SCP-2826
アイテム番号: SCP-2826
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-2826はサイト-19の余剰耐火素材を備えた保管ロッカーに収容されます。
説明: SCP-2826は、1955年製の、王冠のデザインを施したスコットランド警察制帽バッジです。SCP-2826の内部イメージング検査は、不明な素材(恐らくは布)が数枚、オブジェクトの内部に埋め込まれていることを示しています。以下の文言がSCP-2826の背面に刻印されています。
デザイン&統合: PIC
素材: JJv6
マインドファック: LG
配布: BF
こんな短期間で俺たちにできた仕事としては最上級です。
リアルで“三ばか大将”騒ぎが見たいのなら、抗議中にこいつをライターで炙ってください。
火に曝されると、SCP-2826は3時間にわたって青く発光します。この間、SCP-2826-A個体が最も近隣の警察官の集まり1から7m以内の地点に、その集まりの規模と比例した速度で出現し始めます。
SCP-2826-Aは問題の警察機関の構成員に扮したヒト型実体群です。SCP-2826-A個体は該当する任務に適した制服と装備で現れ、人口統計学的にも同機関の他の構成員たちと一致します。法執行機関の職員は一貫して、SCP-2826-Aを“警邏の連中(the boys from patrol)”であると見做し、警察官として扱います。SCP-2826-A個体は、ごく限られた知性、警察の行動手順および装備の扱いに対する慣れの欠如、最小限の器用さ、注意力散漫を示しています ― これは典型的に、本物の法執行職員を支援しようとする個体群の行動を逆効果なものとしています。強い力を掛けられると、SCP-2826-Aは大きな破裂音と共に完全消失します。
少なからぬ量の空中催涙剤(催涙ガス、唐辛子スプレーなど)に曝露すると、SCP-2826は4秒間、全方位に強力な突風を発します。これは通常、問題の催涙剤を吹き飛ばす役割を担っています。
回収ログ2826-01
SCP-2826は2016/11/12、オレゴン州ポートランドにて当時進行中だったドナルド・トランプの大統領選挙に対する抗議運動の参加者の一人であり、地元のアナーキスト集団の一部と提携していることが知られていた██████・ヤンセンが、後日SCP-2826に指定される不審物を所持している様子が監視カメラ映像に捉えられた後に回収されました。対象者によるSCP-2826の活性化らしき行動のタイミングは、近隣の警察官たちの間でSCP-2826-Aの数個体が出現する様子と一致していました。
機動部隊オミクロン-92がSCP-2826回収のために派遣されましたが、この作戦行動中にSCP-2826はMTF オミクロン-9にも影響を及ぼし、数体のSCP-2826-A個体が隊員として出現する事態を招きました。この効果は制御された条件下で再現できておらず、フィールドテストは実現困難と見做されています。
██████・ヤンセンはまずSCP-2826-A個体2体に接近されました。この2個体は、自分たちは「間違ってもSCP財団の回し者じゃねぇ」と強調宣言し、次いで彼女の捕縛を試みて失敗に終わりました ― ヤンセンは2個体を罠に嵌め、お互いの顔を殴らせて非実体化させることによって逃走しました。ターゲットは本物のオミクロン-9隊員によって拘束されましたが、3体目のSCP-2826-A個体が誤って唐辛子スプレーを彼女に噴射したことにより、SCP-2826の二次特性が活性化しました。この結果、拡散した唐辛子スプレーによって全ての関係者は無力化され、ヤンセンは近隣の人混みへと逃げ込みました。
ターゲットは続く抗議運動中には発見されず、2体のSCP-2826-A個体が繰り返し他のデモ参加者を彼女と取り違えて捕縛しようと試みた結果、オミクロン-9に対して許容不可能なレベルの注目が集まりました。ポートランド警察署の職員に扮したSCP-2826-A個体群がバリケードを出鱈目に設置／除去していたため、オミクロン-9の撤退には遅れが生じました。
ヤンセンは後日、顔認識ソフトウェアによって特定され、ビーバートンにある彼女の自宅でSCP-2826と共に拘留されました。SCP-2826やその他数点の異常物品の起源に係る財団の調査は、近隣にあったGoI-5869 “ゲーマーズ・アゲインスト・ウィード”の本部を突き止めました。
2日間に及んだ前述の抗議行動中、推定150体のSCP-2826-A個体が顕現し、頻繁に警察の業務を妨害しました。SCP-2826-Aは民間とマスコミの両方から映像に捉えられたため、関連する映像を修正する必要性が生じました3。