アイテム番号: SCP-2497
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 785本のSCP-2497実例は、手縫いのクリスマス用靴下と共に生物学的収容エリア36に封じ込めされています。財団の空間分析官たちは、既知のSCP-2497出現エリアにおける活動の監視に割り当てられます。実例が出現した場合、収容チームを派遣し、手縫いのクリスマス靴下を貼り付けて当該異常存在の位置を固定します。
SCP-2497と相互作用する財団職員は直接的な皮膚接触を避け、層状の穿刺防止手袋と保護具を着用する必要があります。事故による穿刺が発生した場合、刺された四肢/付属器官は事案発生から30分以内に切除しなければいけません。切除できない部位に穿刺傷がある場合、問題の人物は終了されます。
SCP-2497-1実例の半径10m以内にある用意済/瓶詰めの飲料は、標準的滅菌技術を使用して廃棄します。財団の管理下にあるSCP-2497-1実例群はあらゆる配管システムや液体のストックから最低10m引き離した状態で収容します。
説明: SCP-2497は、確認されているだけでも785本のCarnegiea gigantea1であり、手縫いのクリスマス靴下を貼り付けることによってこの現実世界に留め置かれています2。この手段で固定されていない状態のSCP-2497実例は空間的に不安定であり、アメリカ合衆国南西部のランダムな場所で実体化と非実体化を繰り返します。実例群は主に閉鎖空間、具体的にはバスルームやクローゼットなどの狭い領域に出現する傾向があるようです3。通常の生物学的条件下では、その棘が人間の表皮に刺さらない限り、SCP-2497は異常性の無いCarnegiea giganteaとの見分けが付きません。
SCP-2497の主要な異常効果は、棘が皮膚に刺さった時点で開始します。穿刺傷の周りの組織は急速に工作用粘土4へと変異し始め、結果的に患部の感覚は喪失します。この効果はやがて、穿刺傷のある四肢/付属器官が切除されるか、身体全体が完全に変換されるまで患部の外側へと拡散していきます。およそ3時間かかる完全な変換によって、SCP-2497-1実例が完成します。
SCP-2497-1実例は即座に再構成され、枝と人為的な松葉を生やして、一般的な人工のクリスマスツリーに似た形状へ変わります。両脚は閉じた状態で融合し、枝が生えるための幹を象ります。SCP-2497-1実例は変異を通して意識を保ち続けており、多数の電飾を制御することによって頻繁にそれを証明します。これらの電飾は意思疎通に用いることが可能ですが、各SCP-2497-1実例はそれらを使用する際にエネルギーを必要とするため、頻度は限られています(インタビューI-2497-1参照)。
SCP-2497の副次的な異常効果は、SCP-2497-1実例の完成によって始まります。再構築が完了すると、SCP-2497-1実例の半径10m以内にある全ての用意済/瓶詰めの飲料は、Lophophora williamsii5を加味したベンケイチュウの果汁に変換されます。この液体を消費した人物は、一般的にアメリカのクリスマス祝祭で行われる一連の行動に従事し始めます。例として、
- 典型的な装飾や電飾によるSCP-2497-1実例の飾り付け。
- 実例を囲み、クリスマス・キャロルを長時間にわたって歌唱する。
- 実例に変異した人物が、結果的にその場に参加できないことへの無念を表明する、またはそれとなく示す。
- 包装したプレゼントを実例の根元に置く。
- 上記のプレゼントを翌朝に開封する。
- エッグノッグであるという強い思い込みの下、上記の液体を消費し続ける。
液体によって誘発される行動は、影響者が毒抜き処置を受けるか、消費可能な液体が枯渇するか、あるいは過剰摂取によって死亡するまで連続的に繰り返されます。
SCP-2497-1実例群は未知の原理によって局地的現実性を不安定化し、SCP-2497の出現頻度を高めているようです。この現象は、2013年時点で2件だった生物学的収容エリア36のSCP-2497出現数を、2014年には46件まで増加させました。
更新 2014/12/25:
SCP-2497-1-05が、生物学的収容エリア36で勤務するスタッフの“はい/いいえ”形式の質問に応答する様子が観察されました。当該実例は“はい”の場合は電飾を1回、“いいえ”には2回点滅させて返答しました。デイヴ・シーリング氏の写真を提示されたSCP-2497-1-05は、質問に対してかつて当該人物だったことを証明しました。これらの行動がエネルギーを使うか否かを問われた際、SCP-2497-1-05は電飾を頻繁に使用することで確かに疲労すると答えました。
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