SCP-2777は収容違反を起こしている。この文書のクリアランス制限はO5評議会の指示により4/2777から2/2777まで下げられた。以下の取扱方は既に破綻している。この文書を受け取ったということは、お前はオペレーション"Yari"に配属されたということだ。お前の第一任務は、SCP-2777の収容の再確立だ。忘れるな。収容は確実でなければならず、再収容ならばなおさらそうであるということを。失敗は許されない。
以下の文書は以前のSCP-2777に関する資料だ。我々のSCP-2777に関する知識の多くが誤りだと急速に理解されつつあるため、財団には現在のSCP-2777に関する文書が存在しない。以下の文書を読む際には、認識論的に正しいだけだということを忘れるな。更なる詳細は、評議会の指示を仰げ。
我々は何よりも確保を優先する。
O5-7

中央の長方形の構造がSCP-2777であり、事件2777-D3の際に一時的に姿を現した。写真は衛星から撮影。
アイテム番号: SCP-2777
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2777の周辺地域は私有の農地として██████政府のデータベースに登録されています。周囲に近づくあらゆる個人は拘束・尋問され、クラスA記憶処理を施された後に解放されます。衛星写真中に存在するSCP-2777の痕跡は隠滅されることになっています。SCP-2777の南端から30キロメートル南にサイト-██が設立されています。再構築事象がSCP-2777の外に及んでいる場合、割り当てられた全職員はサイト-██に避難します。
現地の主席研究員が事象-2777-EXOが始まっていると断定したならば、必要な人員がサイト-██から選抜されます。SCP-2777全体の数カ所に設置された爆薬が起爆されます。SCP-2777-1はこの時点では終了されません。この手順で事象-2777-EXOを阻止できなかった場合、クラスA(通常兵器)からクラスG([編集済])までのミサイル攻撃が順次許可されます。標準的対現実改変型脅威収容プロトコルにしたがって、首輪爆弾がSCP-2777-1に装着されています。事象-2777-EXOが継続している場合、首輪爆弾によるSCP-2777-1の終了が認可されます。
事象-2777-EXOの間、SCP-2777の可視性を低下させ一般への露出を防ぐために自動化された大気操作/調整システム(AMRSs)が配備されます。AMRSによるSCP-2777の隠蔽が不十分であった場合、エアロゾル化クラスC記憶処理薬を周辺の人口密集地に対して散布することが許可されています。再構築事象後、財団エージェントが一般人に対する記憶処理を完了するために展開されます。
説明: SCP-2777は大まかな円筒形をした人工構造物で、長さはおよそ36キロメートル、最北端は北緯4█°█'█.██",東経8█°█'██.██"、最南端は北緯4█°██'█.██",東経8█°█'██.██"に位置します。半径は平均して600メートルです。SCP-2777の大部分は地中に埋まっており、本体から突き出た幾つかの突起のみが地上に現れています。さらに、南端部のおよそ300メートルも地上に現れており、構造体は地表面に対して傾いていることが示唆されます。放射性炭素年代測定から、SCP-2777は少なくとも█████年間地中にあったことが示されました。SCP-2777は外見的に岩石に似た未知の物質からなり、劣化の兆候を一切示していません。探索チームによって、SCP-2777の内部はそれを輪切りにする形で7つの巨大な空洞に分かれており、一連のトンネルによって相互に接続されていることが報告されています。全ての空洞は既に探索が行われていますが、トンネルの発見と探索は未だ続いています。いくつかのトンネルは瓦礫によって塞がれているか、完全に崩落しています。
SCP-2777の中央の空洞に通じるトンネルはほぼ全て、巨大な門によって空洞の入り口付近で封鎖されています。1つの門は開いたままになっていて、中央空洞へ進入可能です。中央空洞への進入と同時に被験者は地球の重力場から解放され、宇宙空間に似た真空の空間に進入します。他のトンネルへの門はSCP-2777の内部配置と一致した場所に浮遊しています。中央空洞に見られる天体は、銀河系に見られる天体に一致しています。
SCP-2777-1は、中央空洞の"中心"(ここはSCP-2777の構造の中心でもある)で静止しています。SCP-2777-1は外見的に人間の男児に似たヒト型実体です。しかし、X線CTスキャンとPET走査では体内の複数の解剖学的異常(詳細は文書-2777-A3を参照)が明らかになりました。中央空洞の内部ではSCP-2777-1に由来すると推定されるテレパシーを聞くことができます。SCP-2777-1の呼吸、心拍、代謝率は非常に緩慢です。さらに、現在までSCP-2777-1の運動は記録されておらず、SCP-2777-1は意識はあるものの身体は休眠状態にあることが示唆されます。
現実改変事象がSCP-2777内部および周辺で散発的に発生します。事象の舞台として最も一般的な場所はSCP-2777内部の空洞です。これらの事象はSCP-2777-1と関係しています。SCP-2777-1は通常これらの事象に対する責任を主張せず、追及にも応じませんが、事象発生中においては彼の責任を強く暗示させるような声明を発信します。現実改変事象は大抵の場合、空洞の内部を新たな環境に再構築するものです。事象が1つの空洞内部にとどまらない場合、典型的に事象はより危険なものとなります。一般的に、再構築された環境には地球の物体に見られないような特徴がありますが、環境の消失が早過ぎるためにどの調査でもこれを記録することに成功していません。知性を持った生物学的存在が再構築の結果として時折出現しましたが、これらの存在は一様に混乱しており、通常は敵対的行動をとります。再構築事象終了と共にこれらの実体は消失します。
事件記録2777-D3: 現在までに最大の現実改変事象は197█/██/██に発生したもので、SCP-2777の周囲、半径5kmが置換されて再構築されました。置換された地域へ送られたドローンは未知の惑星を周回する軌道上に進入したようで、軌道上ではSCP-2777に類似した7つの物体が確認されました。それぞれの物体は程度の異なる損傷を受けており、いくつかは完全に破壊されていました。物体の1つは、別の1つの物体に向けて突進しているようでした。ここから、SCP-2777は兵器として使用可能な何らかの宇宙船であると推測されます。これが真実であるならば、SCP-2777は地球外に起源を持ち、財団を遙かに凌ぐ技術力を持った文明または種によって造られた可能性が極めて高いものとなります。このため、SCP-2777が情報の送信あるいは地球からの脱出によって彼の文明に接触することは全力を挙げて阻止しなければなりません。
補遺2777-A:
補遺2777-B: SCP-2777に配属されている研究者のうち数人が現在の取扱方に関して懸念を示しています。SCP-2777-1に取り付けられた首輪爆弾は現実改変能力を示す実体への財団の対応方針には一致しているが、前述の事件記録に見られるようにSCP-2777-1の精神状態悪化の危険性は無視できない、と。
補遺2777-C: