アイテム番号: SCP-2549
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 世界中のニュースソースはSCP-2549のパターンに一致する出来事に関して監視されます。SCP-2549事例の発生の際は、機動部隊ガンマ-5の構成員が現地に動員されます。事例の異常な状況への言及は全て報道から検閲され、非財団構成員の目撃者は記憶処理を施され、メディアに提供されたカバーストーリーに基づいた偽記憶を与えられます。パターンの確立を防ぐため、SCP-2549事例用のカバーストーリーは他に現実的な解釈が存在しない場合を除き、動物による攻撃を含むべきではありません。
事例に関わったSCP-2549-1は異常ではなく、捕獲の優先事項ではありません。もしすでに捕獲されている場合、アニマルコントロールに引き渡されるか、安楽死させられ処分されます。
SCP-2549-2はサイト-77の時間異常区画に収容されます。試験はO5指令により許可されません。
説明: SCP-2549は1度の事例につき1体のヒトと1体の野生動物に影響する現象です。
ヒト被影響者の厳密な基準は不明ですが、一貫して個人的に、および/または職業上で大きな成功を収めた個人を標的にするようにみえます。顕著な例として、異常なまでに高い割合の標的は財団職員であるか、あるいは財団と接触した経験がありました。これはかつてDクラス徴集の対象として考慮された2人の人物、3人のエージェントおよび研究員候補、6人の高位の研究者および2人の執行管理員と[編集済]を含みます。
SCP-2549-1と呼称される動物はヒトの標的が存在する地域土着の、他の点においては正常なネコ目動物です。SCP-2549-1が近辺の既存の動物から選ばれるのか、または地域に転送されるのか、あるいは近くで生成されるのかは不明です。GPSによって追跡されていた動物がSCP-2549-1として選ばれた記録はありません。
SCP-2549-1は標的に歩速で接近します。オブジェクトは最短の経路を見出すために必要な地形、建物の構造や警備手段に関する知識を示し、いかなる障害も巧妙に回避します。警備システムに不具合は生じませんが、ありふれた手段で迂回されます。何であれ必要な物理的器具はSCP-2549-1により、顎または衣服によって運ばれます。
標的以外のヒトはSCP-2549-1に対して驚きなく反応し、あたかもそれが知人、同僚か親戚であるかのように交流します。SCP-2549-1は接触に対し可能な限りの能力で対応します。いずれの時点においても、誰もSCP-2549-1の標的への接近を妨げようとしません。
標的に到達するとSCP-2549-1は攻撃し、貪り食い始めます。標的は長い間生存し、意識を保ちますが、SCP-2549-1に抵抗しようと試みません。
標的が死亡すると異常な影響は終了します。この時点で、以前にSCP-2549-1に暴露していなかった人物は、状況に対して予想される通りに反応します。以前SCP-2549-1に暴露した者は一旦、状況の不一致を認識する機会を与えられれば正常に反応します。SCP-2549-1は関心を失ってさ迷い去るか、興奮して地域の他の人間に襲いかかりますが、全ての調査は標的の死の後は非異常性であることを示しています。
SCP-2549-2は直径10cmの鋼鉄の球です。[削除済]補遺2549-Aを参照してください。
事件 2549-3
日付: 1963/3/2
標的: アルバート・T・ソープ
場所: ネバダ州ラスベガス、キャストアウェイズ・カジノ
動物: Canis latrans (コヨーテ)
注: 標的はよく知られたハイローラー。時宜を得た███の株への投資で裕福になる。死は1階のカジノで発生。記録された最大の露出。全目撃者は特定され、適切に処理された。
事件 2549-4
日付: 1963/7/12
標的: ドナルド・フレミング司令官
場所: ベーリング海、北緯██度西経███度、USSハリバット
動物: Enhydra lutris (ラッコ)
注: 標的は1936年に財団エージェント候補であり、その後叙勲される海軍士官として歩んだ。潜水艦はSCP-2549-1の進入を可能にするために予定されていない浮上を行った。乗組員はSCP-2549-1をバダス一等兵曹特殊戦闘員として認識した。
事件 2549-12
日付: 1971/11/24
標的: アルベルト・ホセ・アルバレス
場所: コロンビア、ボゴタ、サンタ・レティシア食堂
動物: Panthera onca (ジャガー)
注: 標的は1963年にDクラスの地位のために審査を受け、その後仮出所。食堂の所有者。SCP-2549-1はスープを1皿得て飲み、続いて犬歯で標的の頭がい骨を貫き、即時の死をもたらした。その後群衆に驚かされ逃走。
事件 2549-62
日付: 1991/5/29
標的: A・ズールー・ニーマンド(Nzimande)
場所: 南アフリカ、ケープタウンの邸宅
動物: Suricata suricatta (ミーアキャット)
注: 標的は無名の犯罪者であったが、以前の中心人物を暗殺し退けることにより悪名高い犯罪界の大物になった。SCP-2549-1の小さな相対的サイズにより、襲撃はおおよそ15時間にまで長引いた。複数のシフトの警備員らが攻撃を無視。目撃者はSCP-249-1を標的の補佐役、ティモン(Timon)・M・バダスと認識。
事件 2549-65
日付: 1993/8/3
標的: ブラッドリー・S・トンプソン
場所: コロラド州、フォート・コリンズの住宅
動物: Canis latrans (コヨーテ)
注: 標的は1947年に警察組織をストレスのために去り、その後別居中の配偶者と和解。SCP-2549-1は異常な遅さで標的を食べ、事件は3日後の死まで続いた。配偶者はSCP-2549-1を孫のウィリー・エドガー・バダスと認識。死後標的から小包が届く。補遺2549-Aを参照。
事件 2549-79
日付: 2002/9/13
標的: G・テイラー博士
場所: [削除済]、サイト-██
動物: Gulo gulo (クズリ)
注: 1995年に引退を要請。要請の撤回後、研究における躍進で研究主任に昇進。死の詳細については事件記録2549-79を参照。
事件 2549-80
日付: 2002/9/13
標的: アーシュラ・アンデルセン
場所: 南極、マクマード基地
動物: Hydrurga leptonix (ヒョウアザラシ)
注: 標的は1954年に財団研究者の高評価候補者であったが辞退。配偶者はエージェント候補であり、同じ財団人員補充で出会う。辞退後標的は研究者として成功。
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以下の記録は、この事件の間にセキュリティカメラにより捉えられた全ての関連する情報を含みます。
ラボ-██にアクセスするためにSCP-2549-1により用いられた財団の警備バッジ。
SCP-2549-1がサイト-██の車両アクセスゲートに接近する。SCP-2549-1は何事もなくゲートの下を進む。3人のゲート警備員は目に見える反応を起こさない。
SCP-2549-1はサイト-██一次施設ロビーへ進み、セキュリティキオスクに近づく。当直の警備員はカウンター越しにSCP-2549-1を検査するべく見下ろす
スティーヴンス警備員: おはようございますバダス博士。また遅刻で?
SCP-2549-1: [唸り声]
スティーヴンス警備員: 分かりますよ。また用紙83-AIを書かないといけませんけど。どうやるかはお分かりでしょう。
警備員が必要な用紙とペンを提供する。SCP-249-1がカウンターに飛び乗る。
スティーヴンス警備員: ジョニーが早くよくなるといいですね。あの抗生物質は効いてるんでしょうか?
SCP-2549-1: [長い唸り声]
SCP-2549-1は顎でペンを把握して折り、書類とカウンタートップにインクをこぼす。その後前足をインク溜まりに浸して用紙の上へさらにインクを広げ、用紙を引き裂いてカウンタートップを傷つける。
スティーヴンス警備員: ええ、聞いていますよ。ミドルスクールは大変だ。彼女はやれるでしょうけど。ともかく、ジョニーの話が聞けてよかった。いい一日を。
SCP-2549-1: [唸り声]
警備員が外側のセキュリティ扉を開け、SCP-2549-1は引き続き進む。SCP-2549-1が廊下でドレイク博士とリンドホルム博士を通り過ぎる。
SCP-2549-1: [唸り声]
ドレイク博士: [笑い] 知ってるだろ!
リンドホルム博士: うう。豚め。[笑い]
SCP-2549-1: [けたたましく鳴く]
SCP-2549-1はラボ-██へ進む。自分の白衣からバッジ(画像)を歯で取り除き、戸枠を登り始める。バッジはスキャンされ、ドアが開く。
SCP-2549-1が研究室に入りテイラー主任研究員に近づき、主任研究員とロングスタッフ研究助手が振り返って実体に対面する。
テイラー博士: 私には似合いの最期だ。
ロングスタッフ博士: あなたにはこれがお似合いですよ。
テイラー博士: この人生を送ってきた。対価は支払われる。
ロングスタッフ博士は背を向けて作業に戻る。SCP-2549-1はテイラー博士を攻撃し、内臓を出させる。明らかな衝撃により標的は床に倒れる。SCP-2549-1はターゲットの内臓を貪り始め、絶叫を引き起こす。ロングスタッフ博士は反応しない。
約3分後、テイラー博士の叫びは強度において衰え始め、バイタルサイン警報が引き起こされる。それはドナヒュー警備員により"誤警報 またバダス博士の昼飯"の注記とともに停止される。
約2分後、テイラー博士が死亡する。再度バイタルサイン警報が発せられる。14秒後、ドナヒュー警備員とフランクリン警備員が研究室に入り、SCP-2549-1を無力化する。ロングスタッフ博士が驚いて振り返る。
ロングスタッフ博士: なんてこった、バダス博士を撃ったのか!
事件後、人員はセキュリティおよび職員データベースから全てのバダス博士への言及を除去しました。職員データベースはSCP-2549-1の雇用以上の詳細を含んでおらず、全ての存在するエントリーは事件の開始時点に作られていました。SCP-2549-1に暴露した者ははっきりと出会いを覚えていましたが、SCP-2549-1の記憶そのものは表面的な事実に制限されていました: バダス博士という職員がいたこと、彼の息子は病気で娘はミドルスクールにいたこと、そして彼はクズリであることなど。これは事件の後に想起されるまで、いかなる認知的不協和も引き起こしませんでした。ロングスタッフ博士は何故彼がテイラー博士は標的とされるにふさわしいと発言したのかについて回答できませんでした。
補遺2549-A: 1993年8月7日に、ヘルナンデスサイト管理者への直接配達のための適切なコードフレーズである██████ █ ████宛の小包がサイト-11に届きました。小包の日付は1947年12月19日で、SCP-2549-2と以下の手紙が含まれていました:
████ ███ █████ ████ █████
████ ███ ██████████ ██ ███ ███ ██ █████
サイト 官 ヘルナンデス 親展
上 エージェント ブラッドリー S トンプソン 報
コード ████████████
コレ SCP-2549 ノ 原因ナリ コード ████████ 信頼セヨ
爾後 試験 必要 無シ
██ ███ ███ ███
ソレ 要必 ナ事 ヲナセ
他ノ 者ラ 忘レタリ
我 既ニ 忘レユキツツアル
貴職 以前 失ナエリ 再度 失ナウ ナカレ
報 終ワリ
事件2549-65の標的ブラッドリー・S・トンプソンが財団エージェントであった記録は存在しないものの、全ての符号と合言葉は現用であり正確でした。この事実と小包の日付に照らし、SCP-2549-2は逆因果災害に認定されました。文書は封印され、物品はO5-██の指示により永久保管庫に収容されます。
日付: 1993/8/8
To: サイト-11管理者 ヘルナンデス
From: O5-██
件名: Re: SCP-2549指令求む
S25╖K ƒ♫ Ü○b8╙ ╪ÆQ 57I 22u should §ƒ
管理者、君の懸念に関する根拠は十分だ。これを知らせてくれて感謝している。
財団に対する潜在的なインパクトに関しては君ほど心配してはいない。アノマリーが多くの有用な人員を犠牲にし、またそうし続けるのは明白だが、予測が困難かつこの効果を軽減するのが不可能であるというのもまた明白だ。幸運なことに今や我々はSCP-2549を財団への標的型攻撃として割り引いて見ることができ、君が指摘したパターンは財団資源の有効性を、過去と現在の両方において、減じるどころかいくつかのケースでは増してすらいる。O5-█の行動が死去の前に君のサイトと君個人にもたらした恩恵の程度は計り知れまい。
他方、我々はSCP-2549が支援を求めるよう強制している可能性を見くびることはできず、それでもなお、より幸福で成功した人生の約束は取り立てられる対価にもかかわらず腐敗をもたらす。より重要なこととして、君の入手した品物に対するいかなる試験も収容違反に繋がることは明白であり、あれを我々の管理下に戻したエージェント・トンプソンの忍耐に対してもたらされた報いを鑑みれば、再獲得は不可能だろう。SCP-2549に関する君の行動計画を進める承認を与えよう。
指令ニーモニック: ██-██████
S25╖K ƒ♫ Ü○b8╙ ╪ÆQ 57I 22u should §ƒ
いつものごとく君の献身に感謝する。必ずや評価されるだろう。
O5-██