アイテム番号: SCP-263
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-263はサイト-19にある低価値品保管金庫に収容されています。Level3研究員の実験許可が承諾され、耐火性エリアで実験を実施する場合に移動します。SCP-263の全実験は記録されます。SCP-263の実験被験体は携帯電話、PDA、または完全にアクセス制限がなく、財団データバンクと同期するコピーデータがあり、実験完了直後に被験体を死亡した場合に限り保険として200ms以下の回収した全記録を専用データベース・サーバーに保管することができる十分な機能のネットブックが許可されます。
SCP-263実験の全記録はLevel4以上のクリアランスを持った研究員により評価され、制限されている資料へのアクセス防止の為に検閲されることになっています。実験中SCP-263を観察している全研究員は局所記憶処理が施され、研究員のメモは没収されることになっています。実験の研究員メモへのアクセスはLevel4クリアランスの研究員の許可が必要です。
説明: SCP-263は白黒テレビで"トムソン"会社のロゴがついています。既知のテレビの型とは一致しませんが、1961年に製造されたテレビと類似した型と構造をしています。SCP-263は完全に無傷ですが、画面と枠に軽度の表面的な損傷があります。SCP-263はコンセントに接続されていない時でも機能するのが確認されました。
電源が入ると、TVは常に1960年代のゲーム番組と類似したスタジオの内部を映します。"キャッシュ・オア・アッシュ"と大きく書かれたロゴがスタジオ背景に書かれており、常に不明の音楽が流れています。
スタジオにはSCP-263-1の男性のみが見えます。
SCP-263-1はコーカサス系の男性でおよそ35歳の見た目をしており、1959年から1964年で一般的に見られたスーツを着ています。SCP-263-1の態度は"陽気"、"熱狂的"、"奇抜"と表現されます。SCP-263-1は常に絶えず微笑んでいます。人間がSCP-263の電源を入れると直ぐに、SCP-263-1は被験体の方を向き、"たった今、新しいチャレンジャーがキャッシュ・オア・アッシュ・ショーにチャンネルを合わせました"と言います。その後、彼は"3つの難問"と"灰じゃなく - お金を手にしよう!"と応じ、被験体に対して"たくさんの幸あれ"と話します。(SCP-263-1の正確な言葉はSCP-263の使用毎に僅かに変化します。)
SCP-263-1は問題を出題するために番組を進行します。SCP-263-1から出題される問題は常にSCP-263の周囲の環境に関連します。完全な密閉構造の中の場合、SCP-263-1は所有者、歴史、構造の設計について出題します。密閉構造の外の場合、SCP-263-1は一帯周辺の歴史、地質学、生態系、天気図に関する問題を出題します。
財団施設の内部では、全ての問題は所有している様々なSCP、財団の記録、保管しているサイトの歴史と構造について問題を出題します。問題の多くは下級職員によってアクセスできる文書から簡単に発見できる基礎情報ですが、いくつかは特定の詳細な情報で、高クリアランスが必要および発見、入手が困難な極秘文書でのみ見つかる内容です。しかし、それぞれの場合において、問題に正確に答えるために必要な情報は財団記録から集めることができます。財団所有中にSCP-263-1から出題された問題の全一覧は文書263-Q1を参照してください。
45秒以内であれば、被験体は正解が与えられ、SCP-263-1は被験体の正答を認め、祝福します。
しかし、被験体が誤答するか、45秒以内に答えられなかった場合、SCP-263-1は言います:"タイムアップ! いや、残念"、そして被験体は即座に発火します。炎は常に高い温度と強さで、被験体を4秒以内に完全に飲み込みます。この火を消す全ての試みは現時点で成功していません。42秒後、火は被験体の死体と共に消えます。42秒が経過した後、SCP-263-1は被験体が焼失した場所に身体を向け、失敗に対して"かわいそうに"と述べ、"うまくいけば次の挑戦者は灰を避け……お金を持って逃げられるでしょう!"とも述べます。SCP-263は自動で電源を切ります。
45秒間に誰かが被験体に対して囁く、聞こえるように話す、被験体が直接SCP-263の前の一帯から離れる、被験体が27cm以上の大きさのコンピュータを使用すると、SCP-263-1は被験体に対して不正行為を責め、被験体は前述のように焼失します。そしてSCP-263は"今日の倫理観の低下"について表現し、SCP-263は自動で電源を切ります。携帯電話、PDA、27cm未満のラップトップコンピュータ等の携帯用の市販の電子機器では被験体は焼失することはなく、被験体は与えられた時間内に正答の情報を見つけることができます。
被験体が3問の問題全てに正答した場合、SCP-263-1は"おめでとうございます! お金を勝ち取りました! こちらが賞品です!"と言います。SCP-263は自動で電源が切れ、賞品が被験体の前に現れます。
SCP-263が与える賞品にテーマやパターンは見られません。これまでに以下の賞品が与えられました:
- 長さ5.3cmのドラゴンが模られた大理石の像:顕微鏡観察でマイクロサイズの描写が確認されました。(価値$48,237)
- 一般的なアメリカドル札に類似した翡翠像ですが、大統領の顔が微笑んでいるSCP-263-1に入れ替わっています。上記のドラゴン像と同程度の描写で彫られています。(価値$226,703)
- 高さ4cmで巻かれると周りを不規則で歩く、真鍮製のぜんまい仕掛けの像です。像が何を表現しているかは不明ですが、漠然とイカのような生物に見えます。(価値$21,424)
- SCP-2278やSCP-1770などサイト-19に収容されている異常ヒューマノイド実体に類似している、金メッキが施された一連のミニチュア像8つ。像は基盤に異常オブジェクト番号がマークされており、それ以外に異常は見られません。(価値$17,315)
SCP-263-1に彼自身、またはSCP-263について尋ねる全ての試みは効果が無いことが判明しました。SCP-263-1は問題の答えと"不正"の試みを除いて、質問または陳述に対して反応がありません。