アイテム番号: SCP-2715-JP
オブジェクトクラス: Euclid Neutralized Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2715-JP-1はサイト-81██のSCP-2715-JP-1収容室(旧SCP-████-JP研究室)内に設置した低脅威度物品保管ロッカーに収容されています。対象2名は同室内にて通常の職務にあたってください。収容室内には各種記録装置を設置し、隣室に警備員を24時間待機させます。 SCP-2715-JP-1消失後は財団エージェントによって、対象へ事情聴取の後に記憶処理を施してください。
説明: SCP-2715-JPは日本国内において子供のいない1家庭(以下は対象と呼称)及びその関連人物へ一定期間1発生する異常現象です。さらに未知の原理によって人型実体(以下はSCP-2715-JP-1と呼称)が出現します。出現の際、対象及びその関連人物は「SCP-2715-JP-1は対象の(子供/養子)である」と記憶改変されます。影響を受けていない人物もSCP-2715-JP-1を視認した時点で記憶改変されます。これらは適切な記憶処理によって改善可能です。
SCP-2715-JP-1は10代前半の日本人女性です。体格や思考は同世代の日本人女性と大差ありません。異常な物理的耐性を持ち、外傷を与えることは可能ですが死亡することはありません。身体からは過去に負傷したとみられる、自然治癒した痣や僅かな切創痕が計24ヶ所発見されています。SCP-2715-JP-1は「[対象の苗字] 愛海あみ」と名乗り、対象の家庭において一般的な子供と同じように生活を送ります。しかし学校へ通学することはなく、主に対象の近くで行動します。
SCP-2715-JP-1は出現してから一定期間の後に消失します。2SCP-2715-JPによる転移、消失現象はSCP-2715-JP-1の意思と関係なく発生することに留意すべきです。対象は概ねひどく動揺し、近所での捜索や警察に通報するなどの処置をとります。精神疾患の発症や自殺をした例もありますが、SCP-2715-JP-1消失後の影響は異常性ではないと結論付けられています。消失の際は対象の自宅に鉛筆で文章が書かれたA4用紙(以下はSCP-2715-JP-2と呼称)が出現します。出現方法以外は非異常性のオブジェクトであり、文章の内容は概ね対象に対する感謝もしくは謝罪です。
補遺1 2030/██/██:事象11でSCP-2715-JP-1が消失したのを最後にSCP-2715-JPが確認されていません。事象の状況や部屋に設置した映像記録などからSCP-2715-JPは異常性を喪失したとの結論に至り、オブジェクトクラスをNeutralizedに変更されました。
補遺2 2036/██/██: SCP-2715-JPとみられる現象がサイト-81██のSCP-████-JP研究室内に発生しました。これにより研究室内の休憩スペースに突如、和型墓石6が出現しました。このオブジェクトはSCP-2715-JP-1と考えられます。事象9で発見された墓石に形状が酷似していることは留意すべきです。竿石と墓誌には以下の文章が刻まれていました。
████家之墓
██ 幸ヱ 明治七年 享年 四十二歳
██ アミ 明治二十一年 享年 十四歳
██ 雪乃 明治二十二年 享年 十八歳
研究室には婚姻関係にある研究員が在籍しており、SCP-2715-JPの対象であると確認されました。対象は宿舎より研究室のほうが共に過ごす時間は長かった為、SCP-2715-JP-1が出現したと考えられています。なお、対象及びサイト内の人物にSCP-2715-JPの影響とみられる記憶改変はみられませんでした。
対象はSCP-2715-JPの担当研究員に転属し、SCP-████-JP研究室は別サイトへ移動しました。SCP-2715-JP-1は出現してから13年経過しましたが、現在まで目立った動きはみられません。