SCP-2757-JP
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警告/2757-JP

下記のファイルの閲覧にはセキュリティクリアランスレベル5/2757-JPが要求されます。不正なアクセスの試みが確認された場合、直ちにミーム殺害エージェントの展開並びに機動部隊の派遣が実行されます。





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YK-クラス/宇宙終焉シナリオ進行中の並行宇宙において観測された、集積するSCP-2757-JP。

アイテム番号: SCP-2757-JP

オブジェクトクラス: Ticonderoga

脅威レベル:

特別収容プロトコル: その不干渉性から、SCP-2757-JPの収容は不可能かつ不必要です。

現在異常生物部門主導の元、プロトコル・モノポリーが進行しています。当該計画に関連する情報は原則的に秘匿され、関係者にのみセキュリティクリアランスレベル5/2757-JPが付与されます。

説明: SCP-2757-JPは、生命体における「魂」として定義可能な概念的物質です。SCP-2757-JPに対して直接的な干渉を行う事は現時点では不可能ですが、概念工学技術を用いる事により観測を行う事は可能です。

全てのSCP-2757-JPは同一の性質を有しており、生命体間に確認される性格等の差異は純粋に生命体の肉体及び外的要因により決定されます。しかしながら、生命体が自我を保有するためにはSCP-2757-JPを内在する事が必要であると推測されています。また自我の保有に必要とされるSCP-2757-JPの量は、生命体の知能程度に比例します。例として人間(Homo sapiens)におけるSCP-2757-JPの必要量は、アカイエカ(Culex pipiens)における必要量の約10^30倍です。

SCP-2757-JPの移動は、生命体に対して流動性と集中性を持って行われます。生命体に内在されていないSCP-2757-JPは空間中に漂動しており、生命体が生成される際には周囲に存在する相当量のSCP-2757-JPが生命体内部に流入します。流入したSCP-2757-JPは該当生命体の内部に固定され、該当生命体の死亡と同時に空間中に放出されます。加えて観測可能な範囲において空間中のSCP-2757-JPの密度は地球を中心としたグラデーション状の形態を取っており、これはSCP-2757-JPの分布が生命体の存在する場所に偏っている事を示しています。但しSCP-2757-JPは概念的物質であり同一宇宙間の移動において物理的な制約を受けないため、SCP-2757-JPが殆ど周囲に存在しない場所における生命体の生成においてもSCP-2757-JPの流入は問題なく行われます。

SCP-2757-JPの分布範囲は宇宙全域に及んでいると推測されています。現在の超常技術においてSCP-2757-JPの観測可能範囲は銀河系領域周辺に限定されているため、その全容を観測する事は現時点においては不可能です。しかしながら2███/█/█、亜空間部門・概念工学部門の共同チームはYK-クラス/宇宙終焉シナリオの発生に伴い空間の極端な収縮が発生した並行宇宙の観測において、対象宇宙内の全SCP-2757-JPが集積して顕在化する様子を確認する事に成功しました。

上記観測実験以降、当該チームは現在までに78の並行宇宙において同様の事象を観測しています。これらの観測により得られた主要な情報として、以下のものが挙げられます。

単一宇宙内に存在するSCP-2757-JPは有限量である。

宇宙が収縮し消滅する際、並行宇宙へのSCP-2757-JPの移動は発生せず対象宇宙内において消滅する。

近似宇宙1間におけるSCP-2757-JPの総量は概ね近似した値を取る。

これらの情報により暫定的ではあるものの、基底宇宙におけるSCP-2757-JPの総量についても推測に成功しています。推測された値は、自然状態において地球上に全SCP-2757-JPの約18%が存在している事、また銀河系領域内に全SCP-2757-JPの約43%が存在している事を示しました。

加えてYK-クラス/宇宙終焉シナリオ下において生命体が対象宇宙より完全に消滅した場合において、集中性の法則によるSCP-2757-JPの並行宇宙への移動が発生しなかった事から、SCP-2757-JPは並行宇宙間の移動を行う事が不可能であると推測されています。

補遺: プロトコル・モノポリーに関連する補足資料

現在、上述したSCP-2757-JPの有限性を利用し異常生物部門主導の元プロトコル・モノポリーが進行しています。

[進行中]

プロトコル・モノポリー

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AO-300培養セル群。


概要: 当該プロトコルはSCP-2757-JPの有する有限性を利用し、外宇宙における知的文明の発生を恒久的に阻止する事を目的とします。

留意すべき前提条件として、現時点で基底宇宙内に人類の文明レベルを上回る知的文明は存在しないと推測されています。これは以下の事実を根拠とするものです。

銀河系領域内に基底宇宙における全SCP-2757-JPの約半分が集中している事実をSCP-2757-JPの集中性によるものであると仮定した場合、試算上銀河系が最も多くのSCP-2757-JPを含有する銀河であると推測される事。

銀河系領域内におけるSCP-2757-JPの分布が地球を中心としてグラデーション状の形態を取っている事から、銀河系領域内においても人類の文明レベルを上回る知的文明は存在しないと推測される事。

当該プロトコルの実行には、異常生物部門により開発された指定有用異常生物AO-300が利用されます。AO-300は体組織の90%以上が脳組織によって構成されており、また極めて高い神経密度を有します。これによりAO-300は人間の約10^18倍に相当する情報演算能力を保持する事が可能ですが、脳以外の諸組織の発達が不十分であるため常時培養セル内で管理される必要があります。加えて自身の演算結果に対する処理能力が欠如しており干渉を行わない場合脳組織の自己破壊を発生させるため、脳組織とコンピュータを接続し演算結果を常時コンピュータへ排出する必要があります。

AO-300は直径約15cm程の大きさながら、上記の異常な知能程度により極めて大量のSCP-2757-JPを流入させる事が可能です。当該プロトコルはAO-300の大量生成により、基底宇宙のSCP-2757-JPを地球上にて独占し外宇宙における文明発生のリスクを無効化するものです。

現在までに53の秘匿サイトにおいてAO-300の生成・管理が行われており、これにより基底宇宙における全SCP-2757-JPの約34%をAO-300内で保有する事に成功しています。人類と同程度の文明の発達には最低でも全SCP-2757-JPの約15%が必要であると予測されているため、当該プロトコルは地球全体において全SCP-2757-JPの約90%を保有する事を最終的な目標として定めています。SCP-2757-JP保有量の目標値到達以降は、地球上におけるSCP-2757-JP必要量の増加に応じてAO-300の個体数管理が行われます。

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