SCP-2725
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アイテム番号: SCP-2725

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2725はサイト-88の補強された格納庫に係留されています。複数の追跡装置が、回収目的でSCP-2725の表面に設置されています。収容格納庫からの逃走を試みたSCP-2725-1Aまたは1B個体は鎮静されます。SCP-2725は毎月1回検査対象となります。サイト管理官は、保安職員の監督下でSCP-2725-1Aに修復作業を付託することを承認しています。この目的のため、職員はスクラップ資材をSCP-2725-1Aに供給するものとします。

SCP-2725-1Dは極低温収容室に収容されています。SCP-2725-1A個体がSCP-2725-1Dの5m以内に接近した場合、格納庫へ連れ戻さなければいけません。

大気圏におけるSCP-2725-2の世界的監視が、衛星と地上観測基地を用いて実施されます。目撃事例が確証された場合、SCP-2725-2の所在地の半径2km以内から航空機を迂回させて、敵対的遭遇の可能性を軽減させます。

説明: SCP-2725は、かつてアメリカ海軍が保有していたヘリウム充填型の硬式飛行船、USS アクロンの補修された残骸です。SCP-2725は1933年にニューイングランド沖で墜落した後、スクラップ資材と有機物を利用した広範な修理及び改造を施され、機能し続けることが可能となっています。

外殻の大半は、上部と側面全体に帆のような構造を形成する膜状の素材と置換されています。側面のプロペラは修復されたらしく、水回収溝は銛と砲塔を内包する開口部の列と置換されています。1対の巨大な大砲が船体の前面上部、檣頭の近くに設置されています。ジュラルミン製の枠組みの大部分は追加の梁で保管されているようです。

内部では、ガス袋が追加の内張りで補強され、浮力を得るためのヘリウムを生成する微生物の集合体が内壁を覆っています。船尾の補助制御室は完全に除去され、後部の空間はSCP-2725-1Aの巣穴として機能します。ガソリンエンジンは修復されて、心臓のような有機物と接続されています — この有機物は未知の原理でSCP-2725全体に動力を供給しています。

先端の操縦室は拡張され、前方舷門の一部を組み込んで船体の半ばまで達しています。格納庫にはSCP-2725-1Cを居住させるための空間がくり抜かれています。船体の上部及び下部に沿って横方向に配置された幾つかの大きな穴が、SCP-2725-1B個体群が住むくり抜かれた小室に接続されています。他数ヶ所の小室が様々な目的で飛行船内に構築されています。スパイ・バスケットは廃棄されたようです。

SCP-2725は長さ約270m、幅110m、高さ60mの異常な楕円体力場を頻繁に展開し、船体を部外者の視覚やレーダー観測から不可視の状態にします。この力場は縮小する可能性があるため、SCP-2725の最初の目撃報告を説明付けることができます。SCP-2725は平均時速100kmで飛行しますが、記録上の最高速度は時速150kmです。SCP-2725は気温変化からの目に見える影響を受けることなく、様々な高度を移動できると確認されています。

SCP-2725-1は、SCP-2725に生息し、その維持管理を行っている知性体群の総称です。SCP-2725-1A及び1B個体群は飛行船の後部下端付近にある莢のような構造から誕生し、安定した個体数を保っています。

  • SCP-2725-1A: SCP-2725-1Aはワラジムシに似た昆虫型生物であり、体長1.8mです。物を把握できる2組の鉤爪があり、口から有機接着剤を分泌できます。SCP-2725-1Aは最も個体数が多く、SCP-2725に及んだあらゆる損傷の修復と、船体構造への資材追加の役割を担います。
  • SCP-2725-1B: 翼竜のような生命体であり、最大翼幅6mです。SCP-2725-1Bの身体は生物発光特性を有し、主にこれをSCP-2725の夜間飛行の支援に用います。また、脅威と認識したあらゆる存在からSCP-2725を防衛します。
  • SCP-2725-1C: 触手を有する1体の巨大生物であり、SCP-2725の格納庫に生息しています。SCP-2725-1Cは銃砲類の操作を担っています。一部の触手が船内全域に広がっており、うち数本が船外に突出しています — これは検知システムの役割を果たすと仮定されています。その他の触手は格納庫内に留まっており、長さ17mまで延伸することができます。これらの触手は攻撃対象を捕獲するために用いられます。
  • SCP-2725-1D: SCP-2725-1Dは操縦室に位置する自律活動能力を持ったヒトの死体です。軍服を着用し、無線通信機器が身体に融合しています。SCP-2725-1Dは、SCP-2725とSCP-2725-1A/1B/1Cを指揮しているように思われます。SCP-2725-1Dは有機物で改造されたエンフィールド・リボルバー No.2を所持していますが、これを使用する様子が観察されたことはありません。

SCP-2725は常に、SCP-2725-2と指定される1体の敵対的な空棲生命体を追跡しています。SCP-2725-2は体節を有するヘビのような生物であり、体長350mで、長さ5mの波状の翼が各体節に1対ずつあります。SCP-2725-2の採餌行動は確認されておらず、高度なカモフラージュ能力で視覚やレーダー観測による検出を免れています。

SCP-2725とSCP-2725-2はお互い遭遇するごとに交戦しているようです。幾つかの事例で、双方のオブジェクトはカモフラージュ機能を喪失し、部外者に目撃されています。 SCP-2725は兵器とSCP-2725-1Bを用いてSCP-2725-2に致命傷を負わせる様子が確認されています。観察によると、SCP-2725は頻繁にSCP-2725-2の翼を標的とします。一方で、SCP-2725-2はSCP-2725に巻き付き、締め付けによる破砕を試みます。現在まで、SCP-2725とSCP-2725-2は記録された事例だけでも27回交戦しています。

補遺: アイテムの歴史
SCP-2725は1942年2月24日、カリフォルニア州の上空で初めて目撃されました。第一発見者となったアメリカ陸軍第37沿岸砲兵旅団の空襲監視員は、パニックに陥って6:57 PMに警報を鳴らし、これによって複数の警報が連続的に作動しました。数時間以内にロサンゼルス郡全域で完全な灯火管制が敷かれ、対空砲が準備されましたが、追跡飛行機は地上に留まりました。12:00 PMから1:00 AMの間に、SCP-2725がカルバーシティからサンタモニカに向かって北西へ移動しているのが目撃されました。この間、沿岸砲兵旅団はSCP-2725への砲撃を開始し、一定の損傷を加えることに成功しています。SCP-2725は4:15 AM、サンタモニカ方面から飛び去るのが確認されました。空襲警報と灯火管制の解除は7:12 AMに宣言されました。砲弾片による建造物と車両の損傷、並びに民間人5名の死亡(うち3名はパニックによる自動車事故が原因)が報告されました。

発生規模と急速なメディア報道を受けて、財団はこの事件を戦時中の不安の高まりによる誤報として扱い、正体不明の飛行物体の報告を気象観測気球、照明弾、対空砲弾の誤認として隠蔽することに注力しました。この説明を裏付けるために、目撃者が撮影した写真の大半は報道機関の手に渡る前に押収/編集されました。アメリカ軍の協力の下、フランク・ノックス海軍長官が翌日記者会見を開き、カバーストーリーを広めました。第37沿岸砲兵旅団やその他の軍事関係者らもまた協力して追加の偽情報を提供し、事件の原因を曖昧にすることに貢献しました。

1942年から1963年にかけて、SCP-2725は世界各地で最低でも12回目撃されました。複数回にわたり、SCP-2725は航空機や船舶から資材を回収していると報告されました。全ての事例において、資材回収が行われた乗り物は既に放棄されていました。この時期にSCP-2725-2も初めて目撃され、報告された目撃例12件のうち5件でSCP-2725と交戦していました。

SCP-2725の目撃情報は、1972年に███████、██████の200km南西地点で出現が報告されるまで途絶えました。財団はサイト-88から偵察飛行機3機を調査に派遣しました。この調査中に初めてSCP-2725-1Dとの接触が行われましたが、SCP-2725-2が現れて偵察機2機を破壊した時点で意思疎通は中断されました。第3偵察機が戦闘に介入したため、SCP-2725はSCP-2725-2を負傷させ、強制的に撤退させることに成功しました。SCP-2725-1Dはこの介入をある種の援助であると見做し、偵察機に及んだ損傷の修復を申し出ました。しかしながら、偵察機は戦闘後に海に墜落し、1時間後に財団船舶に回収されました。一方のSCP-2725は再び失踪し、その後21年間目撃されませんでした。

SCP-2725は最終的に1993年、カモフラージュ機能が無効の状態で太平洋上空(██████の西方500km地点)を飛行するのが目撃された後に収容されました。船内の初期調査で、SCP-2725-1Aはまだ活動しており、損傷したガス袋と、隠蔽力場の生成に関与していると思しき装置の修復を行っていたことが確認されました。SCP-2725-1Dは飛行船の操縦室に座っているのが発見されました。確保後、財団は更なる調査のためにSCP-2725をサイト-88の格納庫へ牽引しました。SCP-2725-1Dを検査した結果、SCP-2725-1Dは自らの無線に録音を残していたことが判明しました。

最終ログ: 何度も蛇野郎を仕留め損なった後、残念ながら俺は軍のバッジを返上しなければならなくなった。上官たちからは、この船や乗務員たちの今後の処遇はもう俺には関係ないと言われた。この先どうなるか分からないが、誰かが俺の失敗を乗り越えてくれるのを真摯に願っている。あの怪物が生きている限り、空は安全じゃない。

補遺:
SCP-2725-1Dの検査中、研究者は対象の首から青銅製の鍵を回収しました。SCP-2725の探査で、これはそれまで入室不可能だった船内の小室の鍵だと判明しました。この部屋はSCP-2725-1Dの居室だと仮定されています。財団は室内から以下の物品を回収しました。

  • 未知の生命体の壁掛け剥製 19点。SCP-2725-1Dが捕獲、剥製加工したものと思われる。
  • 1930年代及び1940年代に遡る地図 数点。
  • SCP-2725とその乗務員たち、身元不明の人物5名、正体不明の飛行生物1体が写った写真 1枚。裏面には“1962- V-Day!”と書き込まれ、G.M.という名前で署名されている。
  • M1ガーランド自動小銃の破片。
  • 重量約45ポンドの赤い卵 3個。分析で休眠状態と確認された。
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