SCP-2768
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アイテム番号: SCP-2768

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2768-1は標準的なヒト型生物収容室に収容し、育児室としての家具を配備します。小児科医と看護師のチームが、適切な世話の必要性に応じて常に対応できる状態を保ちます。

SCP-2768-2は標準的なヒト型生物収容室に個別収容し、模範的行動の報酬として承認された設備や奢侈品の利用が認められます。SCP-2768-2個体が実験以外でお互いに直接接触することは許可されません。いかなる状況でも、SCP-2768-2個体がSCP-2768-1の100m以内に接近する事は許可されません。非暴力的な対人テクニックは、収容違反時にSCP-2768-2を鎮圧するのに十分なものです。

説明: SCP-2768-1はジェイムソン・エイドリアン・マクドゥガルという出生名を持つ白色人種の男性乳幼児です。SCP-2768-1は異常性の無い乳幼児と同じ栄養および健康管理を必要としており、肉体的に老化・成長しない点を除いては異常性質を見せません。財団の収容下に17年置かれているにも拘らず、SCP-2768-1は新生児の肉体的形状を維持しています。

SCP-2768-2は白色人種の成年ヒト型生物37体の総称であり、現在は男性35体とトランスジェンダーの女性2体です。SCP-2768-2個体の外見年齢は、青年期後期から老年まで幅広いものです。各個体はSCP-2768-1と遺伝的に同一であり、不老特性を共有しています。全個体はジェイムソン・エイドリアン・マクドゥガルの名に関連する変化名またはニックネームを自称します。

SCP-2768-2個体は概ね互いに対して敵対的であり、機会があれば殺意を持って相手を攻撃します。SCP-2768-2個体は異常な、あるいは強化された肉体的特性や機能を見せません。ある個体が別な個体の殺害に成功すると、殺された個体は30秒以内に消失します。死の24時間後、死亡個体と生存個体のものが混合した人格および肉体的特徴を有する新たなSCP-2768-2個体が、SCP-2768-1の15~100m以内に出現します。SCP-2768-2個体が他個体による殺害以外で死亡した場合、無傷かつ死亡前の記憶を保持した状態で、24時間後にSCP-2768-1の15~100m以内に再出現します。

SCP-2768-2個体は、イギリスにおける現在の流行に適切な衣類を着た状態で顕現します。加えて、彼らは個体ごとに特定の携帯式物品を持って現れます。これらの物品は、その個体の人格や考え方と繋がりを持っているように見受けられます。彼らは自身と関連する物品に対して幅広い度合の愛着を持っており、頻繁に同様または類似する物品を求めます。以下に例が記載されています。

個体 物品 顕著な人格特性
SCP-2768-2d 祈祷書
(宗教は顕現および要求ごとに変化)
• 非常に信心深い
• 偏執病的
• 宗教的テーマの妄想に苛まれている
SCP-2768-2f 1発の弾丸が込められた狩猟用ライフル
(作りとモデルは様々)
• 知覚できる権威的な存在への不信感
• 肉食動物の脅威に関する発言
• 怒りを制御できない事が多い
SCP-2768-2m 馬の手綱 • 横柄
• 馬術イベントに対する強い熱心さ
• 個人的業績に関する強迫的な説明
SCP-2768-2z
(トランスジェンダー女性)
薬瓶
(内容物は麻薬・抗不安薬・抗精神病薬など様々)
• 臨床的鬱病
• 偏執的妄想を恐れ、苛まれている
• 争いを回避する傾向
SCP-2768-2β タッチスクリーン式のスマートフォン
(作りとモデルは様々)
• 消極的
• 極めて注意散漫
• 技術的細部への過度な集中
SCP-2768-2λ 木彫りの杖
(木材と彫り込みのパターンは様々)
• 忘れっぽい
• 他個体よりも顕著に簡素な認知力
• 短気

お互いを殺したがっている以外に、全SCP-2768-2個体は、SCP-2768-1と肉体的に接触することに強い非暴力的な欲求を見せています。この欲求のために述べられた目的は基本的に極めて独占的かつ保護的なものであり、SCP-2768-1は自分に属しているもので、その他の個体はSCP-2768-1を盗む前に遠ざけるか殺すべきであるという主張を伴います。全SCP-2768-2個体は常時SCP-2768-1の正確な居場所と肉体的状況を把握しており、世話が不十分であると考えている場合は苦痛や動揺を示します。

SCP-2768は、SCP-2768-1の誕生時、オリジナルのSCP-2768-2個体37体が、出産が行われた病院の内部および周辺の様々な区域に同時出現した際に発見されました。目撃者の報告と監視映像は、全個体が突然出現し、直ちにSCP-2768-1の下へ向かった事を示しています。お互いを視界に収めた個体は敵対行動に移りましたが、一部個体(特にSCP-2768-2f、-2l、-2q)は互いに敵対する前に他個体を殺すべく協力体制を取りました。病院の保安職員が彼らを捕縛し、地元当局の勾留下に引き渡すまでに計12個体が殺害されました。財団職員が24時間以内に現場に派遣され、混乱を最小限に止めて、新たに出現した者を含む全SCP-2768-2個体を回収しました。この時点でSCP-2768-1との関連性が発見され、こちらも問題なく回収されました。両親にはSCP-2768-1は先天性心疾患で死亡したと通達され、SCP-2768-1に似た遺体が提供されました。

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