SCP-2518-JP
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収容前のSCP-2518-JP

アイテム番号: SCP-2518-JP

オブジェクトクラス: Safe(審議中)

特別収容プロトコル: SCP-2518-JPは気象観測装置に偽装した金属製の箱で覆われており、民間人に対してその存在が隠匿されています。また、民間人のSCP-2518-JPへの接近を防止するため、SCP-2518-JPの周囲3m四方には有刺鉄線が付いたフェンスが設置されています。

SCP-2518-JPに関する実験を行う際には、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員の承認が必要です。正当な理由の無いSCP-2518-JPへの接近は原則禁止されており、違反者は例外無く処罰の対象となります。

説明: SCP-2518-JPは、日本国山梨県南アルプス市の北岳1山頂に設置された山頂標識です。長野県の木曽地域で産出されたヒノキ(Chamaecyparis obtusa)の材木で構成されています。現在に至るまで、SCP-2518-JPを物理的干渉によって移動させる試みは失敗しています。

SCP-2518-JPの異常性は、SCP-2518-JPの周囲半径1m圏内に侵入した人間(以下、対象と呼称)に対して発現します。対象が前述の範囲内に侵入した場合、対象はSCP-2518-JPの異常性により反ミーム的特性を付与され、記憶補強薬を摂取していない第三者は対象を認識できない状態になります。それと同時に、対象は瞬間的に████登山口2に転移した後、自身の意思と関係無く、ランダムな登山ルートを利用して北岳の登山を開始します。この時選定される登山ルートは、対象がそれまでに既に利用したルートと重複する場合があります。この登山行為は、対象が████登山口を始点とする全ての登山ルートをそれぞれ1回以上利用して登頂する、もしくは途中で対象が死亡するまで継続されるものと推測されます。

SCP-2518-JPの影響下にある対象は意識や感覚を保持しているものの、自分の意思によって身体を動かすことができません。このため、対象は登山行為途中の栄養摂取や水分補給、休憩などが不可能となり、結果として対象の殆どは極度の栄養失調や脱水症状、滑落などの事故、精神的ストレスを起因とする体調不良などにより死亡します。対象が死亡した場合、対象へのSCP-2518-JPの影響は消失し、全ての第三者が対象を認識可能な状態に復帰します。また、SCP-2518-JP影響下にある対象への外部からの物理的干渉は不可能であるため、登山行為中の対象の行動を外部から阻害することはできません。

SCP-2518-JPは、2016年5月以降、北岳における死者・行方不明者が急増した事案に関する調査中、エージェント・██がSCP-2518-JPの異常性に曝露し消失した事により発見、収容されました3。SCP-2518-JPが設置された1997年4月当時はSCP-2518-JPに異常性は見受けられていなかったこと、及び2016年5月以前の北岳での死者・行方不明者数及びその死因にも不自然な点は無かったことから、SCP-2518-JPの異常性発現開始は2016年5月頃と推定されます。なお、異常性が見られるようになった原因については、複数の要注意団体及び要注意人物の関与が疑われているものの、それらの関与を示す証拠が発見されていないため、明らかになっていません補遺を参照してください。

インタビュー記録2518-JP(2016/10/8)

補遺:文書2518-JP(2017/5/2追記)

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