SCP-2910-JP
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アイテム番号: SCP-2910-JP Level 3/2910-JP
オブジェクトクラス: Keter Classified

outer

異常次元に落下したマンハッタン市街から、周辺へと次元侵食が拡大する様子。2001/09/12撮影。

特別収容プロトコル

SCP-2910-JP実例の収容にはサイト-310のタイプグリーン実体用の収容ユニットが用いられます。収容ユニットには3基のスクラントン-アンカーと6基のラング-サイフォンが設置されており、これらは規定の期間ごとに1基ずつ新品へと交換されます。実例には1日3回、標準的な成人ヒト型実体用の食事を1/4量にしたものが与えられます。実例が収容ユニットから外出することは禁止されます。

基底次元から接触可能な位置に滞在している未収容のSCP-2910-JP実例が捕捉された場合、現地にアクセス可能な位置の対現実改変実例部隊への通報が直ちに行われます。可能であれば確保が試みられ、それ以外の場合は遠隔からの即時終了措置が取られます。

ハドソン川協定第125条に基づき、物理的実体・ワームホール・その他の指定された形状を取るEVE表出能を持たない、軽度のタイプブルー・擬似タイプブルーが大衆社会において有するべき権利と義務のガイドラインが制定されました。これにより、旧SCP-2910-JP-A群は2001/10/31時点を以って特別収容プロトコルの適用対象から除外されました。現在、本報告書の表現は「SCP-2910-JP-A」という呼称を含まないものへと改定されています。

説明

object

SCP-2910-JP-1。財団の収容下にある唯一のSCP-2910-JP実例です。

SCP-2910-JPは食肉目の種々の小型哺乳類と類似する外見を有した異常存在であり、その容姿には強い個体差が存在します。また体組織構造は自然界に存在する如何なる生物とも一致せず、実例から採取された組織片は速やかに崩壊して灰へと変化します。

現時点で財団の収容下にあるSCP-2910-JP実例は1個体のみであり、当該個体は体長32cm・体重1.7kg、銀白色の被毛と青色の両眼を有します。財団は現時点までに少なくとも28体の異なるSCP-2910-JP実例の存在を記録しており、一部は未収容の状態で生存していると見られますが、それらが基底次元から接触可能な位置に滞在しているかは不明です。

SCP-2910-JPはヒト成人と同等の知能を有し、各個体ごとに明確な自己パーソナリティを保有しています。実例は不明な身体プロセスによる発話が可能であり、聞き手となる知性体が理解可能な言語を常に選択して用います。また実例間では何らかの不明なプロセスを経て遠隔での意思疎通を図ることが可能であると見られます。

SCP-2910-JPの主要な異常性の発露は、ヒト女性の個人に対して行われます。SCP-2910-JP実例と対象女性との間で意思疎通が試みられ、不明な一定の基準に従う合意が両者間で交わされた場合、対象女性1奇跡論に基づいた超常現象の限定的な制御能力を獲得し、擬似タイプブルーと呼称される状態となります。この対象はオントグリフ・キネトグリフや略式の儀礼具を用いた奇跡論的に適切な手法を介して、EVEの表出が可能となります2。ただし、触媒として何らかの物質を要求する高濃度EVEを対象が発現させた例は確認されておらず、行使可能な奇跡術は心理変調のみによって成立しうる水準の、実体を有しない光線・熱・斥力等の形態を取るものに限定されていると推測されます。表出時のバックラッシュは同伴するSCP-2910-JPによって肩代わりされ、実例が行使する現実改変により外部から認識不可能なスケールまで相殺されていると見られます。対象が影響下から脱出する手段は自身の死亡を除いて発見されていません。なお、実例が対象とした女性が生来のタイプブルーであった場合、実例が対象に対して行う改変の結果は行使できるEVE容量の増大として現れます。

wonder

SCP-2910-JPが生成する箒。

SCP-2910-JP実例はタイプグリーンに分類されるヒト型実体と類似する現実改変能を保有しています。現時点までの観察において、実例は儀礼具として使用可能な箒・黒衣・杖の生成を自発的に行なっています。加えて、SCP-2910-JP実例は自身および対応する擬似タイプブルーの両者を対象として、視覚的・聴覚的な隠蔽作用の適用と一定以下の水準の熱エネルギーおよび力学的エネルギーを遮断する防護膜の展開を個別に実行することが可能であると見られます。SCP-2910-JPの現実改変能力の潜在的な限界は判明しておらず、現時点では追加の実験は許可されていません。SCP-2910-JP実例は自身が合意を交わした擬似タイプブルー実例に対し概して献身的であり、自身が致命的損傷を被るにもかかわらず対象を危機的状況から救った、または救おうと試みた例が複数確認されています。


補遺.2910-JP.1 > 9.11事件の映像記録より

town

マンハッタン市街、2001/09/14。

2001/09/11、GoI-003(“カオス・インサージェンシー”)の中核となる部隊が主導して発生させたマンハッタン次元崩落テロ事件において、一時的に異次元空間に転移したマンハッタン市街の中でSCP-2910-JPは財団に発見されました。以下の記録は、2001/09/14〜15に財団-世界オカルト連合の合同部隊、ならびに境界線イニシアチブをはじめとする協力団体らにより実施されたマンハッタン奪還作戦の映像記録3の中から、種々のSCP-2910-JP実例の明確な関与が確認された部分を抽出したものです。事件現場にはこれらの映像に記録されていないSCP-2910-JP実例も存在していた可能性が高いことに留意してください。

なお、映像記録内で財団の職員と明確な交流を行った3体の実例を、便宜上それぞれSCP-2910-JP-1〜3と記載しています。各実例が自称する名前、異常性の対象とした女性、および現状に関しては下表の通りです。

番号 名前 対象 現状
SCP-2910-JP-1 “クエリ” リータ・ハクスリー(ブルックリン在住の一般市民) 実例は財団の収容下で健在。対象は解放済み。
SCP-2910-JP-2 “リドル” シビル・レイランド(“啓示されし者たちの軍”4所属エージェント) 実例は2001/09/15に事件現場で死亡したものと考えられる。対象は健在。
SCP-2910-JP-3 “ヘキサ” PoI-4056(“アリソン・チャオ”) 実例・対象ともに行方不明。

補遺.2910-JP.2 > 擬似タイプブルーに関する報道

マンハッタン島は2001/09/15を以って異常次元から切除され、基底次元への復帰を果たしました。現地に取り残されていた報道陣からの通信が回復したことを受けて、世界各地の報道機関は財団の検閲能力を超える量の速報を行い12、その中にはSCP-2910-JPの影響を受けた擬似タイプブルーが関与するものが含まれていました。以下の映像記録は、同日13時よりCNNインターナショナルが放送した番組の一部です。


補遺.2910-JP.3 > インタビュー記録

以下は、財団の収容下にある1体のSCP-2910-JP実例、およびその異常性の対象となった女児に対し、2001/09/19に個別に実施されたインタビュー記録です。



追記.2910-JP > クレフ博士のメッセージ

以下は、サイト-17に勤務していたギアーズ博士が2001/11/12に受信した、PoI-4056に関連する情報を含むメッセージです。送信者はマンハッタン奪還作戦時に行方不明になったクレフ博士であると見られます。メッセージ内容より、クレフ博士の現在地は基底次元に対する強度不明の時間流断裂を伴う異常領域であると推測されます。2001/11/15時点で、財団が発信した如何なるメッセージに対してもクレフ博士からの応答が確認された例はありません。




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