SCP-281
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アイテム番号: SCP-281

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-281は現在、遺物研究収容サイト-76のレベル7最高セキュリティロッカー18-Eに保管されています。SCP-281のリチウムイオンバッテリーパックはテストで使用されない限りサイトの主電力網に接続されていなければなりません。必要なケーブルは付属しており、オブジェクトに格納されています。

オブジェクトの特性により、SCP-281のテストにはこのプロジェクトに現在関わっている研究スタッフのレベル4以上のメンバーに許可されなければなりません。このテストに用いるDクラス職員にSCP-281の特性を知らせてはいけません。

説明: SCP-281は大きさ約25cm × 35cm × 20cmのにわか作りのデバイスです。デバイスの内部には電力供給するための大容量リチウムイオンバッテリーが組み込まれています。さらに、フィリップスブランドの目覚まし時計・未知のモデルのキッチンタイマー・NECの携帯計算機PC-8201a・ブランド不明のUSBキーボードなどの様々な物から様々な部品が組み込まれています。対象をリバースエンジニアリングする試みは、今まで意味ある結果を得られていません。現在SCP-281がその製作者の意図したように機能しているとは考えられていません。

次のタスクを正しい順序で実行した時にSCP-281の特性が明らかになります。

1. 対象が目覚まし時計のインターフェイスを用いてアラームをセットする。

2. 対象はアラーム音が鳴るまで待ち、目覚まし時計のスヌーズボタンを押す。

スヌーズボタンの押下は、SCP-281の周囲に局所的な時間異常を発生させるトリガーとなります。その影響を受ける空間はSCP-281を中心とする半径約6mの球状空間であり、SCP-281-1と呼称されます。この異常空間の外部に居る職員とアイテムはいかなる影響も受けません。今のところ、デバイスがどのようにして時間異常を発生させるのかは分かっていません。SCP-281-1が生成された時、SCP-281に組み込まれているキッチンタイマーに9:00が表示されカウントダウンを開始します。作動以前にキッチンタイマーを異なる分秒にセットしてもSCP-281の機能へは影響を及ぼさないように見えます。

SCP-281-1内部では時間が非常に加速されて進んでおり、内部での9分間は外部での約1ミリ秒に相当します。時間異常の内部から見れば、時間は通常の速度で経過しSCP-281-1外部が実質的に静止しているように見えます。制限時間中にSCP-281-1内の対象は動き回ることが出来ますが、活性中のSCP-281-1領域からその影響外の領域へ対象が移動する試みは、決まってSCP-281-1の内部と外部を隔てる境界に沿った大規模な急性細胞破壊を対象が受ける結果となります。影響下にある空間の外部からSCP-281-1領域に持ち込まれた対象やオブジェクトにも同様の効果が観察されます。活性化中のSCP-281を別の場所に移動させることでSCP-281-1を移動させることが可能であることを示されていますが、上記のようにあらゆる生物学的または別の任意の物質は即座に大規模な細胞と分子の分裂の被害を受けます。デバイスが活性化した際にSCP-281-1内部にあったあらゆる有機物は、SCP-281-1内部での時間経過の影響を受けます。

SCP-281-1の外部からは、内部で時間が経過しているようには見えません。SCP-281-1領域内にいる対象がSCP-281-1活性化中に動いた場合、彼らには対象が別の場所に瞬間移動したように見えます。

タイマーが00:00に達した時、アラームが再び鳴りSCP-281-1のインスタンス内外部の時間が即座に再同期されます。このイベントの突発的な性質により、9分間の期間が終了した時にSCP-281-1内部の対象は激しい減圧症に似た影響を受けます。減圧症に対する既知の治療法はSCP-281-1の試験対象の治療に効果的であることが確かめられています。

補遺281-A-01: 回収と暫定的収容メモ

20██年█月█日、遠隔監視所が█████████山脈内のある地点から発せられた暗号転送を検知しました。復号化の後、その転送は"Full Circle"と呼称される計画の進捗報告であることが分かり、要塞化された徒歩旅行者小屋への財団の空挺回収チームの強襲によりSCP-281が確保されました。そのデバイスの製作者は36歳のアフリカ系アメリカ人男性█████ █であると死後に特定されました。███████は遭遇した際に不安定で攻撃的な行動を示しました。GOIもしくは他の組織との提携の証拠は見つかっていません。

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