SCP-2850
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アイテム番号: SCP-2850

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2850のコロニー1組を、1×1×0.5mのテラリウムに収容します。週1回、SCP-2850には高濃度のカルシウムを含む淡水を供給します。コロニーの繁殖を維持するため、月1回、SCP-2850個体のうち1匹をDクラス職員1名に接触させます。感染の成功に続き、他全ての個体群は摂氏950度以上の温度で焼却処分します。

説明: SCP-2850は、表面的にはAmpulex compressa(エメラルドゴキブリバチ)に似ている、過去に知られていなかったハチの一種を指す総称です。SCP-2850個体は夜行性であり、幾つかの極めて非典型的な特性を有します — 例として、カルシウムを主成分とする外骨格、人間の住居を好んで営巣する傾向、胸郭に刻まれている“ヴェスピドント”および“© ████・フォボス・ラボ(特許出願中)”という語句などが挙げられます(補遺2850-001を参照)。

無意識の人間と接触すると、SCP-2850実例は接近して、著しく改変されたレンチウイルスを含有する毒針を頸部リンパ節に挿入します。SCP-2850個体は完全に発達した生殖器系を有しているにも拘らず、このレンチウイルスはSCP-2850の繁殖手段として機能します。このレンチウイルスは明確に歯髄幹細胞のみを標的とし、それらをハチの接合子へと変化させます。注入の完了後にSCP-2850個体は死亡し、感染は段階的に進行します。

ステージ1: 感染者はインフルエンザ様の症状を伴う軽度の発熱を訴えます。通常この症状は和らぐまで24~48時間かかります。

ステージ2: 感染から約3日後、感染者は顕著な食欲の増大を経験し、カロリー要求は非感染者のそれに比べて~250%上昇します。根未完成歯を含む10~30個の奇形腫が感染者の口内を侵食し始めます。感染者は顎と口に“うごめく”ような感覚を訴え始めます。

ステージ3: SCP-2850個体が大量の栄養素とカルシウムが吸収することによって、感染者は顕著な筋委縮を示し始めます。これと一貫して、健康診断では感染者の骨粗鬆症が有意に増加することが示されています。感染から5日以内に奇形腫は自発的に後退し、20~35本の余分な永久歯が生えてきます。

ステージ4: 感染から7日以内に、感染者の骨粗鬆症は自重を支えられない状態まで進行します。筋委縮は広範かつ重篤ですが、感染者が生命を維持するために重要な筋肉(呼吸に関与するものなど)は影響されません。この段階で、感染者の歯からはSCP-2850個体群が数十匹(1本あたり)出現し、即座に暗く引っ込んだ場所を探し始めます。個体群は続く2週間で複数回脱皮し、成熟すると新たな宿主を探します。

補遺2850-001

SCP-2850はカリフォルニア州█████████にて、咽頭奇形腫による入院患者の急増が財団の注意を集めた際に発見されました。収容中(SCP-2850のコロニー███組が無力化)、機動部隊デルタ-36(“ファイヤーバグ”)は地元のグリーフ・カウンセラーであるジェームズ・██████医師の遺体を発見しました。複数のSCP-2850個体の宿主と化していたにも拘らず、直接の死因は無数の小さな穿刺傷による失血と断定されました。医師の住居では以下の手紙が発見されました。

ジェームズ・██████様

製品テストに引き続きご尽力を賜り、厚く御礼申し上げます。感謝の証といたしまして、昆虫学的恐怖の世界への最新版の取り組みのサンプルを送らせていただきました。これらがまだ研究開発の段階にあることは認めざるを得ません。貴方様からの如何なるご指摘でもお待ち申し上げております。

付け加えて、製造元との以前の軋轢に関しましては、心よりお詫び申し上げます。これらの問題が解決し、貴方様の発注品を1~3営業日以内にお届けできることをお伝えできて光栄でございます。お待たせしたお詫びといたしまして、私どものほうで数匹のトリパノピエロ©を添付させていただきました。

敬具、

ジョディ・ウィンターズ

カスタマーサービス担当

フォボス・ラボ: 1944年創業 貴方の悪夢を貴方の下へ

その後の調査で“フォボス・ラボ”という名称の企業は発見されておらず、手紙を追跡する試みも実を結んでいません。調査は継続中です。

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