アイテム番号: SCP-2529
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2529事件に関するあらゆる記録は地域、国家の警察機関データベースから抹消されています。サイト-28研究スタッフはSCP-2529事件への言及がないか、犯罪や行方不明者に関するネット掲示板に重点を置いて監視してください。検出されたあらゆる言及は隠蔽し、関連する個人は要追跡対象としてマークしてください。詳細については秘密電子データ干渉ガイドを参照してください。
SCP-2529事件に関する情報は、自動的にメンテナンスの行われる特設の断片化データベースにのみ格納されます。このデータベースには同時に複数名がアクセスしてはならず、一回の作業期間あたりのアクセスはSCP-2529事件関連データの15%に自動的に制限されます。SCP-2529事件の詳細は、承認された研究プロジェクトにおいてのみ利用が可能です。
SCP-2529事件の詳細にアクセスした職員は、この知識を必要とする作業の完了後直ちにケタミンを用いた短期記憶消去を受けることが必要とされます。
説明: SCP-2529は、1990年代後半にバーモント州フォーディンガム郡で発生した未解決の複数名殺人事件(以下、SCP-2529事件と呼称)に関する情報にアクセスしようとした電子機器に主に影響を与える現象です。SCP-2529が最初に記録される以前、SCP-2529事件は███████████、███████████、██████のような犯罪ブログ上で頻繁に議論を呼び起こしていました。
SCP-2529事件の記事、事件自体に関する憶測や議論、事件後に発見された遺体の状態やその身元、どのような人物が事件に関与したか等の情報へのアクセスに用いられた電子デバイスは、機械的、電子的な欠陥が存在しないにもかかわらず異常な形で動作を停止します。SCP-2529はデスクトップコンピュータ、スマートフォン、ノートパソコン、タブレット端末、電子書籍リーダーなど文字情報を伝送可能なあらゆるデバイスに作用することが示されています。この作用は無期限に持続するだけでなく、影響されたデバイスから取り外され別の機能するデバイスに再接続された機器にまで及びます。
SCP-2529の発現に到る情報量閾値は様々です。定量的情報モデルを用いた計算からは、SCP-2529事件の明確な特定に必要な詳細情報のおよそ30%への曝露がSCP-2529の発現を引き起こす可能性が高いと結論されました。しかし数例では、単に当時の報道におけるSCP-2529事件の俗称を引用しただけでも効果の発生に十分であったことが記録されています1。SCP-2529事件の情報にアクセスしたデバイスは、15秒から12分(中央値で8分39秒)機能し続けた後、不可逆的に機能停止します。
SCP-2529が最初に記録されたのは、事件が最初にメディアに記録された11年後にSCP-2529事件に関するインターネットトラフィックが急増した際のことです。SCP-2529がこれ以前に出現しており、SCP-2529事件に関する証拠の収集や州または連邦警察への詳細の送付を行っていたフォーディンガム郡の地域警察当局は、これをただの初期不良として片付けていた可能性もあります。しかし財団研究員はSCP-2529事件に巻き込まれた故人の遺体の調査の後で、これらの個人に一致するDNA記録が欠如していることが、いずれにしても地域警察による事件解決を妨げてきたようだと判断しました。
研究記録2529.13 - 未知の通信文
実験2529.0234(使用機種はCompaq Presario 2200)においてMicrosoft Word 97文書にSCP-2529事件関連情報を打ち込みSCP-2529の作用を観察する過程で、Wordに隠されたイースターエッグゲームである「Word 97ピンボール」を用いて次の一連の画像が自発的に開かれました。リアルタイムで別のデータベースに情報を送信していたデジタルフォレンジックツールによって、これらの画像は影響を受けたデバイスのハードウェアには以前に存在していなかったことが確認されました。これらの画像は未知の実体からの通信の試みだと考えられ、異常な起源を持つと推定されています。このコミュニケーションにおいて使用されるアバターは、無関係な殺人事件被害者の顔を再現したものであることが分析から示されています。これが意味するところは不明です。
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