SCP-2595
評価: +5+x

アイテム番号: SCP-2595

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2595の持つ放浪性ゆえ、収容は機動部隊シグマ-19-01、02、03(それぞれに「外交交渉官」、「国勢調査員」、「ブルドーザ」のコールサインを付与)が一括して執り行います。

機動部隊シグマ-19-01はSCP-2595の突発的な移住を予測するため、SCP-2595の上流階級との外交関係の維持を担当します。SCP-2595を隠蔽すると同時にその日常的な活動や行為が変化しないよう、現在のSCP-2595の所在地から半径50km以内にある人口居住地区に対する偽情報プロトコル2595-05-Aを強化してください。

機動部隊シグマ-19-02は個体数の管理を維持するため、死亡および出生したSCP-2595個体の記録と分類を担当します。個体数が急増して規定値を超えた場合、現研究における対象の観察を強化するため直ちに研究人員に報告してください。

機動部隊シグマ-19-03は各種土木機械を用いた無人の土地区画の作成を担当します。土地区画は過去にSCP-2595で使用されていたものと同様の特徴を持つようにします。またその周囲には財団による補給物資の空中投下を行い、基本的な生活用品を配置してください。これはSCP-2595の構成員が通常の生活を維持するために用いるものです。文明の放浪的移住に規則性を生み出し、もって人口居住地区とのあらゆる接触を防止するため、土地建設は戦略的に計画してください。

説明: SCP-2595は473体の知的人型実体による放浪性社会です。各実体は異常な身体組成を有しており、それぞれ異なる割合のポリエチレンとポリサルフォンからなります。SCP-2595は現在ロシア・ロストフ州████████地域の放棄された土地区画に居住しています。

SCP-2595に所属する実体は他の種と友好的な共存を推し進めようとし、人類に対しても好意的な振る舞いと受け入れの姿勢を見せています。SCP-2595の個体は様々な方言1を用いた会話でコミュニケーションを行うことが可能です。SCP-2595では厳格な三段階の階級制度が敷かれており、各個体は身分に関する質問に対して一貫してその制度における地位を返答します。SCP-2595で使用される階級制度は以下のような形で現れます。

  • SCP-2595-001から272(一括してSCP-2595-Aに指定)は男性種のみからなる社会集団に属しています。この階級は封建時代の奴隷階級と同様の役割を担い、個体自身のみならず上流階級の生活を維持し養うため無償で手作業の労働を行います。興味深いことに、この階級の構成員はSCP-2595に奴隷制度があることを完全に否定していますが、上流階級のために行われる仕事は重要であると主張します。
  • SCP-2595-273から-398(一括してSCP-2595-Bに指定)は男性種と女性種からなる社会集団に属しています。この階級はヨーロッパの封臣と同様の役割を担い、SCP-2595-Aの個体による奉仕を強く受けています。大半の形成層2がこの階級で発生していることから、SCP-2595-Bは三階級の中で最大の経済能力を保有していると推測されています。
  • SCP-2595-398から-473(一括してSCP-2595-Cに指定)は女性種のみからなる社会集団に属しています。この階級は「議会」の役割を担い、SCP-2595-BによるSCP-2595全体に直接関わる意思決定を支援します。度々適時に行われる放棄された土地から土地への大規模な移住はSCP-2595-Cの下した決定によるものとされています。さらにSCP-2595-Cの構成員は下層階級から広くSCP-2595の法的権威とみなされています。

定期的な行動の観察から、SCP-2595の構成員は特定の神格への広く普及した信仰を維持し、さらにその神格を自身たちの直接の起源であるとみなしていることが明らかになっています。信仰の持つ独特な性質故に、本報告書執筆時点ではこの神格の合理的な実在を明らかにすることは不要であると考えられています。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。