SCP-2820
評価: +34+x

アイテム番号: SCP-2820

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-2820はサイト-42の暫定収容棟に収容されます。SCP-2820の起源やそれを破壊する方法の研究が進行中です。

説明: SCP-2820は修正されたプロメテウス・ラボの人工知能「Kalki」によって操作される指向性エネルギー兵器です。兵器の本体は多段コイルガンモーターに似ています。しかし前面には衛星アンテナが取り付けられ、後部は大きな半球の装置に備え付けることができるように改造されています。この装置を開こうとする試みは成功していません。装置の背面にはモニタと端末が取り付けられています。 この端末を介してAIはユーザからの入力を受け取り、それに応答することができます。モニタは世界のどこかにいるランダムな人物(ターゲット)のリアルタイム衛星映像を継続的に表示します。これらの人物は何らかの形で異常(anomolous)であることが判明しています。

SCP-2820は高度に入り組んだ、一見無関係なイベントのシーケンスを通じてターゲットを排除します:少なくとも24時間に一度、モニタが「発射:クリアエリア」というメッセージを30秒間表示し、アンテナから青色のフラッシュ光が放出されます。その後SCP-2820は新しいターゲットに狙いを定めます。発射から24時間以内に、最初のターゲットは一連の偶発事象によって形成される非線形システムの極致(一般に「バタフライ効果」として知られています)によって必ず殺され、その時点でSCP-2820は再び発射を行います。

注目すべきことに、ターゲットの死の余波を見た人物の証言は一貫してトレンチコートを着たチンパンジーの出現に言及しています。ビデオ録画とSCP-2820による殺害現場のフォレンジック調査では、そのチンパンジーは実際には存在していないことが示されています。つまりそれは前述の非線形システムに起因する単なる知覚現象です。非線形システムを生み出す現象自体は異常なものではなく(例えば氷の上で滑ることから咳の薬を購入することまで)、これらの事象を正確に再現することは面倒かつ困難で、多大なリソースを必要とします。

SCP-2820は██/██/██、インド、バラナシの近くの放棄されたプロメテウス・ラボの施設において、既知ターゲット58への発射、排除が行われた直後に回収されました。

補遺 A: 既知のSCP-2820ターゲットの部分リスト

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。