
SCP-2846-Aと交戦中のSCP-2846-B。追跡中のSCPSプリスティンが背後に見える。
アイテム番号: SCP-2846
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCPSプリスティン SCPSニコライに乗艦している機動部隊タウ-11〈缶切り〉の隊員は活性化しているSCP-2846の活動エリアの境界を維持してください。SCP-2846-Aが出現する事態となった場合、機動部隊タウ-11はケンジントン=ベリーマン型高出力送信装置を使用してSCP-2846-Bと通信を行い、SCP-2846-Bが交戦状態に入るまでコンタクトを取り続けてください。
機動部隊タウ-11の第一目標はSCP-2846-AおよびSCP-2846-Bの民間人との接触を最小限とすることです。両方の個体のいずれに接触しようとする航海中の船舶は-SCPSプリスティン— SCPSニコライによって拿捕し、エリア外へ移動させなければなりません。機動部隊タウ-11隊員は接触した船舶の乗組員すべてに対し、SCP-2846-AおよびBの知識の程度に関係なく、 Cクラス記憶処理を実施しなければなりません。
任務中のSCPSプリスティン SCPSニコライの艦長はSCP-2846-Bの要求に応じてSCP-2846-Aに対して砲撃を行うこと、およびSCP-2846-Aが民間船舶に接近することを防ぐための完全な権限が与えられます。加えて、SCP-2846-Bが民間船舶または財団艦艇に対する攻撃的行動をとった場合、戦術核爆弾を起爆させてください。
説明: SCP-2846は大西洋湾岸部で発生する複数の現象の総称です。
SCP-2846-Aはタコ状の巨大な水棲性の個体1で、現在は体長は少なくとも推定955-990mです。この個体は湾岸部で暴風雨が起こっている際に深海から出現し、民間船舶、特に巡航定期船や商船を攻撃します。
SCP-2846-Aの攻撃は散発的で、しばしば急に、事前の警告なしに行われます。大西洋湾岸部の財団は合衆国海軍の深海レーダーを利用し、SCP-2846-Aの出現をより正確に検知しようとしていますが、平均して5分程度の準備が必要です。
SCP-2846-Bは大型の艦で、SCP-2846-Aが出現した際に現れます。この艦はペンシルバニア級超弩級戦艦のような外見2をしており、これもSCP-2846-Aの発生場所に現れる直前に、深海から現れます。この船舶とSCP-2846-Aとの交戦、およびSCP-2846-Aの反撃が常に観測され、2つの個体はSCP-2846-Aの体が破壊されるか行動不能となるまで戦闘が続き、その後2体は再沈降し、次の発生まで姿を消します。この艦はビデオや写真撮影ではもやがかかったように写り、目撃者も「蒸気のように見える」と表現します。特にSCP-2846-Bの武装から放出される発射炎は緑がかっています。
SCP-2846-Bの乗組員の外見で現れる個体については、SCP-2846-B1-915と呼称します。
補遺2846.1: 歴史的資料
SCP-2846-Aは数千年前から存在する可能性があると考えられますが、それを裏付ける情報はほとんどありません。ある生物の最も古い目撃記録は、SCP-2846-Aの特徴が古代アイスランドのサガ"Örvar-Oddr"で詳述される、hafgufaという名の巨大な海棲生物の描写と一致します。
[原語からの翻訳] 今かの二つの怪物を語らむ。一つは名を「海つ霧」(hafgufa) と言い、いま一つは名を「躑躅の背」(Lyngbakr) と言ふ。(「躑躅の背」は) この世で最も大きな鯨なれど、「海つ霧」は四海で最も巨きな怪物なり。人、船、鯨さえも、届けばあらゆるものを呑み込むさがなり。
財団職員によるSCP-2846-Aの最も古い記録は1905年にレギナルド・フォン・アレン提督 (Admiral Reginald Von Allen) によって書かれたものです。
私はこの日とんでもないものを目撃した。怪物だ。我々の船の3倍は大きく、海の深い所から浮かんできた時にはその長い触手に1頭の鯨を絡みとっていた……。その向こうに別の船が見える。黒い旗を掲げ、その航跡に煙が渦巻く1隻の戦列艦だ。我々はその乗組員に信号を送ったが、我々が交信できるようになる前に波の下へと消えていった。
補遺2846.2: SCP-2846-B1との交信

財団職員によって徴用される以前のUSSモンタナ。
補遺2846.3: SCP-2846-Bとの協調の試み
ハンソン艦長と SCP-2846-B1との談話を承けて、財団は協力者に新造のペンシルバニア級超弩級戦艦を徴用し、SCP-2846-B1に供与することになりました。最終的に、USSモンタナが合衆国海軍の指揮下から接収され、全製造記録が抹消されました3。本艦はキューバにある財団の海洋施設から15kmの地点に沈んでおり、浮上まで30時間を要します。SCP-2846-Bはかつてのモンタナよりも大型化・重武装化していますが、両者をつなげる面影は残っています。
サイト-23責任者 J.カルヴィン・クーリッジ(Calvin Coolidge) とSCP-2846-B1の同意の一環として、SCP-2586-Bの船体の全体に大きなダメージを与えることができる発火装置を装着しました。これはその後取り外され、機関部内に戦術核爆弾を設置することになりました。この装置は SCP-2846-Bが民間または財団の船舶に対して攻撃行動をとる可能性を抑止する意図ですが、現在に至るまでそのような事態は発生していません。
補遺2846.4: SCP-2846-C [レベル4/2846クリアランスが要求されます]
事件ログ2846.67: 2014/9/17 [レベル4/2846クリアランスが要求されます ]