ウェップラー博士の人事ファイル
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もし君がSCP-2839の文書にアクセスしようとしてこのページに辿り着いたなら、こんな事を言うのは申し訳ないんだが、手違いでここに来てしまったという事になる。私たちは現在、何故これが発生し続けているのか見当も付いていない ― 恐らくITメンテナンスの不備か何かだと思う。しかし、SCP-2839には現時点で割り当てられているアイテムが無いので、この問題は今は低優先度に割り振られている。不便を掛けて申し訳ないね。

- ウェップラー博士より

名前: オクタヴィウス・ウェップラー (Octavius Weppler)

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ウェップラー博士

職務: フィールド研究者、認識災害調査部門所属、記録官

セキュリティクリアランス: 3

人物: いつの時点であれ所持している小銭の額と価値が等しい男、もといウェップラー博士は、低レベルクリアランスの研究員に対して適当な台所用品を異常物品であるかのように思いこませてからかいたい、並びに青少年の心に恐怖を叩き込みたいという欲望ゆえに、職員間では専ら“正義および不穏な個人的習慣の追随者”としての評判を得ています。

ちょっとした娯楽のために極端な行動に及ぶウェップラー博士の傾向は、彼自身以外の誰も悪戯を愉快なものだと思わない域まで達していますが、これは彼の意図した目標だと考えられています。少なくとも幾分創造的ではあるものの、彼の悪戯は全て驚きや繊細さを欠いており、少なくとも機能的な脳1つと部分的常識を持っている人間の前ではバレバレになります。

特筆に値する悪戯には以下が含まれています。

  • スタッフの休憩室に炭酸飲料の“マウンテンデュー”が全く無いという苦情に続き、当該休憩室の冷蔵庫と食器棚を█400.00ドル相当の“マウンテンデュー”で埋め尽くす。
  • Dr. O Ctavius'というタトゥーを右足全体に入れ、他数名のスタッフの手足にも同じようなタトゥーを入れようと試みる。
  • “靴人間”ワーシューズなどのようなものが実在するかのような話をして、レベル1研究員を怯えさせる。

行動についての質問を受けると、ウェップラー博士は大抵、「古い習慣は決して死なないものだよ」、または「ストレスの解消法は皆それぞれ違うものさ」などと返答します。

彼とスタッフたちの関係は、一般的には厳密にプロフェッショナルなものと解釈されています。ごく少数の職員は彼の行動をユーモラスと捉えている一方、博士は依然としてコメディの空気というものを気に掛けることができず、刑務所丸ごと一つ分の囚人たちを怯ませるような人物であり続けています。これは生来の酷い態度によるものではないと証明されてはいますが、ウェップラー博士には社会的適性が完全に欠如しています。

ウェップラー博士の業務時間のうち75%は認識災害の研究が関与しており、個人的な時間はしばしば数多くの趣味に費やされます ― 例としては釣り、ヒッチハイク、キャンプ、レトロゲーム(特定のこだわりは無し)、ヨガ、オレンジ色の野菜の栽培、アルパカのおもしろ写真の収集、そして前述した活動に他者を一緒に参加させる試みがあり、最後の趣味に関しては皆狼狽 大喜び 狼狽します。

現在ウェップラー博士が収容したアノマリー:
SCP-40017 - ピンクの季節 - Euclid
SCP-41309 - XK-クラス防止プロトコル - Thaumiel
SCP-43210 - 最高の恐竜 - Keter
SCP-39420 - メリーメーカーのマスコット - Safe

経歴: ウェップラー博士は27歳で財団に参入し、認識災害における研究と、精神・現実改変異常に関する限定的な知識で徐々に知られるようになりました。初期雇用以降、ウェップラー博士は複数の認識災害系SCPに取り組んでおり、SCP-2958、████、████の収容に際しては研究者たちを支援しています。

留意点として、ウェップラー博士とレベル3フィールド研究者であるトン博士の関係には多くのスタッフが疑問を呈しています ― 両者の性格・興味の対象・クリアランスレベルは一時期ほぼ完全に正反対のものであり、お互いに関する知識を持たなかったにも拘らず、それ以降は定期的かつ複数回にわたって会話しているのを目撃されています。両者はスタッフに対して複数回、どれだけ多くの職員が彼らの関係を“一考に値する”と主張しているかに依らず、両者の個人的関係に深い動機は無いと保証しています。

事案ウェップラー/トン-063 (2013/██/██)

ウェップラー博士: これは単に一時的なものだろうが、連中は缶を送られる前に片付けてしまった-

トン博士は飛び上がり、衝撃を受けた表情でウェップラー博士を凝視する。

トン博士: ちょっと!? 貴方いったい誰です!?

ウェップラー博士: フィリップ、落ち着きたまえ! どうしたというんだ!?

トン博士: 誰か来てください! 緊急事態です!

██████および████████研究員が極めて緊迫した様子で入室するが、ウェップラー博士に気付くとリラックスした雰囲気になる。

██████研究員: またですか、フィル、貴方がこうして何回も引っ掛かってばかりだとこちらも悲しくなってきますよ。

トン博士: 何ですって? いいですか、この男は私の前にいきなり現れたんです! これを読んだすぐ後に!

トン博士は左手に掴んだ小さな紙切れを指差す。

トン博士: これはきっと他には誰も読むべきじゃないものだ、この男は-

(████████研究員はトン博士の手から紙切れを引ったくり、数秒目を通してからニヤリと笑う。)

████████研究員: オーケイ、どっちに失望すべきなのかもう分からねぇな。この馬鹿げた代物を作って実際に印刷までしてしまったウェップラーに対してか、それともアンタに対してか ― 何度この手の悪戯に引っ掛かれば気が済むんだアンタは?

トン博士: 何を言ってるんですか貴方は!? 彼は私の真正面に、何処からともなく出現したんですよ!

ウェップラー博士: 昨夜のパーティーの浮ついた気分がまだ少し残ってるんじゃないか、少年。何処か落ち着いた静かな所で寛いでくればいいさ。

トン博士: そ、そう、ですかね? 私には何が起こってるのか見当も付かない!

██████研究員: オフィスに戻って休憩してくればいいでしょう、貴方がこう動揺しているとこちらも困ります。

トン博士: 必要なのは休憩なんかじゃない! 助けがいるんです!

ウェップラー博士: どうも君は私が思っていたほど病気ではなさそうだな。今の君にとっては、これでもかなり普通の行動だと見える。

<記録終了>

この事案以来、トン博士はウェップラー博士のいる状況下では、顕著に落ち着きのない振舞いをするようになりました。トン博士のこれらの問題を軽減するために治療的介入が提言されましたが、ウェップラー博士とプライベートで議論した後、両者はこの悪戯を水に流したようであり、以前の彼らに予想されるものと同等のプロ意識の基準を以て職務を続けています。

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