。私達はより少なくなることを選択した。
マヌ13:アンジャリ?
マナヴァ研究員:そうです。それら全てです。私は未来の機械を見ることを切望します。わたしはそこにある墓を恐れます。わたしは死ぬまで閉じ込められたくありませんが、そこへ取り残されます。[押し殺した嗚咽] ああ、涙が出ます。
マヌ13:技師の二人は?
[イシイ技師とグリーボスキー技師は同意して頷く]
マヌ13:今回はこれで十分です。
マヌ13:前回の治療薬の投与から今で5時間38分です。先に進めても構いませんか、ヤコブ?
フェントン研究員:…はい。私は以前にそれを見た。ただそれが何か分からなかった。でも今では実際にそれを見ている。このことを記録する必要がある。
マヌ13:明らかにあなたを落ち着かせなくしています。
フェントン研究員:問題ではない。私達は今これをする必要がある、まだそれが新しいうちに。終わったらコップいっぱいの薬をもう一度くれ。
マヌ13:"それ"を見たと言いましたね。何を見たのですか?
フェントン研究員:コンテナだ!私はその中にいた!
マヌ13:セキュリティ記録によるとその間あなたは施設の中にいたことに-
フェントン研究員:違う!そうじゃない。それらは、移動していた。どこかの場所にではない。そうじゃない。考えれば、彼らの側にいる。ちょうどそんな感じだ!彼らはここにはいない、まだいない。でもまだ彼らと一緒に少し行くことができる。彼らは、そうであるべき場所から突然現れる。
マヌ13:私には理解できません、ヤコブ。私にその場所について教えてください 読者の保護のため記録を改変
フェントン研究員:私達がそれを見たときにマナヴァが何と言ったか。曼荼羅、そう言ったと思う。私は、迷路だと思った。ただ、迷路ならば中にいる間に入り口と出口が変わることはない。
マヌ13:つまりSCP-2474の物理的構造が変化すると?
フェントン研究員:いや、あなたはまだ私達と同じように考えている!あなたは彼らと同じように考えなければならない。ああでも、あなたは彼らを中に入れたいとは思わないだろう。気にしないでくれ、彼らと同じように考えてはいけない。
マヌ13:ついていけません。
フェントン研究員:そこには人々がいた!私は彼らを見た。でも人だけじゃない。違う。機械だ、私達には目的が理解できない巨大できらきらと光る金属のタワー。地中深くへと亀裂が走り、ワイヤーやライトがあった。彼らは思考を粉々にすることのできるやばいやつをそこに持っているんだ、マヌ。私は彼らがそうしようとしたとさえ思わない。ただの副作用だ。ある物事を無理矢理に本来属しない状態にした場合に発生するようなものだ。部屋を見て区別することができる。鉄がガス状に浮遊して廊下を流れ、電流により硬化する。そのような場所に閉じ込められることが想像できるか?
マヌ13:人々がいたのですね?どのようでしたか?
フェントン研究員:彼らと共に行ったものもいた。もちろん彼らはもはや人ではなかった。どうして人でいられるだろうか?サーティーンがこれらの物事を追い出したとき、予想通りには上手くいかなかった。体のない思考。あなたが考えるよりもセクシーかも知らないな。
マヌ13:追い出した。それはどういう意味ですか?
フェントン研究員:外へ出された。誰かがこれらのことを書き記すことができるよりもずっと前に私達の中から強制的に出された。ありがたいことだ。これらのことの永続的な記録?そんなものは知らん。
マヌ13:SCP-2474への物理的な入り口はありますか、ヤコブ?
フェントン研究員:読者の保護のため記録を改変 そこへたどり着いた誰もがそれを見つけないことを願う。
マヌ13:そうなれば計画されたあらゆる研究ミッションが深刻な危機にさらされるでしょう。
フェントン研究員:いいことだ。
マヌ13:サイトセキュリティオフィサーがデプロイのために全てのシステムはクリアされると私に伝えています。それでは始めましょう。
[8秒間の沈黙。フェントン研究員が背後でハミングをする。スン主任研究員の病床には心電計があり一定の電子音が発せられる。]
マヌ13:議論した通りです。アンジャリがSCP−2474に関する彼女の経験を熟考します。彼女はマントラを叫びます。そしたら反応してください。イシイ技師にもう一度お願いがあります。接触のレシーバー役をしていただけますか?
イシイ技師:ええ。
マヌ13:始めてください、アンジャリ。
[3分18秒間の沈黙とバックグラウンド・ノイズ]
マナヴァ研究員:追放。
ハルヴォルセン研究員:だめだ。私にはこれらの存在が必要だ。
[1分9秒間の沈黙とバックグラウンド・ノイズ]
マナヴァ研究員:追放。
ハルヴォルセン研究員:彼らはそれをニュー・シャンバラと呼んでいる。それはいつでもあなたの中にあった。あなたは私達が欲しい。
[5分32秒間の沈黙とバックグラウンド・ノイズ]
マナヴァ研究員:誕生。
フェントン研究員:[ハイピッチで苦悩的に泣き叫ぶ]
マナヴァ研究員:誕生。
フェントン研究員:[ハイピッチで泣け叫ぶノイズが続く]
マナヴァ研究員:生命。
[泣き止む。2分8秒間の沈黙]
グリーボスキー技師:それは生命ではない。生きているはずがない。
マナヴァ研究員:入る。
スン主任研究員:だめだ。[数名のスタッフが苦悩を声にする]
マナヴァ研究員:入る。
イシイ技師:読者の保護のため記録を改変
読者の保護のため8分47秒間の記録は欠落
マヌ13:[背後でアラームサイレン] HVACシステムをフラッシュしてください。霧状の記憶処理剤の濃度が危険なレベルに近づいています。直ちに。
マヌ13:[背後でアラームサイレン] 医者に急ぐように伝えてください。キエモンは長くは持ちません。
マヌ13:どうしてそれは一人の人間に結びついたのでしょうか?研究ではそれらの実体は個体間を区別しないことが示唆されています。
マナヴァ研究員:私にはわかりません、マヌ。私達の理解の及ばないことだと思います。
マヌ13:あなたのような人がそう言うのは変に感傷的です。
[38秒間の沈黙]
マナヴァ研究員:私達は打ち上げについて聞きました、マヌ。隔離されたA3環境の中にいますがそれでも私達は聞いたのです。第一千人隊について。人類の偉大な実績であり、それが彼らが求めているものであると。
マヌ13:そのミッションが金星へ到達するまでおよそ1年です。司令官は収容に向けて動いています。このことがあなた方をこれまで頑張らせてきた理由です。データはとても貴重です。
マナヴァ研究員:可哀想なキエモン。
[17秒間の沈黙]
マナヴァ研究員:彼らは私達に会わせるべきです。
マヌ13:誰のことを言っているのですか?
マナヴァ研究員:あなたは人間よりもひどいですね。彼らが機動部隊を送っていることを知っています。そうする必要があります。彼らは私達に部隊と話すことができるようにするべきです。
マヌ13:それが不可能な理由をあなたは知っています。
マナヴァ研究員:ええ、知っています。だから何でしょう。これは文書化できません。彼らはこれを感じる必要があります。うっかりそのような中に入れば彼らは-
マヌ13:…アンジャリ?
マナヴァ研究員:…彼らはあなたを送ってくる、そうでしょう?
マヌ13:そうです。
マナヴァ研究員:…ええ。そうでしょう、そうしないはずがない。
[32秒間の沈黙]
マナヴァ研究員:マヌ…1つ情報があります、多分。このインタビューを終わらせる前に。
マヌ13:ぜひ共有してください。
マナヴァ研究員:キエモンが…あれが伝わってきたとき、記憶処理が。私はそれが住んでいた空間へとただ消えて戻っていったとは思いません。
マヌ13:というと?
マナヴァ研究員:私達が殺したのだと思います。
マヌ13:…なんてこと。
マナヴァ研究員:あの異常性の中に何がいようとも、私は彼らが物理空間へ結びつくことの意味を理解しているとは思いません。でも1つを殺したら?私達は…彼らにいくらか教えたのだと思います。彼らが私達のことをもう少し知る手助けを。
マヌ13:もしかしたら理解することは好ましい結果かもしれません。
マナヴァ研究員:…そう願います。向こうでも気をつけて、マヌ。
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