SCP-278-JP
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SCP-278-JP-1

アイテム番号: SCP-278-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-278-JPはサイト-8123の低危険性物体保管ユニットへ収容されます。可視光を完全に遮断できるように隙間や破損等の無いブリキ製の15×15×30cmの箱に収納し保管してください。

説明: SCP-278-JPは円弧形と円盤を組み合わせた形状の金属部分と大理石製の台座から成る、高さ23cmのオブジェです。SCP-278-JPは太陽光もしくは人工の光源、また光源の強さを問わず、可視光の照射がされた際に活性化します。SCP-278-JPから発生した影(以下SCP-278-JP-1)は一般的な家畜ヤギ(学名:Capra Linnaeus)のように見え、実物の生態と似た行動をとります。光源の位置や種類に関わらず、映ったSCP-278-JP-1の大きさは体長80cm130cmほどを保ちます。また活性化している間は影の中を通過し、他の光源のある場所へ出現することが可能です。現在移動可能な範囲は特定されていませんが、その性質より日光の及ぶ範囲内であると想定されています。ただし他の場所へ移動していても、SCP-278-JP-1の脚は常にSCP-278-JPを照らす光源からできた影から伸びていることが確認されています。

SCP-278-JP-1は主に日光によって発生した物体の影を捕食します。捕食時にどのようなプロセスが発生しているかは科学的に解明できていません。より輪郭がはっきりとした影を優先的に捕食し、他の物体の影と重なっている場合でも直接日光の進行上の物体が貫通したように捕食されます。鏡面による反射光で影が2つ以上存在している場合は、SCP-278-JP-1は日照方向からできる影を捕食し、反射光でできた影のみの場合には捕食を行いません。また対象が生物か非生物かで影響が異なります。
SCP-278-JP-1に影を食べられた非生物(以下SCP-278-JP-2)は、食べられた影と同様の形状に消失します。この消失はSCP-278-JP-1が捕食を行った瞬間の影の向きに左右されます。SCP-278-JP-1が非活性化状態になってもは消失部分が戻ることはありません。
SCP-278-JP-1に影を食べられた生物(以下SCP-278-JP-3)は身体から一切の影を失い、常に照度約100,000ルクスの光源1に全方向からさらされた状態になります。また照射光は物理的には及ばないはずの体内まで届くことが判明しています。この照射光がどこから来るものかは解明されていません。SCP-278-JP-3が他の物体の影2に入ってもこの影響は持続し、影の中ではSCP-278-JP-3の姿が反射光により月のように暗闇に浮かび上がります。SCP-278-JP-3は長時間の照光による不眠、視力の喪失、体温上昇による脱水や皮膚・内臓組織の熱傷を生じ、これらの影響により最長でも█日後に死亡します。SCP-278-JP-3は死亡した時点でSCP-278-JP-2と同様に消失します。SCP-278-JP-3は死亡前の解剖結果から筋骨組織などの身体内部や内臓にも火傷の症状が発生していました。

補遺1: SCP-278-JPが回収された建物から製作者のものと思われる日誌が発見されました。

補遺2: 実験中にSCP-278-JP-1が影を食べるたびに大きくなっていることが確認され、それに比例し食べる影の範囲も拡大していることが判明しています。SCP-278-JPには給餌の必要は無いため、これ以上影を与えないようにしてください。もしもSCP-278-JP-1が地球の影である"夜"を食べ始めたなら、被害は甚大となることが容易に想像できます。     黒瀬博士

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