SCP-2546-JP
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アイテム番号: SCP-2546-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2546-JPはサイト-8149の汚物処理施設へ繋がる排水ダクトを備えた中型収容室に収容されています。1日に一度室内の清掃と目視による異常性の確認を行ってください。SCP-2546-JP-1はサイト-8149の低脅威度物品ロッカーに収容されています。

説明: SCP-2546-JPは生前の友人である天野 白への肯定的な言葉を発話しつつ、自身の体組織を毎分5リットルのペースで吐瀉し続ける馬場 隆(当時26歳)の遺体です。SCP-2546-JPは顔面及び消化器に多数の損傷が見られますが、これらの部位からの出血はなく腐敗の兆候も見られません。収容以降、SCP-2546-JPの吐瀉量には若干の減少傾向が見られます。SCP-2546-JPの発言内容は馬場氏及び天野氏の過去に関わる内容が大半であり、天野氏が視界内に存在する場合には独白以外に語りかける口調のものが含まれます。

SCP-2546-JPの発言例 天野氏の見解
昨日鞄に入れてくれたお守り知らないふりしてたけど今凄く心強い 高校受験時の出来事
短く切った髪にいつもと違ってドキドキした挨拶上ずったのバレてないかな 特定不可
僕のひよこ豆も食べてくれて凄い おそらく幼稚園時の事
帰るな(語りかけの例) 不可解

SCP-2546-JP-1はSCP-2546-JP口腔内に突き立てられていた全長59cm、ピンク色の塩化ビニル製の棒です。一方の先端には断裂したゴム片が付属しており、オブジェクト発見時には食道を塞ぐ形で吐瀉物の噴出を阻害していました。SCP-2546-JP-1は馬場氏の殺害に用いられた可能性が濃厚であること、SCP-2546-JPの異常性との関連性を考慮され現場から回収されました。

補遺1: SCP-2546-JPは2017年7月29日に馬場氏の自宅トイレで発見、警察の捜査を経て財団に移管されたオブジェクトです。第一発見者である天野氏は財団管理下の医療施設においてメンタルケアを兼ねた監視状態に置かれました。以下は収容直後に天野氏に対して行われたインタビューです。

対象: 天野 白
聴取内容: 馬場氏、及びSCP-2546-JP-1について

(前略)タカ君の事、よくわかんないです。そうタカ君って何も言わないですし、褒めてもくれないから。ね、ずっとです、5歳の保育園で会った頃からずっと。あの日も一緒に映画見て、なのに明日仕事って言ったらじゃあねって。ね、ずっと無表情なの、言えないのは私もだけど。ムシャクシャしてお酒飲んで家帰ろうとしてたら、帰り道のお店で売ってた。アレと凄く似てる、ピンク色の棒の先に人の顔がついたみたいな変なの。店員さんに聞いたら思いが通じるの魔法の杖なんだって、胡散臭いねぇ、って。でも酔ってたのかな、ムシャクシャしてたからかな、2000円払って買っちゃって。でもベロベロだったからなぁ、家のトイレで吐いちゃったんですけど、それで詰まっちゃった。なんかすっごく惨めで悲しくなって、バッカヤロー!って叫びながら買ったばっかの棒で力いっぱいバコンバコンしてたら、タカ君の声で今日つけてたクジラのイヤーカフ凄い似合ってるよ、って聞こえた、のかなぁ、うん。起きたらもう朝でベトベトだったからお風呂入って、なんとなく、仕事なんて嘘だったし会いたくなってタカ君の家に行ったら(嗚咽)タカくん、なんであんな。

聴取内容を受け、天野氏がSCP-2546-JP-1を用いたことがSCP-2546-JP生成に関与したとの仮説が立てられました。使用後のSCP-2546-JP-1の所在について天野氏は認知していません。天野氏及び馬場氏に対して行われた先天的特質性の調査では特異な点は発見されず、両氏の自宅に対する包括的な調査でも同様の結果が得られました。

補遺2: 天野氏が購入したSCP-2546-JP-1を制作した自称スピリチュアルアーティスト、野尻 ██の身柄を確保しインタビューが行われました。

対象: 野尻 ██
聴取内容: SCP-2546-JP-1について

(前略)コンセプトは所詮誰もが肥塊クソ袋を愛せよ我らスカベンジャーって感じ、いや、そんなもんだよアートってさ。BDSMっつーのかね、ラバーマスクのフェチい奴から発想したわけ。要はラバーカップの先が顔面にピッタリとね、ひっつけたまま引いて良し、押し付けて尚これも良しよ。ま、その時はイケる力満々の量産気分だったけどさ、2個作って醒めたんでそれっきりだね、2個だけ。んで目ぼしいお得意さんも今ひとつ気味だってんで、流しといたのリサイクルショップにさ。うん、割といつもそう、文脈はね、詰まりすっきりホンネボー、とかでっちあげてさ。あ、コンセプト?私のソレと相手にウケそうなのは無関係よ、アートってそういうもんだろうに。

上記の聴取によりSCP-2546-JP-1はラバーカップをモチーフとしたアート作品として制作された事が判明しました。野尻氏はSCP-2546-JPに関する調査に協力的な態度を示していますが、SCP-2546-JP-1の異常性については一貫して否定しています。財団の調査の結果、野尻氏及び過去の作品から特異な点は発見されず、SCP-2546-JP-1を用いた実験では異常性の再現には成功していません。

補遺3: 強盗致死容疑で茨城県警に確保されていた男性(水戸 ██)が余罪として馬場氏の殺害について自供しました。供述によると容疑者は窃盗目的で侵入した住宅において馬場氏と遭遇、付近にあったSCP-2546-JP-1を用いて殴打、窒息死させたものと見られています。馬場氏が死亡した直後にSCP-2546-JPの異常性が発現し、動揺した水戸氏はSCP-2546-JP-1を口腔に付き立て現場から逃走しました。これらの証言に虚偽、妄想の兆候は確認されませんでした。事後調査により、馬場氏も天野氏同様に近隣の店でSCP-2546-JP-1を購入していた事実が確認されました。天野氏によるSCP-2546-JP-1の使用と水戸氏による馬場氏の殺害の時刻が一致する事の関連性は判明していません。

追記1: 天野氏自宅近辺における継続的な調査の結果、廃棄物集積所から回収されたSCP-2546-JP-1が発見されました。詳細は不明ですが天野氏が泥酔した状態で廃棄し忘却していたものと推測されています。2本目のSCP-2546-JP-1は既存のものと同じプロトコルで収容が行われます。

追記2: SCP-2546-JPの吐瀉量が今と同様に推移した場合、2038年には吐瀉物の排出が停止するとの推測が立てられました。天野氏はSCP-2546-JPの発話傾向が変化する唯一のトリガーである事と本人の希望を考慮し、現在レベル0職員として財団に雇用されています。

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