アイテム番号: SCP-2693
オブジェクトクラス: Pending
特別収容プロトコル: 前哨基地27が自然保護区を装ってSCP-2693-1の周囲に建造されています。
追跡装置がSCP-2693-2に取り付けられます。SCP-2693-2がSCP-2693-1に入った後、エージェントはSCP-2693-2を再出現地点で速やかに捕獲し、SCP-2693-2を目撃した民間人に標準的な記憶処理を施します。
説明: SCP-2693は2種類の実体、SCP-2693-1とSCP-2693-2の関係性です。
SCP-2693-1はアリゾナ州中部に位置する深さ18mの石造りの井戸です。歴史的な記録によると、SCP-2693-1は1928年に地主が独自に掘ったものですが、既に枯れています。徹底的な調査の結果、SCP-2693-1の構築や契約に、異常現象や異常と関連する人物・団体の関与はなかったと判明しています。
SCP-2693-2は黒・金・白の毛を有する生後約6週間の三毛猫です。SCP-2693-2は同種のイエネコとの顕著な違いを示さず、研究でも生得的な異常性を帯びている証拠は得られていません。
SCP-2693-1の近くにいる時、SCP-2693-2は即座にSCP-2693-1の中に飛び込もうとしますが、これを阻止することは可能です。SCP-2693-1の中に落下できた場合、底に当たる直前に、SCP-2693-2はSCP-2693-1の約50マイル以内の不特定の場所へと瞬間転移します。SCP-2693-2のこの行動の理由は不明です。
各転移事象間の唯一明確な変化は、SCP-2693-2の尾が転移ごとに約1インチずつ短くなることです。この重要性は不明です。
発見: SCP-2693はエディ・ブラウンという男性の、飼っていた猫が井戸に落ちてから唐突に消えたという複数回の通報に続いて発見されました。ブラウン氏と地元のレンジャーたちによる数時間の捜索後、SCP-2693-2は突然近くの茂みから現れ、また即座にSCP-2693-1に飛び込みました。ほぼ同時刻に、警察は地元住民のスージー・ジョーンズから、不要な猫が突然家の中に出現したという通報を受けました。SCP-2693の異常性質が断定された後、目撃者には記憶処理が施され、SCP-2693は正式に財団データベースに登録、収容されました。
SCP-2693事案報告書: SCP-2693-2をSCP-2693-1に入れる許可が下りる前に、双方のオブジェクトの個別調査が行われました。どちらも単独では全く異常性を示さず、従って異常現象はSCP-2693-1とSCP-2693-2の相互作用でのみ発生すると結論付けられました。研究のために、必要な予防措置を講じるという条件の下で、監督スタッフはSCP-2693の相互作用を許可しました。以下は観察下でSCP-2693-2がSCP-2693-1に入った全事案のリストと、それに関連する詳細です。
事案1 & 2: 本文書の“発見”セクションを参照。
事案3: SCP-2693-2はSCP-2693-1の北41マイル地点の空き地に転移しました。
事案4: SCP-2693-2は南西12マイル地点の発電所跡地に転移しました。
事案5: SCP-2693-2は東5マイル地点の浅い小川に転移しました。追跡装置は信号の送出直後に漏電したため、エージェントがSCP-2693-2を発見するまでに当該地域を2時間捜索する必要が生じました。
事案6: SCP-2693-2は南50マイル地点に転移し、放棄されたトラックの中で眠っているのを発見されました。
事案7: SCP-2693-2は北西21マイル地点の歩道の人混みの中に転移しました。通行量が多かったために、転移事象を直接目撃した民間人はおらず、SCP-2693-2は大きな問題なく回収されました。
事案8: SCP-2693-2は西18マイル地点に生えたマツの木の、地上約30フィートの高さの枝に転移しました。留意点として、SCP-2693-2の尾はこの時点で完全に失われていました。
事案9: 予測された転移事象は発生しませんでした。SCP-2693-2はSCP-2693-1の底に激突し、即死しました。