アイテム番号: SCP-2824-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-2824-JPの発生が確認され次第付近の機動部隊は現場へ急行し、SCP-2824-JP-Aの確保と関係者へのAクラス記憶処理を実行してください。現在までに財団が確保したSCP-2824-JP-Aは標準人型収容セルにて収容されます。
説明: SCP-2824-JPは12月25日の0時から5時までの間に発生する人型実体出現現象です。当該現象は7歳以上18歳未満の児童がいる一人親家庭の住宅にてごく稀に発生し、発生先の児童とその血縁関係の家族は出現した人形実体(以下SCP-2824-JP-A)を「子供へのプレゼントであり、何らかの依頼をすることが可能である」と認識します。1
SCP-2824-JP-AはSCP-2824-JPによって出現する人型実体です。外見的特徴は70代のコーカソイド系男性で、胸部に達する程の長さの白髭を生やしています。また、日本において一般的に「サンタクロースの衣装」として認知されている赤い衣服を出現時着用しています。出現したSCP-2824-JP-Aは即座に出現先の家族との同居を要求し、同居を拒む試みは何らかの認識災害の影響で全て失敗します。SCP-2824-JP-Aとは日本語による会話が可能ですが、自身の状況や出自に関する話題には一切反応しません。SCP-2824-JP-Aは出現先の家族からの依頼に可能な限り対応しようとします。財団が確認している依頼の例として料理や掃除、デスクワーク、肉体的労働の代行などがありますが、いずれも依頼者と同等レベルの能力の範囲で解決しています。SCP-2824-JP-Aに一度依頼を行った人物は当該実体に対して強い安心感を覚え、自主的な行動能力・思考能力を急速に喪失します。
発見: SCP-2824-JPは2017年12月29日、千葉県船橋市内の一戸建て住宅にて初めて確認されました。当該家屋には当時"飯田家"という一家が居住しており、飯田家は"飯田肇"とその子供である"飯田蓮"と"飯田花蓮"で構成されていました。室内からは多数の食品や排泄物、録音中のボイスレコーダー、2血のついた石、4体の死体が発見されています。レコーダーには約57時間程度の音声データが収録されており、SCP-2824-JP-A出現後の貴重な記録として研究が行われています。
以下は、音声データの一部の書き起こしです。
<記録開始>
男性の声: さあデザートのケーキだ。2人とも喧嘩せず分けるんだぞ。
男児の声: わーいっ!
男性/男児/女児の声: いただきまーす!
女児の声: それにしても、サンタさんは本当になんでもやってくれるね!
男児の声: 宿題とか全部やってくれたし!
男性の声: こらこら、宿題はできるだけ自分でやるんだぞ。……まあ2人のもとにきたサンタなんだし、じゃんじゃん頼っていいかもな。
男児の声: いやったー!
[食器がぶつかったとみられる物音。]
女児の声: おにいちゃん暴れないでよ!ケーキ落としそうになったじゃん!
男性の声: ほら、落ち着いて食べなさい。
男児の声: わかったわかったって。
[不明瞭な物音。]
女児の声: またおにいちゃん何かした?
男児の声: ちげぇし!外のほうから聞こえただろ!
男性の声: まさか泥棒か?
女児の声: そうだ!サンタさんに見てきてもらおうよ。
男児の声: それいいじゃん!でさ、本当にだれかいたらぶっ倒しちまえ!
[足音が続いた後、解錠音が鳴る。]
[くぐもった怒鳴り声。5秒後、何かが衝突する鈍い音が2回発生する。]
男児の声: あ、サンタさん。何か異常あった?
[荒い息遣い。]
男児の声: ヤバい音がしてたけど、もしかしてマジでぶっ倒せたのか?
女児の声: もうそんなこといいから!プレゼントタイムにしようよ!
男児の声: よっしゃー!プレゼントだー!
男性の声: そうだな…泥棒もいないことだし、お待ちかねのプレゼントタイムとするか。
[何かが倒れる大きい音が響く。]
[特筆性の無い記録を5分省略。]
女児の声: プレゼントまだー?
男児の声: サンタさん遅いよー。
[記録を1時間省略。]
女児の声: 眠いよサンタさん。
[記録を14時間省略。]
男児の声: のど…かわいたよ…サンタさ……ん。
[記録を22時間省略。]
男児の声: [軽い咳]
<記録終了>
その後行われた財団の調査にて、室内の死体群のうち3体は飯田家の人物であり、残りの1体はSCP-2824-JP-Aだと確認されました。このうちSCP-2824-JP-Aと飯田肇はどちらも頭部の打撲により死亡しており、付近の監視カメラ映像から「飯田肇が玄関ドア前に近づき、居合わせたSCP-2824-JP-Aを不審者だと認識してとっさに殴打したものの、反撃を受け双方ともに死亡した」と考えられています。また、付近の住民への調査にて飯田肇が頻繁に長期間外出していたことが判明しており、SCP-2824-JP-A出現時は帰宅していませんでした。このことから飯田蓮と飯田花蓮がSCP-2824-JP-Aに対し「自分たちの父親になってほしい」と依頼していたという仮説が立てられています。
SCP-2824-JP-Aを視認した飯田肇が当該実体を"プレゼント"ではなく不審者だと認識した理由などは現在調査中です。



