SCP-2534
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不活性状態のSCP-2534-1実例

アイテム番号: SCP-2534

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 回収された時点から2年間が経過していないSCP-2534-1実例は、サイト-32の第14収容棟にプラスチックで個別に包装された状態で保管され、回収日に基づいて整理されます。 SCP-2534-1Eも同じ方法を用いて収容されます。
これらの実例を処理、分類、あるいは整理する職務は、職員が誤って影響を受けることを防ぐため、全てDクラス職員によってのみ行われます。

SCP-2534-1実例の回収から2年間経つと推測される1週間前、Dクラス職員は所有権の移譲を確実にするためにこれを保持し、Dクラス職員が異常性に曝露するまで実例は小さな一時収容ロッカーに入れられます。このDクラスはその後、通貨関連のSCPの実験を禁止されます。

異常性を示したSCP-2534-1実例は不活性状態にあるとみなされ、サイト-32の第15収容棟の標準収容箱内で保管されます。不活性状態の実例は、レベル3以上の研究者の同意を得て実験に用いることが可能です。今後の使用が提案されており、承認待ちの状態です。

SCP-2534の発生は予測不可能であるため、現在の資源ではSCP-2534-1を発生から直接回収することは不可能です。SCP-2534-1の特徴である「印刷エラー」を米国造幣局がリコールするという名目で、広告キャンペーンが進行中です。ソーシャルメディアのウェブサイトおよびアプリケーションもSCP-2534-1実例を特定するために特定されます。銀行オーナー、政府高官、米国造幣局職員、および大量の貨幣の取り扱いに法的に関与するその他の個人は、SCP-2534-1の取得の可能性を厳重に監視されます。

SCP-2534-1実例の所在が確認されると、機動部隊ロー-7(フォードの劇場)が回収のため派遣されます。最初の取得日(あるいはその概算)は実例を保有する対象者から取得し、必要に応じてクラスC記憶処理を行います。これ以上のSCP-2534-1Eの発見に備え、拡張版ユーロ圏回収手順の準備が行われています。

SCP-2534-1の異常性に曝露した対象者はクラスB記憶処理剤を投与され、サイト-32-Bに留置し、いかなる通貨にも接触させてはいけません。
最新の世界的な監視システムは、現金の消失、奇妙な強盗、その他の事件のような異常な状況を監視することによって、可能性のある対象を特定します。

説明: SCP-2534はSCP-2534-1を発生させる現象です。

SCP-2534は唯一ほぼ常に(補遺2を参照)アメリカ合衆国1で発生し、歩道、駐車場、公共の建物の床など、徒歩で移動することが多い地域に限られます。SCP-2534の発生は直接目撃されたことも記録されたこともありません。

SCP-2534-1実例はアメリカ合衆国の1セント硬貨であり、ほとんど現在の硬貨と同一です2。しかし、SCP-2534-1に印字された製造年は、常に最初に回収した年より2年先のものです。実例は破壊に対する限定的な脆弱性を持ちます3

SCP-2534-1の異常性は、実例が最初に回収4されてからちょうど2年目に発現します。その時点で、その硬貨の当時の所有者は、SCP-2534-1実例および銀行残高あるいはクレジットカードなどの非物理的通貨を除き、所有している貨幣、財産5、またはその他の所有物に含まれるすべての米国通貨を失います。財産の喪失は通常、窃盗、紛失、または突然の出費によって発生し、それぞれは一般的に異常ではないようにみえます。対象者が新たに取得した米国通貨については、間もなく同様の方法で失われます。

この異常性は、影響を受けた対象者が米国の通貨を取扱いまたは使用することを不可能にし、また対象者が死亡するまで持続します。

SCP-2534-1の所有権は、個人の間で委譲することができます。SCP-2534-1が譲渡、盗難、法定通貨としての使用、または他の者による取扱いがされることは、全て有効な委譲方法です。もし対象者がSCP-2534-1を紛失した場合でも、SCP-2534-1が別の個人によって取り扱われない場合、その対象者は依然として所有者のままです。動物、死体、SCP-2534-1実例を既に所有している者、またはSCP-2534-1の効果を既に受けている者には、所有権を移譲することはできません。
対象者がSCP-2534-1の異常性に曝露した後、実例は不活性となり、いかなる異常な活動も停止します。

補遺、インシデント 2534-S: ████/█/██ 、██████████の███ █████銀行が、4人の身元不明の強盗に遭い、銀行の保有していた約████万ドルの全額が盗まれました。調査の結果、銀行のオーナーであるJ███ S████氏がSCP-2534-1実例を所持していたことが確認されました。実例は回収され、 S████氏は記憶処理剤を投与されサイト-32-Bに移送されました。

米国経済にとって重要な施設や人員がSCP-2534-1による影響を受けないことを確実にするため、インシデント後、収容手順が更新されました。

補遺2: 2015/█/██、██████(人気の画像共有サイト)上に、投稿者の発見した「ミスプリントされたユーロ」というトピックに関するスレッドが作成されました。スレッドには、2017年と刻印された1ユーロセント硬貨の画像が掲載されていました。このIPはフランスの███████のものであると特定され、現在SCP-2534-1Eと指定されている実例の回収のために、機動部隊ロー-7が派遣されました。

SCP-2534-1Eは問題なく回収、取得日の確認をされ、取得者にはクラスC記憶処理剤が投与されました。SCP-2534-1Eは通常のSCP-2534-1(脚注を参照)実例と同じ物理的性質を有しており、おそらく結果的に同様の効果をもたらすと想定されます。

それ以降、他のSCP-2534-1E実例は報告も発見もされていません。

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