概要紹介: [データ破損]空を見上げた際に線虫および寄生虫のイメージを想起する現象
発生日時: 2021/07/26 ~ 現在継続中
場所: 調査中(現在までにユーラシア大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸、南アメリカ大陸、北アメリカ大陸、南極大陸で発生が確認されています)
追跡調査措置: 調査中(財団所有の宇宙ステーションおよび月面支部では影響が確認されていない)
追記: [データ破損]空の星を見上げるたびに気分が悪くなる。私に残された唯一の拠り所だったのに。- 兎紗美研究員
ニュクス計画
プロジェクトコードネーム: ニュクス計画(Nýx)
プロジェクト番号: PROJPLM-20210805
クリアランス及びファイル番号: NPF-00445651
研究員長: ヘーメラー博士
プロジェクト目的: [データ破損]概念(SCP-2751-JP)に寄生した概念寄生体(SCP-███-JP)の除去
実験されるSCP:
- SCP-500 - 高度な治癒能力により選抜
- SCP-427 - 高度な治癒能力により選抜
- SCP-2888-JP - 高度な治癒能力により選抜
- SCP-2295 - 高度な治癒能力により選抜
- SCP-911-JP - 高度な治癒能力により選抜
- SCP-███ - 形而上存在を形而下へ"受肉"させる能力により選抜
実験手順:
- SCP-███を起動しSCP-2751-JPを"受肉"させる。
- 受肉したSCP-2751-JP(SCP-2751-JP-A)に対し外科手術でのSCP-███-JP除去を試みる。
レポート2751-JP-01
受肉は首尾よく成功したものの病状は予想よりも遥かに深刻でした。寄生虫は全身に蔓延している上、一部肉体と融合しています。これでは外科的な除去など出来ようはずもありません──それはとどめを刺すのと同義です。─ 天宮医師
- SCP-427に曝露させる - 失敗 有意な治癒作用は確認されず。
- SCP-2888-JPによるSCP-2888-JP-Þへの概念付与を実行 - 失敗 SCP-2751-JP-A自体が概念を元にした存在であるためと推測される。
- SCP-2295に十分な量の材料を与えSCP-2751-JP-Aと接触させる - 失敗 SCP-2295は活性化せず、SCP-2295-1実体は生成されなかった。原因は不明。
- SCP-911-JP-Aによって召喚されるSCP-911-JP-BにSCP-███-JPを除去させる - 失敗 SCP-911-JP-Bは出現せず。確認の為に行われた実験では問題なく異常性を示した。
- SCP-500の投与 - 失敗
レポート2751-JP-06
我々の研究チームは1つの仮説を立てた。SCP-███-JPはもはやSCP-2751-JPと完全に融合し「疾病」とは見なされなくなったのではないかと。これが真実であった場合、SCP-2751-JP-Aの破壊を伴わない方法でSCP-███-JPを無力化するのは事実上不可能である。仮説が見当違いである事を願っている。─ ザーション医学博士
レポート2751-JP-08
悪い報告をお伝えせねばなりません。SCP-███-JPはSCP-2751-JP-Aに卵を産み付けています。サンプルとして1つ回収したところ破損によって内容物が広範囲に飛散するタイプの構造であることが判明しました。形而下でこのような形態を取るという事は、卵が孵化した場合に他の既存概念へSCP-███-JPが伝播する可能性があります。─ ルリア博士
O5評議会提言概要
提言: SCP-███-JPの拡散を防止するためSCP-2751-JPを無力化し代替概念を創造する。
評議会投票概要:
是 |
否 |
棄権 |
O5-02 |
O5-01 |
O5-13 |
O5-03 |
O5-04 |
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O5-05 |
O5-07 |
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O5-06 |
O5-08 |
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O5-09 |
O5-10 |
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O5-11 |
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O5-12 |
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注記:
無力化によって発生する事象が予測困難である。SCP-███-JPが共に無力化されるという確証もない。
ハルモニア協定に基づき世界オカルト連合から提供された情報
脅威存在データベースエントリ
脅威ID:
LTE-4261-Ragweed-Plague - "概念寄生虫"
認可レスポンスレベル:
4 (重度脅威) N/A (破壊確認済み、記録書庫入り)
概要:
LTE-4261-Ragweed-Plagueは別宇宙に由来する概念寄生型形而上生命体であった。当該脅威存在は2003/08/10に[削除済]を見た人々が「線虫」「寄生虫」の概念を想起したことから発見された。LTE-4261-Ragweed-Plagueは既存概念に対して寄生し繁殖を行うことでその概念を侵食する。宿主となった概念の侵食を完了すると他の概念へ寄生するための特殊な繁殖行動を開始する。当時宿主となった概念は[削除済]であり、一部地域にのみ伝わる非常にマイナーな概念だった。繁殖によって[削除済]および[削除済]、[削除済]概念が汚染された。何れも最初に寄生された[削除済]と関連する概念であり、非常に狭小な地域に限定して存在が確認されていた。
粛清:
LTE-4261-Ragweed-Plagueの繁殖が人類文明へ及ぼす深刻な被害から即時の粛清が認可された。粛清手段として記憶処理技術を利用した概念の忘却、関連物品(当分書を含む)の破壊または改竄、概念消去用邪怪技術#2747 - Blaecca-L'Englebusterが選択された。
[機密保持のため編集済]
結果:
[編集済]付で粛清手順は完了した。以降概念寄生虫の影響は確認されていない。粛清は成功したものと見做される。
世界オカルト連合から提供された資料を分析した結果、粛清手順完了日と推測される日時に再構築事象の発生が記録されていました。因果関係について調査中です。
情報漏洩が懸念されるためSCP-2751-JP-Aはサイト-8183へ移送されました。
内部保安部門より報告: 2021/08/06にサイト-8183から発信された不正な通信について
担当職員コード: ISD-00096
調査結果: 発信者はサイト-8183所属の兎紗美研究員であったことが判明しました。以下に尋問から得られた情報の内でも重要度が高いと思われるものを記載します。映像記録は添付ファイルをご確認ください。
- 通信相手は誰ですか? - 応答なし(抽出された画像は青い五芒星を描いていました)
- なぜ不正な通信を行ったのですか? - 応答なし([データ破損]空/線虫/不快感/江間研究員補佐/破壊の5単語が強く想起されました)
- 協力者は存在しますか? - 応答: いいえ(抽出された画像および単語: エージェント・唐津/スパイ/世界オカルト連合)
- 通信内容を教えてください - 応答なし(抽出された画像は俯瞰視点から見たサイト-8183の外観でした。また人工衛星のイメージも確認されています)
サイト全体通達
脅威レベル: RED
種類: 要注意団体による襲撃
外部への通信が途絶しています。保安部門は現在サイトの地上階で応戦しています。各職員は機密保持手順の準備とアノマリーの輸送準備を行ってください。
文書に記載された全職員へのインタビュー結果から、誰1人として記述されている出来事に関する記憶を保持していない事が確認されました。