SCP-287-KO
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アイテム番号: SCP-287-KO

オブジェクトクラス: Euclid Safe

特別収容プロトコル: お元気ですか? SCP-287-KOを保管している███研究員です! SCP-287-KOは保管に先立って、まずは第██保管サイトと呼ばれる競技場に保管されております。

おっと、この瞬間、エージェント1名が広さ5mの部屋に入ってまいりました! エージェント1名、SCP-287-KOが収容されている施錠済みのロッカーを警備しています。おっと、今、研究員が入室してエージェントに口頭で勝負を挑みます! しかし研究員とエージェントのこの勝負、エージェントの却下の一言で勝敗が既に決しました。先ほど提示された研究の目的は、SCP-287-KOを利用した実験です。しかし今、SCP-287-KOを獲得できるのはエージェントと直接対決して勝った研究員のみ。これに続き、試合前インタビューでも申し上げた通り、エージェントは如何なる要求でも却下することになっております。

また、SCP-287-KOを移動・回収する際には、たった一人のエージェントだけが競技の進行を引き受けることが可能です! さぁ、果たしてどのような研究員がエージェントとの間に勝負を繰り広げ、勝利してSCP-287-KOをその手に掴むことができるのでありましょうか!?

説明: 先ほども言いましたがSCP-287-KOに関する説明は、アナウンサーまたは競技解説者のような形式で行われます。どのような方法を用いてもSCP-287-KOの能力を防ぐことはできません。流石はSCP-287-KO! しかし、SCP-287-KOの存在について知っている場合でも、実物を直接見る事が出来ない場合には説明以外への効果は及びません。惜しい所です。さて、SCP-287-KOについての解説に移ります。

SCP-287-KOは、競技場で見られる、唯一敗北を乗り越えて勝利した者だけが獲得できる██Kの純金製トロフィーであります! なんと材質自体が本物の金! 全く以て勝者に相応しい褒章だとは思いませんか皆さま。2人以上の選手がSCP-287-KOに30分以上曝露した場合、選手たちはSCP-287-KOを手に取りたがり始めます。

ですがそのまま手に取る流れにはなりません ― 選手たちはSCP-287-KOを持つに値する価値がある競技を進行しようとするのです。また、参加者が多いほどに競技形式は大きく、そして多様化していきます。そしてたとえ競技に必要な設備が無い時でさえも強引に競技を進行するのです! そして最後に勝利し、ただ一人残った者だけがSCP-287-KOを掴むことになります。これにより勝者が生まれて以降のSCP-287-KOを見た選手たちは、その勝利した選手に挑戦状を叩き付けます! おっと大事な事を忘れておりました! “選手”の基準は事実上存在しません! 運動経験に関係なく、体一つを動かす足と競技進行に役立つ手があれば十分! しかし、勝者が登場した後は、運動選手を職業としている人物のみが挑戦状を叩き付けることができます!

参考までに、前回SCP-287-KOを屋外に放置してサッカーの決勝戦を開催した██████競技場では、試合会場にいた選手たちが一団となって同じ試合への参加を試みました。この時は試合を記録していたカメラマン選手や観戦中の選手たちも皆ベンチを離れ、スタジアム内は修羅場と化した模様です。[データ削除済] この後、選手たちが一人一人退場し、血反吐を吐くに至ってようやく選手1名が警察へと通報しました。この試合後、財団は直ちに頭を使って警察の証拠物件保管室に保管されていたSCP-287-KOを手にする勝利を収めたのでした。

実験記録KO-287-1

記録日時:2001/0█/12
実験司会者: ███研究員
実験参加者: 運動経験のあるD-287-1とD-287-2が控室で待機しています。
実験手順: D-287-1とD-287-2が、SCP-287-KOと長時間直面します。
内容: 今回の実験を担当する███研究員です。横には、競技進行のために試合会場入りしたDクラス選手たち。今まさにこの瞬間試合が始まりました! D-287-1の右フック! D-287-2はこれを見切って回避だ! 続くD-287-2のアッパーカット! [編集済] あーっとD-287-2、最早戦闘を継続できません、全ての血を吐き出しています。試合中止につき、今回の試合の勝者はD-287-1です! おっとこれはどうした、D-287-2、身動きしていません! 速やかに病院へと搬送されていきます! 試合終了後の報酬としてD-287-1には記憶処理が施されましたっ!
結果: 今回の試合はボクシングとなりました。ルール無用、無闇にボコボコにしてでも勝利することが条件のようであります。しかし、意外に競技用語が出てくるのを見ると試合と呼んで差し支えないでしょう。ちなみにD-287-1は報酬の支給を担当するエージェントには勝負を挑もうとはせず、速やかに報酬を与えられました。

実験記録KO-287-2

記録日時:2001/0█/13
実験司会者: ███研究員
実験参加者: Dクラス選手10名をレスリング競技場に配置します。
実験手順: Dクラス選手10名をSCP-287-KOの前に移動させ、1時間見守ります。
内容: 武器はありませんが、様々なレスリング専門知識を使って試合が進行しています。しかし選手一同レスリングを学んだことがありません、誤った技の使用による骨折で8名が病院送りとなりました。残る2名の選手、D-287-5とD-287-3が試合を継続しています。おっと、この瞬間D-287-5がD-287-3を抱え上げてパイルドライバーッ! 技に耐えられませんでした、D-287-3は首の骨折でこれ以上動けません! 試合終了後、D-287-3を含む選手5人が死亡しました。D-287-5には試合終了後の報酬として記憶処理が施されました。
結果: 運動競技に関連する場所や機器が近くにある場合、これを利用した試合が始まる模様です。

実験記録KO-287-3

記録日時:2001/0█/14
実験司会者: ███研究員
実験参加者: Dクラス選手1名、D-287-11、年齢15歳にして昨年の家屋放火競技においては5件の家を全焼させました。驚くべき底力の記録を持つ選手であります。
実験手順: D-287-11に対し、SCP-287-KOのことを説明するように指示を出します。実際には選手D-287-11、SCP-287-KOについての知識を持っておりません。
内容: D-287-11は何も知らないのに何を話せばいいのか分からないと語りました。これは脱落と見ていいのでしょうか?
結果: SCP-287-KOの本体を正確に知らない人物には影響が無いようです。

実験記録KO-287-4

記録日時:2001/0█/15
実験司会者: ███研究員
実験参加者: Dクラス選手2名、D-287-12とD-287-13
実験手順: D-287-12がD-287-13と試合を進め勝利しました。速やかにD-287-13を控室へと帰らせ、運動選手の経歴を持たないDクラス選手のD-287-14が選手交代してD-287-12との接触に臨みます。
内容: D-287-12はD-287-14をそのまま観客として扱い、D-287-14に皮肉を飛ばし始めました。選手にあるまじき言動であります。しかし、試合を展開したい意向は見られません。D-287-12には優勝者への賞、D-287-14には特別賞として、それぞれ記憶処理を報酬として施すことが決まりました。
結果: 勝負はこれからが始まり、ということでしょうか? 競技後にも運動職業に関連している研究員はSCP-287-KOに接触が禁止されます。

実験手順KO-287-5

記録日時:2001/0█/15
実験司会者: ███研究員
実験参加者: Dクラス選手1名、D-287-13、傷の治療後に再び呼び出しを受けました。
実験手順: D-287-13は、SCP-287-KOを前に置いた状態で、窓の無い部屋に長時間閉じ込められました。
内容: D-287-13は何の影響も受けていません。この後、D-287-13は報酬として終了されました。
結果: 競技進行に必要な人数が足りなかった、ということでしょうか。実に無念であります。何はともあれ、たった1人ならば収容プロトコルが容易になると明らかになったのは幸いです。この後はSafeクラス格下げをお送りいたします。実況は私、SCP-287-KOの収容進行の███研究員でした。視聴してくださった皆さま、ありがとうございます。

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