アイテム番号: SCP-2538-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 現在SCP-2538-JPは収容されていません。財団のWebクローラーによってSCP-2538-JPの出現を監視します。SCP-2538-JPの出現が確認された場合、最寄りの収容機動部隊がSCP-2538-JPの収容を試みるために派遣されます。機動部隊に-16(“醜形恐怖症”)が当該オブジェクトの隠蔽工作任務が割り当てられており、被害状況を鑑みて記憶処理並びに適切なカバーストーリーの流布が行われます。
インシデント-2538-JP発生現場はカバーストーリー「耐震工事中」を敷き一般人の立ち入りを防ぐとともに、インシデント-2538-JP発生当時のままに保存され、2週間に1度の調査が実施されます。
説明: SCP-2538-JPは、身長約2.7mの痩身の人型実体です。眼球および体毛は欠如しており、皮膚は灰白色で黒のタキシードを常に着用しています。両腕は約1.9mと異常に長く、全体の体長に比して著しく不釣り合いです。
SCP-2538-JPは鏡面にその姿が映ることはありません。SCP-2538-JP及びその接触物が鏡面(鏡、窓ガラス、水面等)に接触する際物理的抵抗を示すことなく鏡面の奥(以下鏡像空間)へと透過する挙動を示します。また、鏡像空間でのSCP-2538-JP由来の音声は鏡面を介して基底現実にも伝わることが知られています。SCP-2538-JPは鏡像空間を介しその中で移動することであらゆる鏡面から基底現実にアクセスできると推察されていますが、基本的に基底現実間で約300m以内の範囲の鏡面にアクセスを繰り返すことで基底現実を移動することが確認されています。
物理的攻撃はSCP-2538-JPに対して無効であり、試みられた攻撃は反射され、加害者自身に同様の損傷をもたらします。この効果は、発砲・斬撃・打撃など攻撃手段を問わず一貫しています。
SCP-2538-JPは、非活性状態と活性状態を周期的に繰り返します。非活性状態には鏡像空間に存在していると考えられており、基底現実には一切干渉しません。活性状態は最短6日、最長91日周期で発生し、いずれも23:00~翌03:00の間に限られます(※インシデント-2538-JP以前の記録に基づく。詳細は補遺2を参照)。
SCP-2538-JPは人間に対して極めて敵対的です。SCP-2538-JPは儀式的殺人および対象を鏡像空間へ引き込む行動に一貫して従事しています。その行動は、殺害に先立って不必要なストレスを与えることから、一定の知性と嗜虐的傾向を有していると推定されます。