オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-2816は現在、サイト-12の保管ロッカーに収容されています。SCP-2816-1実例は回収した後、サイト-12の保管室5CでCCTVカメラの前に配置します。
説明: SCP-2816は 様々なサイズの絵筆1組であり、回収時点で製造後およそ8年と推定されています。絵筆は微量の電離放射線を放出していますが、有害と考えられるほどではありません。SCP-2816はごく普通の絵筆のセットとして使用可能ですが、既存の絵画をコピーした作品を描いた場合、その完成品はSCP-2816-1実例と化します。
SCP-2816-1実例は当初は異常性質を示しませんが、暫くの間1観察されなかった場合、絵画の内容が変化し始めます。最初の変化は、絵画内の何処かに座って/立っているSCP-2816-2の出現です。SCP-2816-2は、次の変化が発生するまでの24時間は絵画内で不動のままです。変化は絵画が観察されていない場合のみ発生します。変化中の絵画が観察されると、変化は半ばの段階で凍結します。SCP-2816-2はしばしば、絵画を変化させる行為に及んでいるのが観察されています。SCP-2816-2の活動中に絵画に手を加えた場合、SCP-2816-2は絵画中から姿を消し、全ての変化は停止します。
SCP-2816-2は白いレベルCのHazmatスーツを着用したヒト型存在です。SCP-2816-2が絵画中に初登場した後、観察されていない期間に更なる変化が加えられます。SCP-2816-2は絵画中にある全ての構造物を点検して、可能な限り安全設備と防災グッズを追加2し、多くの場合は壁をより強い素材に置換する・穴や損傷を塞ぐ・窓に板を打ち付けるといった形で建造物の強化を図ります。加えて、SCP-2816-2は全ての目に見える出入口に“HAZARD (有害)”と読める看板を配置します。SCP-2816-2は絵画中の生物には変化を及ぼしませんが、数回の変化の後、それら生物の表情は目に見えて不安を表し始めます。密閉構造の内部にいない生物に対しては、SCP-2816-2は顔にガスマスクを装着させます。
SCP-2816-2による最初の改変から5日以内に、 SCP-2816-1内の環境は“核の冬”の加速版タイムスケールと一致する顕著な変化に見舞われます。SCP-2816-2の準備が完了している場合、絵画内の住民は影響を受けません。SCP-2816-2の準備が期間内に終了しなかった場合、絵画の住民は死に始めます。放射線病・低体温症・飢餓・脱水を含む様々な死因が記録されています。稀な死因としては、鈍器による攻撃や絵画の外へ引き摺ったような血の痕など、他の住民による暴力を示唆するものがあります。また、住民は機会があれば自殺を図ることも分かっています。
補遺-2816-01: SCP-2816-1実例に記録された変化ログ