SCP-2626-JP (SCP-262-IE)
rating: +44+x
blank.png
padlock.png

注記: 以下のファイルはHMCLにより編集中です。

当ファイルはHMCL監督者による編集作業が行われているため、一時的にロックされています。

編集作業が完了するまでしばらくお待ち下さい。

記録・情報セキュリティ管理室(RAISA)より通達


本報告書は参照のためにアイルランド語/英語から翻訳されました。
誤訳やニュアンスの異なる箇所が存在する可能性に留意してください。


Uimhir Earra: SCP-262-IE Leibhéal 3
アイテム番号1: SCP-2626-JP レベル 3
Aicme Réada: Euclid RANGAITHE
オブジェクトクラス: Euclid 機密指定

Casadh_an_tSugain.jpg

SCP-262-IE-1の一例。

特別収容プロトコル

SCP-262-IEはその性質により、収容は非常に困難であり、一般社会に存在するSCP-262-IE-1実例を全て回収することは不可能と考えられています。そのため、現在の収容作業の重点は、SCP-262-IE-2を一般社会に拡散させないことに置かれています。財団所有のウェブクローラ「モリソン・ジグMorrison's Jig」はインターネット上を走査し、SCP-262-IE(特にSCP-262-IE-2)を言及する書き込みを発見次第削除しています。該当する書き込みの投稿者は所在地を特定され、機動部隊Éire-4("狐狩りのリールFoxhunter's Reel")は関係者の記憶処理およびSCP-262-IE-1実例の回収のために派遣されます。回収されたすべての実例はサイト-35369の低脅威度物品ロッカーに保管され、同サイトの担当職員によりSCP-262-IE-2での解読作業が行われています。

説明

SCP-262-IEはひも状柔軟物体が完全に観察を受けていない状態に、自発的に発生する一連の指向性を持った位相幾何学的な変化への総称です。また、こうした変化を経たひも状柔軟物体はSCP-262-IE-1と指定されます。

SCP-262-IEは、一般的に外部からの観察が消失した時点から最短5時間後に発生します。ひも状柔軟物体は(両端が閉じたと見なす場合)自発的に自明でない結び目(1本の場合)または絡み目(2本以上の場合)を形成します。SCP-262-IE-1の結び目・絡み目交点数は、観察を受けていない時間の長さに応じて大きくなることが判明しています。

SCP-262-IE-2は、SCP-262-IE-1のパターンを意味のある文字列に解読する手法です。同手法では、結び目の同値なパターンごとに概念が割り当てられており、SCP-262-IE-1を素な結び目を分解した上でこれらの概念で置き換えることで結び目を文章として解読します。

SCP-262-IE-2は最初にアイルランド国立大学のティルハハト・オ・ヘダーシュコール教授により確立され、学内の発表会にて研究成果として公開されていました。財団がSCP-262-IEを異常現象として察知し、同オブジェクトの収容を実施した際に、SCP-262-IE-2の全容はまだ解明されていませんでした。そのため、ヘダーシュコール教授および共同研究者である同氏の妹アーレイ・ニ・エダーシュコール氏との協議の末、両名はSCP-262-IE-2を研究するため、現在は財団に雇用されています。また、同氏らによる発表会の参加者には全員クラスA記憶処理を適用しています。

SCP-262-IE-2によって解読されたSCP-262-IE-1の情報は、総じてSCP-262-IE-1の所有者または関係者に忘却された、または無意識下に押し込まれた事柄を喚起させるものです。特筆すべきは、記憶処理を適用された対象に関しても、所有するSCP-262-IE-1が削除された記憶を喚起させる可能性はあります。そのため、SCP-262-IEは情報漏洩、ひいては情報災害の媒体となる可能性を指摘されています。

補遺.262-IE.01

エダーシュコール兄妹に対するインタビュー記録

以下の記録はSCP-262-IEの早期収容において、エダーシュコール兄妹に実施したインタビューの音声転写です。

Taifead den Agallamh #262-IE.01
インタビュー記録 #262-IE.01
20██/██/██


Agallaí: Tuirtheacht Ó hEidirsceóil, Earraigh Ní Eidirsceóil
対象者: ティルハハト・オ・ヘダーシュコール(以下、T)、アーレイ・ニ・エダーシュコール(以下、E)

Agallóir: Agt. Caoimhe Finn
質問者: エージェント・クィーヴァ=フィン(以下、C)


[記録開始]

C: それでは、インタビューを始めさせていただきます。ティルハハトさん、アーレイさん、コード・シー2について詳しくお話をしていただけますか?

T: もちろんいいですよ。といっても、あまり話すことはないですけどね。発端はなんといいましょうか。あなたも経験したことはあるかと思いますが、例えばイヤホンのケーブルをポケットに放っておくと、それが勝手に絡まるとか。あるいはずっとしまっていた毛糸玉を使おうと思ったら、なかなか解けないとか。

C: ありますね。私の場合、社用携帯と社員証は首にかけなければならないルールなので、しばらくしたらストラップがどうしても絡みついてしまって、解けるのはなかなか大変です。

E: 私たちの実家はスーガン3を使う細工屋で、休みの日は手伝うことが多いですが、しばらく放置した材料はこうなることは多くて、それで興味があったんです。ちょうど兄は大学で位相幾何学を教えていまして……(話を一旦止めて) クィーヴァさんは位相幾何学に詳しいですか?

C: (首を振る)……残念ながら専門外です。

T: 位相幾何学は「連続的に変形しても保たれる性質」を扱う学問です。難しそうに聞こえますが、ここでは簡単な例を挙げてみましょう。例えば、ドーナツには穴一つついていますが、位相幾何学では取っ手がついているカップと同じ形状なんです。想像してみてください。仮にこのカップが粘土製で、しかも未焼成の状態とします。取っ手の穴をそのままに容器の部分だけこねて潰せば、不格好なドーナツのようには見えるでしょう?

E: 極論言えば、人間は口から肛門まで消化管がつながっているので、位相幾何学的にはドーナツと同じです。

T: アーレイ、その例はどうかと思うが……まあ、正しいと言えば正しいですね。ここまではいいですか?

C: はい、だいたいイメージがつきました。

T: そして位相幾何学には、糸の結び目を研究する分野がありまして……それが結び目理論といいます。詳しい話は省きますが、この理論を用いて「どのような結び目は位相幾何学的に同一であるか」を判断できます。

C: なるほど?

T: ここからが重要なんですが……実家で手伝う際に、放置されていたスーガンが形成する結び目は、位相幾何学的に同じとなることが多いです。しかも、そのほとんどが交点数の多い結び目です。一つ例をあげれば、交点数が15の結び目だけでも、そのパターン数は25万に及びます。それなのに、複数の結び目が同じパターンになるなんて偶然とは思えません。

C: それで興味を惹かれて研究するようになった、と。

T: はい。しかし、実は最初は手を付けられるところが全くなかったんですよ。一切の事前情報もなかった状態なので、線文字Aでも解読しているような気分でした。それを解読できたのは、本当にただの偶然です。確かあの日、アーレイはイェイツの詩集が見つからないと言ってきたので、私も探し物を手伝っていましたね。

E: あれは図書館から借りてきた本で、返却期限がそろそろ過ぎてしまうのを急に思い出して……それで、大急ぎで探そうと思ったんです。しかし書斎でも、居間でも見つからなかったので、兄と二人がかりで家の中のあらゆる場所を探し回りました。半日かかって、結果的にそれが地下室の隅っこで見つかりましたが……

T: そういえば、地下室の倉庫から小麦粉の袋を上に運ぶのを手伝ってもらいましたね。アーレイが本を持ち歩いている途中で呼んだから、きっとその時に忘れたのでしょう……それはともかく。探しものが見つかって、それを返却しにアーレイと一緒に図書館に行って、家に帰って、また作業場に戻って結び目の解読を続行しようと思ったら……もともと違っていた結び目たちが、全部同じパターンになったのです。

C: 全部同じパターン、ですか?

T: はい。さきほども申し上げたように、結び目が自然発生的に同じパターンになることは、確率上は不可能に近いです。今思えば、あの時はちょうど太陽が沈みかかっていて、周りがすっかりと暗くなっていました。屋根に止まっているカラスが何かを告げるように、カーカーと一頻り鳴いたら、またどこかへ飛び去っていって。そんな中で、床一面に敷き詰める、同じ顔をしている結び目たち。その光景は薄気味悪かったはずですが、当時の私はなぜか——それらが私に「訴えかけている」と感じていました。

C: 訴えかけている、というと?

T: うまく形容できませんが……結び目の一つ一つが、私に忘れられた何かを伝えようと、必死に語りかけてくるような感覚です。気づいた時には、私は床に這いつくばって、結び目のパターンと文章の対照表を書いていました。数日前、私が聞き流したアーレイの詩集に対する感想。数年前、同じ本を図書館から借りて熟読していた記憶。暗記していたのに忘れかけた詩歌の一節。これが、彼らが私に訴えかけている内容だと、私はなぜか確信していました。……そこから、解読が一気に進んだのです。

C: ……(続きを促す)

T: とはいえ、まだ全容が見えていませんけどね。今解明できている対照表には、まだ数十項目しかありません。それにしても、研究者としては言うのも何ですが、勝手に絡まる結び目に訴えかける記憶……あまりにも不可思議で、どうも科学を越えてオカルトの域に達していると思えてなりません。ひょっとしたら、精霊Sìdhのいたずらなのかもしれませんねぇ。

C: ……それについてですが、実はある組織から、ぜひあなた方の研究を支援したいとの申し出がありまして……

[以降、重要性が低いため省略]

[記録終了]

補遺.262-IE.02

SCP-262-IE-1解読記録(抜粋)

以下はSCP-262-IE-1に対する解読記録の一部抜粋です。完全版を参照するためにはヘダーシュコール研究員に申請してください。

Taifead an Tuairisc (Sliocht)
解読記録(抜粋)


#1
関連人物: ティルハハト・オ・ヘダーシュコール
結び目構成: 交点数=10~16、素な結び目数=8
解読結果: ゴールウェイ・シティ図書館が貸し出しているウィリアム・バトラー・イェイツの詩集「薔薇」に関わるエダーシュコール兄妹の記憶
備考: ヘダーシュコール氏による最初の解読結果。

#8
関連人物: エージェント・クィーヴァ=フィン
結び目構成: 交点数=12~16、素な結び目数=8
解読結果: 補遺.262-IE.01のインタビュー記録が██████通りのドブにあるとの情報
備考: エージェント・フィンは補遺.262-IE.01のインタビュー後、帰路に同インタビューの音声記録が保存された記録メディアを紛失。#8の解読を受けて、同記録メディアは██████通りの排水路で発見された。情報漏洩の心配はないと判断されたが、エージェント・フィンには懲戒処分が下された。

#9
関連人物: エージェント・クィーヴァ=フィン
結び目構成: 交点数=13~15、素な結び目数=7
解読結果: SCP-262-IEの初期調査レポートが個人ロッカーの中にあるとの情報
備考: 探したよ。 — エージェント・フィン

#10
関連人物: エージェント・クィーヴァ=フィン
結び目構成: 交点数=10~16、素な結び目数=15
解読結果: [プライバシーポリシーにより非開示]
備考: 記録とレポートのときは本当に助かったが、まさか古傷をえぐられるとは。 — エージェント・フィン

#19
関連人物: D-353687
結び目構成: 交点数=10~16、素な結び目数=13
解読結果: SCP-███-IEに関する一部の情報
備考: D-353687は再雇用される前にSCP-███-IEの被験者だった。再雇用の際、問題なくクラスA記憶処理が適用されていたと関係者が証言している。

#27
関連人物: ショーン・オ・スーラウォーンSeán Ó Súilleabháin
結び目構成: 交点数=10~19、素な結び目数=15
解読結果: 恋人が爆発に巻き込まれて死亡する光景
備考: 民間から収集されたSCP-262-IE-1実例。調査の結果、該当実例の所有者スーラウォーン氏が交際していた[削除済]氏は1998年8月15日の爆弾テロ事件で死亡している。同事件のショックによりスーラウォーン氏は解離性健忘を患わっている。

#36
関連人物: テイグ・オ・ドゥーガンTadhg Ó Dúgáin 
結び目構成: 交点数=8~20、素な結び目数=40
解読結果: アイルランド人詩人エーリン・ドゥ・ニ・ホーナルEibhlín Dubh Ní Chonaillによる詩歌「アート・イ・レーアのための挽歌Caoineadh Airt Uí Laoghaire」の冒頭部分
備考: 民間から収集されたSCP-262-IE-1実例。ドゥーガン氏は文学系出身で以前はこの詩歌を暗記していたと発言している。

#48
関連人物: メイリーヒレイン・マック・カルシーMaelsheachlainn Mac Cárthaigh
結び目構成: 交点数=8~17、素な結び目数=367
解読結果: 留数定理の複素解析における応用に関する説明。
備考: 民間から収集されたSCP-262-IE-1実例。マック・カルシー氏はアイルランド国立大学で複素解析を教える教授だった。現在はアルツハイマー病にかかっており知識のほとんどを忘れている。

#52
関連人物: ティルハハト・オ・ヘダーシュコール
結び目構成: 交点数=10~12、素な結び目数=4
解読結果:空は青かった
備考: これはどういうことでしょうか? — ヘダーシュコール研究員

#56
関連人物: D-353687
結び目構成: 交点数=10~15、素な結び目数=13
解読結果: [情報災害につき削除済]
備考: 解読結果はSCP-███-IEの認識災害のベクターとなる文字列だった。D-353687はクラスB記憶処理を受けており、現在は認識災害に影響されていない。記憶処理で対処可能な情報しか解読内容に現れることはないため、この件を受けて解読作業は差止めされていません。





































警告: 要レベル6/2000クリアランス


以下の内容はレベル6/2000クリアランスを持つ人員にのみアクセスが許可されています。このクリアランスは通常のセキュリティプロトコルに含まれません。


必要なクリアランス無しにこれ以上のアクセスを試みることは財団による雇用の終了、全ての教育上、医療上、退職後、あるいは死亡時の福利厚生を取り消す根拠となります。資格認証のため、貴方はこれをもって既知の情報災害的文字列に暴露される事に同意することとなり、貴方が文字列に対する予防措置を受けていることを確認します。認証されていないアクセスの場合、このコンソールは操作不能になります。保安要員が派遣され、貴方を蘇生した後に尋問のため留置房へ護送することになります。財団のイントラネットに接続されていないいずれのコンピューターからこのファイルへアクセスを試みることも、クリアランスに関わらず即時終了をもたらすこととなります。









特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。