アイテム番号: SCP-2584
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-2584の5匹の実例はエリア-12の側生動物学1棟で、温暖で乾燥した適切なサイズの容器に収容します。SCP-2584の実例が二分裂を行った場合、子の片方は安楽死の後に処分します。
説明: SCP-2584はタイパン属ウロボロス種に分類された蛇の一種です。SCP-2584は遺伝子の操作元であると思しきナイリクタイパンと密接な関連性を有しています。SCP-2584の体色は濃淡の無い褐色で、厚みはおよそ7cmから10cmです。
SCP-2584の体は頭部や尾を持たず、途切れない閉じた輪を形作っています。一方、組織や解剖学的構造は環状の背骨、循環系、消化管を除いて完全に通常です。SCP-2584は移動が可能ですが、脳、視覚、聴覚、味覚または嗅覚を持たず、反射的行動のみによって負傷した後に危険から逃れる、より温暖なエリアへ向かって移動するなどの行動を取ります。それ以外の状況において、実例は動かずに留まるか、あるいはその場で回転し続けます。
SCP-2584は食事も呼吸も不可能であり、そのエネルギー源は未解明です。SCP-2584の消化管は継続的に同じ物質を循環させ続けますが、何らかの方法で各循環過程からいかなる栄養素も消費せずに代謝エネルギーを獲得することが可能です。SCP-2584の体長は週に約1.4cmの率で成長し、サイズに比例して消化器系の内容物が増加したことが判明しました。
SCP-2584は体長が約220cmに達した時、無性生殖を開始します。このプロセスはSCP-2584が痙攣して体の半分が半回転し、8の字の姿勢を取ることから開始します。それから2-3日の期間を経て、SCP-2584の体の交差した部分、その接触箇所の鱗と皮層が剥がれ、やがて接合します。最終的に、7-9日の期間を経て、接合部分の解剖学的な内部構造が2つの分離した輪へと変化し、そしてSCP-2584は半分の体長となった2匹の独立した生物に分かれます。この繁殖過程はおよそ18ヶ月おきに一度発生します。またこの繁殖方法は一切の遺伝的変異が発生しないため、SCP-2584の実例は全てがクローンです。
補遺2584-1: SCP-2584の個体数、無害性、管理の容易さから、側生動物学部門はSCP-2584の実例を施設内でペットとして飼育したいというエリア-12職員の申請を限定的な件数のみ認可することを決定しました。飼育者は適切にSCP-2584を封じ込めた上で管理し、分裂した際は子の片方を提出し、異常な行動は例外なく即時報告する義務を与えられます。SCP-2584を飼育する権利はいかなる時も警告なく取り消される可能性があります。
補遺2584-2: 2014年11月7日、Jept博士はペットとして飼育していたSCP-2584が異常な繁殖を行ったことを報告しました。この標本は観察のために側生動物学棟へ返却されました。分裂の完了後、その様子から2匹の標本は最終的に連結した形となるような方法で分裂したことが明白でした。両標本は研究のために生きた状態で収容されました。